Canon EOS R6 Mark IIIの高感度撮影をテストしました。結果を簡単にまとめると以下の通りです。
・最高ISO感度は64000
・カメラ内でノイズが低減されるのでカラーノイズはほとんど見られない
・ISO感度が上がるにつれて輝度ノイズによるざらつきが目立ち、特にISO25600以上で顕著
・きれいな画質を担保するのであれば、ISO12800以下に抑えるのが望ましい
・総合的に見て EOS R6 Mark IIIは高感度耐性に優れた画質である
ISO感度別の写真比較
カメラ内の設定で「高感度撮影時のノイズ低減」を「標準」に設定して撮影しています。絞りはいずれもF11で撮影、シャッタースピードはオートです。三脚に固定して、ISO感度を変えて比較写真を撮りました。JPEG撮って出しで、色や露出の補正はしていません。
クロップして比較
違いがわかりやすいようにクロップした写真を以下に並べます。
高感度撮影の結果の考察
EOS R6 Mark IIIの常用ISO感度は最大64000です。旧型EOS R6 Mark IIの最大102400と比べると下がっており、これはイメージセンサーが2420万画素から3250万画素に高画素化した代償でしょう。とはいえ、上位機種のEOS R5 Mark II（4500万画素）の最大ISO感度が51200にとどまるので、EOS R6 Mark IIIは画素数と高感度のバランスをうまくとっていると言えます。
実際に撮影した写真を見てもEOS R6 Mark IIIの優れた高感度耐性を見てとることができます。今回テストしてみた夜景写真の場合、ひいた絵で見ると高感度によって低下した画質もほとんど気になりません。拡大して見るとさすがに違いが明らかですが、個人的にはISO6400までは気軽に使える画質だと感じました。ISO25600以上になると、ディティールがつぶれてきて精細さに欠けるのでISOは最大でもISO12800までに抑えて撮影したいところです。
暗所撮影という観点から見ると、高感度耐性以外にも手振れ補正機能も重要です。スローシャッターで明るさを確保することでISO感度を低く抑えることができます。EOS R6 Mark IIIは、ボディ内5軸手振れ補正を備えており、レンズ側との協調制御により最大8.5段ものブレ補正効果を発揮します。シャッタースピードを遅く設定してもブレずに撮影できて非常に快適でした。
メディアやYouTubeでのレビュー
映像機器の専門メディア「PRONEWS」にてEOS R6 Mark IIIのレビュー記事を執筆しました。こちらもぜひご覧ください。
→ キヤノン「EOS R6 Mark III」実写レビュー。性能バランスが優れた“ちょうど良いハイエンド” [OnGoingReView] – PRONEWS : 動画制作のあらゆる情報が集まるトータルガイド
YouTubeにも暗所での撮影性能を試した動画をアップしています。実際に撮影している様子とともに、EOS R6 Mark IIIで撮影した写真や動画をご覧いただけます。
