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アルカスイスってなに?カメラ初心者が三脚・雲台を選ぶときに知っておきたい話

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アルカスイスとは

写真や動画の撮影でとても役に立つ機材のひとつが三脚です。そしてその三脚の頭部分でカメラを支えるのが雲台。カメラを始めたらぜひ三脚と雲台を手に入れてもらいたいのですが、実際に商品を選ぶ際にぜひ知っておいてもらいたいのが「アルカスイス」です。アルカスイスとは何か、そしてそれがなぜ重要なのか解説します。またアルカスイスに関連するおすすめ製品も紹介します。

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雲台の規格は多種多様

様々な企業から雲台が販売されています。初めての雲台選びにおいては、個々の雲台の性能を比較して、予算と相談しながら選ぶかもしれません。しかし、その際に気をつけてほしい重要な注意点があります。それは雲台とプレートの規格が統一されていないという点です。

例えば国内有名メーカー「ベルボン」の三脚と雲台を買ったとします。しばらくしてから細かい構図の調整に便利そうな、「マンフロット」のギア付き雲台を買ったとします。この二つの雲台を使う場合、ひとつの雲台を使った後もうひとつ雲台を使おうとするといちいちカメラに付けたプレートを付け替えないといけません。

また同一メーカーの雲台でそろえたからといっても互換するとはかぎりません。ベルボンもマンフロットも自社の製品のなかで複数の規格の雲台やプレートを作っています。

この面倒くさい問題を解決してくれる、例外的に高い互換性を持つのが「アルカスイス」の雲台とプレートなのです。

アルカスイスとは

画像引用:アルカスイス(ARCA SWISS) | KPI – (株)ケンコープロフェショナルイメージング

アルカスイスとは雲台を作っている会社の名前です。高級な雲台を作っている企業で、アルカスイスの雲台はその固定力・安定性を世界的に評価されています。他の雲台メーカーもこれを真似してアルカスイスと同じような機構の雲台を作るようになり、他社の作った雲台とプレートでもアルカスイス式の機構であれば互換するようになりました。リアリーライトスタッフやKirkといったブランドをはじめ、様々なメーカーがアルカスイス互換の雲台とプレートを製造・販売しています。

アルカスイス(互換)のメリット

安心感ある固定力

雲台はカメラを固定する道具ですから、その固定力・安定性は最も重要な要素のひとつです。様々な雲台があるなかでアルカスイス社のつくる雲台は世界トップレベルの固定力として認識されています。

参考:

私がアルカスイスZ1を選ぶ理由 – カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac

アルカスイスZ1とRRS BH-55の耐荷重比較 HAKU – YouTube

自由雲台の決定版!アルカスイス(Arca Swiss)の「Z1」 – ログカメラ

アルカスイス社の雲台は高価なものなので、なかなか手が出ません。しかし、どうせ最終的に一番良いものにいきつくならアルカスイス社の雲台とはいかなくとも、最初からアルカスイス互換のシステムで機材を揃えていったほうが良いかもしれません。

高い互換性

アルカスイスで統一することで複数の雲台を快適に使えるようになります。プレートを外す手間がいりません。最初に指摘した互換性の問題を解決してくれるということです。地味なことのようですが、いちいちプレートを交換していると撮影の効率が悪くなります。互換性があるのはアルカスイスの大きな魅力です。

ただし、残念ながらアルカスイスの互換性も完璧ではありません。規格が厳密に決まっているわけではないのでプレートやクランプの幅がメーカーによって微妙に違います。同じアルカスイス互換のはずなのに合わないということが稀にあります。アルカスイスという名前がついている製品どうしは高い互換性を持ちますが、100%の互換性ではありません。

参考:アルカスイス互換メーカーのプレートの違い ( 写真 ) – カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac

L型プレート

アルカスイスの雲台にはそれに合わせて素晴らしいカメラ用プレートがたくさん作られています。

例えばアルカスイス互換の雲台を使えば「L型プレート」(L型ブラケットとも言う)が使えます。L型プレートとは次のようなものです。

L型プレート

これを使うと縦構図と横構図を簡単に切り替えることができます。

L型プレート 構図の入れ替え

このプレートを使えば縦と横に向きを変えた時にも構図の調整が小さくてすみます。

参考:

L型プレートの使い方 – 花火撮影の機材とテクニック/神戸ファインダーの裏側 Vol.1 Part1機材編

L型プレート 考察 ( 写真 ) – カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac

ピークデザイン製品との組み合わせが最強

ピークデザイン(Peakdesign)とは様々なカメラアクセサリーを製造・販売しているメーカーです。とても便利な製品をたくさん作っています。そして、ピークデザインの製品にはアルカスイス互換のシステムを利用したものがあるのです。それが「スライド」(カメラストラップ)、「クラッチ」(ハンドストラップ)、そして「キャプチャー」です。スライドとキャプチャーについてはレビュー記事を書いています。

おすすめカメラストラップ!機能とデザインで選ぶならピークデザインスライド
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カメラのお出かけが快適に!ピークデザインのキャプチャーが超便利
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非常におすすめのアイテムです!

おすすめのアルカスイス互換自由雲台

具体的に人気のあるアルカスイス互換雲台をリストアップしてみましょう。

コスパの良さならシルイ

私が使っている自由雲台は中華メーカー「シルイ」(Sirui)のK-10X。サイズが3種類あって、大きいものからK-30X、K-20X、K-10Xとなっています。私は自由雲台にはコンパクトさを求めているのでK-10Xを買いました。サイズ感はお店で触ってみるのが一番分かりやすいですね。機材の重さが2㎏くらいなら一番小さいサイズでもまったく問題ないです。

中華メーカーというと安かろう悪かろうのイメージがありますが、シルイは比較的高級志向のメーカーです。雲台は安いものなら2,3千円で普通に売っていますが、シルイは1万円以上します。そして剛性や使い心地も良いです。私はシルイのビデオ一脚を持っていますが、正直それは他の有名メーカー(リーベックやスリック、マンフロット)の一脚よりも優れていると思います。

レビューによってはグリスがにじみ出てくるとの評価を散見しますのでその点はちょっと不安ですね。私の持っている雲台では今のところそういった問題はありません。

公式WEB:Sirui 自由雲台(アルカスイス互換) K-10X

本家アルカスイス

画像引用:アルカスイス(ARCA SWISS) | KPI – (株)ケンコープロフェショナルイメージング

なんだかんだいって雲台は本家のアルカスイスが一番良いよという声を聞きます。高価なもので、なかなかお店にも置いてなかったりして私は使ったことがないのですが、いつか使ってみたいです。

追記(2017年4月24日):ありがたいことにアルカスイスの雲台をお借りして使わせてもらう機会を得ました。ハクさんありがとうございます!

アルカスイス雲台Z1

こちらの雲台はアルカスイスのZ1です。クランプはKirkのものに換装されています。私が使っているSirui K-10Xと構造は似ていますがZ1のほうがずっと大きくガチッと固定されます。大きいですが雲台を手に持ったときは意外とそこまで重くないな、という印象(質量は580gだそうです)。

参考:アルカスイスZ1 – カメラと三脚とアルカスイスとときどきMac

アルカスイス P0 Hybrid

こちらはアルカスイスのP0 Hybrid。ギア雲台と自由雲台がまさにハイブリッドしたような雲台です。ノブを回して緻密に構図を調整できます。これは実際に触ってみて感動ものでした。よくできてますよ、これ本当に。ちなみにクランプはリアリーライトスタッフ製のもの。

アルカスイス以外にもリアリーライトスタッフやKirkといったブランドの雲台が非常に高性能で人気です。これら高級雲台のことならすでに参考URLとして何度か引用していますが、ハクさんのブログがおすすめです。

カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac – Yahoo!ブログ

実際に様々な雲台を使ったうえでレビューされているのでとても参考になります。

おすすめのアルカスイス互換ビデオ雲台

ビデオ雲台は、動画撮影はもちろん重量級のレンズを用いたスチル撮影にも便利です。しかし、アルカスイス互換の雲台を見ると、自由雲台が非常にたくさんのバリエーションを備えているのに対して、アルカスイス互換のビデオ雲台は数がとても限られているのが現状です。

シルイのビデオ雲台は…

先ほどおすすめしたシルイはビデオ雲台でもアルカスイス互換製品を販売しています。

こちらはお店で展示品を見つけられないので実物を試したことはなくネットでリサーチ。気になったのはアマゾンにSiruiのビデオ雲台は幅狭でピークデザインのプレートと合わないとのカスタマーレビューがあったことです。

SIRUI ビデオ雲台 VA-5

また次のブログ記事でもティルトがスムーズではないとの記述があります。

優れもの!SIRUI ビデオ一脚 204S+VA-5 – マイクロフォーサーズ応援団

なのでビデオ雲台についてはシルイはあまり良くないと思っています。

貴重なベンロのビデオ雲台

私が購入して使用しているのがベンロのアルカスイス互換ビデオ雲台です。ベンロも中華メーカーでシルイと似たような路線のブランドです。

チルトとパンの動きはまあまあスムーズ。最高の出来とは言いませんが仕事はしてくれます。またカウンターバランスが0.5㎏ついています。正直0.5㎏だとかなり軽量なカメラとレンズの組み合わせでないと機能しません。コンデジや小型のミレーレスカメラにはぴったりだと思います。

次の記事ではカウンターバランスの表記が2㎏ほどではないかと書かれていますが、メーカーに問い合わせて確認したところカウンターバランスは0.5㎏であるとの回答を得ました。

じゃ〜ん!アルカ互換ビデオ雲台 BENRO S4P – B級フォトサロン

ちなみに私は雲台を買う際に三脚とセットのものを選びました。

三脚と雲台あわせて3万円未満で購入できたのでかなりコスパが良かったと思っています。三脚はアルミ製なので重いです。一方で非常に背が高いことと、レベリング機構が付いている点が素晴らしいところ。個人的には雲台より三脚のほうが満足度高いですね。

先ほども書きましたが、このビデオ雲台はカウンターバランスが小さいこともあって、どちらかというと小型のカメラを使う人におすすめです。重量級の一眼レフカメラや、あるいはリグを組んでスライダーやモニターなどをカメラと一緒に三脚にセットする人にはあまりおすすめできません。一眼ムービーを撮る人は、この後紹介するクランプを使ってマンフロットなどのビデオ雲台をアルカスイス互換化することをおすすめします。

おすすめのアルカスイス互換クランプ

様々なメーカーからアルカスイス互換のクランプが販売されています。これをお持ちの雲台に換装してやったり、お持ちのプレートに重ね付けすることで、手軽にアルカスイス互換システムを構築できます。

廉価品ならINPONがおすすめ

安いクランプが中華メーカーなどから数種類販売されています。安い製品のなかで特におすすめなのがINPONのクランプとL型プレートのセットです。

個別にクランプのみ、L型プレートのみでも買えますがセットのほうが少しお得です。またクランプと普通の四角いクイックリリースプレートのセットも販売されています。私もこのクランプをミニ三脚につけて使用しています。またL型ブラケットも剛性は申し分ありません。安いですが普通に使えるのでINPONのアルカスイス互換製品おすすめです。

中堅SunwayFoto

もう少しお金をかけられるなら、SunwayFoto(サンウェイフォト)のクランプがおすすめです。

このクランプが素晴らしいポイントは主に2つ。ひとつはレバー式であること。先ほどのINPONのクランプはノブを回してクランプをゆるめたり、しめたりしてプレートを着脱していました。このSunwayFotoのクランプはレバーのワンタッチで簡単にプレートを固定できます。またこのレバーはプレートの固定と着脱の間にもうひとつステージがあります。レバーを中間でとめると、プレートが上には外れないのですが、前後に動く程度に固定されます。これで微妙にプレートの位置を調整できます。ビデオ雲台などでカウンターバランスを取るときに便利です。さらにこのレバーが優れているのは、レバーにロック機構が付いていてうっかり何かに引っ掛けてもレバーが勝手に開かないようになっている点です。レバーにプルスイッチが付いていてプレートを外すときはこの部分を押さないとレバーが動きません。

文章だけではわかりにくいと思うので次の動画の6:04-7:36をご覧ください。

このSunwayFotoのもうひとつ優れたポイントはノブでクランプの幅を調整できるところです。アルカスイスといえど微妙に製品によってプレートの幅やクランプの幅が異なっています。その点このクランプはその幅を微調整できるので自分の使用しているプレートとの互換を心配せず使えます。

またSunwayfotoは微妙にサイズの異なる類似クランプを多く販売しています。

至高リアリーライトスタッフ

クランプやカメラプレートにおいて最高品質と名高いのがリアリーライトスタッフです。こちらもレバー式が人気です。アメリカのメーカーですが日本では銀一が代理店を務めています。

Really Right Stuff(リアリーライトスタッフ) B2-LLR II レバーリリースクランプ

B2-AS-II-1/4-20: Lever-release clamp

画像引用:B2 AS II Quick-Release Clamp

参考:ついに日本で販売!カメラ愛好家が憧れるRRS リアリーライトスタッフとは

よくあるノブを回して固定するタイプも販売しています。レバー式とノブ式のそれぞれの特徴・利点についてRRS公式ホームページに説明があります。英語ですが関心のある方はご覧ください。

参考:RRS – Guides for Quick Release Clamps

Kirkやウィンバリーのクランプとの比較や、オリジナルのアルカスイスのクランプがいまいちな点については次の動画に詳しいです。

参考:アルカスイス互換クランプ HAKU – YouTube

Kessler Crane

リアリーライトスタッフのクランプが最高品質だと書きましたが、ビデオ用ならKessler Craneのクランプ「Kwick  Release」も良いのではないかと思っています。

Kessler Kwik Release

画像引用:Kwik Release – Kessler

動画でおおよその性能がご覧になれます。

B&Hにて購入できます。

Kessler Crane Kwik Release Receiver MG1001 – B&H Photo Video

アルカスイス互換化したいビデオ雲台はマンフロット502AH

ビデオ雲台でアルカスイスシステムを導入する場合の選択肢は、第一に「アルカスイス互換ビデオ雲台の中から選ぶ」です。しかし、ビデオ雲台は自由雲台に比べるとこれといって特に優れた製品が見当たりません。

そこで第二の選択肢として、「ビデオ雲台のプレートにアルカスイス互換クランプを取り付ける」があります。プレートの重ね付けがスマートではありませんが、いまのところベストの選択肢だと思います。

この選択肢を超えて「好きなビデオ雲台を改造してアルカスイス互換化する」という第三の選択をした人がブログを書いていて面白かったのでご紹介します。

マンフロットをアルカスイス互換化 その2 ~ ビデオ雲台 設計編 ~ | aslan @ ChromeFree ‘s blog

このブログでも取り上げられていますが、アルカスイス互換ではないものからビデオ雲台を選ぶならマンフロット502AHがおすすめです。私は改造する気にはなれませんが、ビデオ雲台ならやっぱりこれかな、と考えています。

とても有名なビデオ雲台ですので少しググってもらえればこの雲台に関する情報はたくさん出てきます。私自身実際に使ってみてパンやチルトがやりやすいと感じました。カウンターバランスは4㎏で、一眼ムービーで簡単なリグを組むくらいにはちょうど良いものだと思います。またフラットベースでありながら、ボールレベラーにも換装できる点が良いです。ビデオ雲台を使う場合レベラーは絶対にあったほうが良いです。

私が次にビデオ雲台を買うなら、マンフロット502AHを買ってそのプレートにサンウェイフォトのクランプを取り付けます。ベンロのビデオ雲台S4Pは個人的に満足していません。

まとめ

長い記事をご覧いただきありがとうございます。アルカスイス互換の魅力はこうやって色々な便利アイテムをつかって自分好みのシステムを構築できるところにあるのではないかと考えています。せっかく様々なメーカーが英知をこらして作った製品があるならできるだけたくさん使ってみたいです。ぜひアルカスイスやアルカスイス互換製品を活用して楽しいカメラライフをお過ごしください。

アルカスイスのZ1ほしいなあ…

今回参考にさせていただいた記事

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