神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。 結婚式の準備のなかでも特に費用に関することにスポットライトを当てて、私たちの結婚式を振り返りたいと思います。これから結婚式を挙げる人向けに見積もりの注意点や、どのようにすれば結婚式費用をすこしでも節約できるのかお伝えします。
最初に読者の皆さんが一番気になる情報を書いておきますが、わたしたちの結婚式費用は総額で 約136万円 でした。後ほど詳しく式の内容や、費用の内訳について解説しますが、まずは一番最初の見積もりをもらった頃の話など、結婚式の費用を考えるうえで大事なこと、注意点などについて説明します。
初期見積もりと費用の相場について
わたしたちがまだ結婚式について具体的なイメージを想像できていない頃、式場見学させてもらった「オリエンタルホテル神戸」から提示してもらった初期見積もりの金額は 1,248,159円(税込)でした。これはブライダルフェアの特典による割引を適用した価格です。7名(新郎新婦含む)の家族婚で、規模は小さいながらも挙式と披露宴を行う一般的なスタイルの結婚式です。
最初はこのオリエンタルホテル神戸の金額が高いのか安いのかよくわかりませんでしたが、いろいろと調べたいま見直すと関西圏では標準的な金額だと思います。結婚式の費用は地域や会場によって相場が異なります。私たちは神戸で式を挙げることにしましたが、東京で同様の式をする場合はもう少し費用が高くなるはずです。
なお、ゼクシィが2022年に関西地域で調べた結婚トレンド調査によると、結婚式費用総額の平均は「298万8000円」とのこと。ゲスト数の平均は39.9名だそうです。
「ゼクシィ結婚トレンド調査2022(全国推計値)」を参考にした費用の相場はこちらから確認できます。 → 【結婚式のお金はいくら?】相場や項目別平均費用などまるっと解説!|ゼクシィ
ちなみにオリエンタルホテル神戸は神戸エリアではやや高めの式場と認識されることが多いようです。わたしが色々な式場の費用明細などを確認した限りでは神戸の式場で同じような水準の式を挙げるのであればどこも費用は大差ないと感じました。ゼクシィの冊子に「相場一覧シート」というものがあり、結婚に関わるさまざま費用を項目ごとに細かく平均額を算出した資料があったのですが、そこの金額と比べてもオリエンタルホテル神戸の費用は同じか、やや低いくらいでした。ただし、オリエンタルホテル神戸の場合、サービス料がほぼすべての項目の10%として請求されるので、そこは高めに感じました。
「初期見積もり」は「控えめな見積もり」
一般的に言って、実際の結婚式費用は初期見積もりより上がることが多いです。わたしたちも特別豪華にするつもりはありませんでしたが、最終的に初期見積もりからやや上がった金額をお支払いすることになりました。これは式場の初期見積もりが嘘というわけではなく、比較的シンプルな内容の結婚式を想定して初期見積もりが作られているためです。
もちろん初期見積もりの内容でも結婚式を挙げられますが、結婚式は豪華にしようと思えばいくらでもできます。金額が上がるオプションはたくさんありますが、逆に初期見積もりより価格を抑えるような選択肢はほとんどありません。価格が下がるとすれば、ゲストの数が減ったり日程が変わったり、会場が変わったりなど根本的な変更があった場合です。
例えば初期見積もりに載っている料理やドリンクは最も安いコースのもので計上されていました。これはゲストの数を減らさないかぎり費用を抑えることはできません。料理やドリンクの内容をグレードアップすればもちろん金額が上がります。
できれば会場にお願いして、式場が用意するシンプルな内容の見積もりに加えて、料理やドレスなどのグレードを上げた場合の見積もりも出してもらうようにすると良いと思います。より現実的な費用のイメージがつかめると思います。
営業トークのせい?ドレス代の見積もりは特に要注意
オリエンタルホテル神戸のサービスは素晴らしいものばかりでしたが、ドレスに関わる最初の見積もりについては唯一不満があります。初期見積もりが最低限の内容で組まれがちだということはわたしたちも聞いていたので、見積もりをもらった際に本当にこの価格で十分な選択肢からドレスを選べるのかをプランナーさんに確認しました。プランナーさんは「見積もりの価格で複数のドレスから選べるので安心してください」と言っていたのですが、あとでドレスショップに行くと見積もりの内容ではほとんどドレスを選べませんでした(初期見積もりの予算で紹介してもらえたドレスは1着のみ)。
プランナーさんが提携ショップの具体的なラインナップと価格までは把握できていなかったのかもしません。あるいは営業トークゆえの誇張だったのではないかという疑念もあります。どういった理由かは分かりませんが正確な情報ではありませんでした。料金について心配だったからこそ確認をとったにもかかわらず正しい回答を得られなかったのは残念でした。
あとで「話がちがう!」となってしまったのは残念。
初期見積もりはもう少し現実的な内容で計算しておいてほしいです。
ブライダルフェアの際はその日担当してくれたプランナーさんの言葉を信じて契約しましたが、いま思うとなかには営業トークゆえの不正確な情報もあったのではないかと思います。
ブライダルフェアはとにかく当日契約を強く勧められました。
営業トークをするのはわかるけどどこまでが本当のことを言っていたのかちょっと信じられないかも…
特にドレスはレンタルの都合があるので、ほかの利用客のレンタル状況しだいで選べるドレスの種類に制限があります。料理やお花なら最低水準の価格でも用意できないことはありませんが、ドレスは最低価格だと最悪の場合なにもレンタルできない可能性があります。オリエンタルホテルの場合は提携のドレスショップが一社のみなので、もう少し料金を把握したうえで現実的な価格を最初から案内してほしかったです。
衣装に関して言えば、ドレス以外にもベールや、ブライダルインナー、靴、アクセサリーなども必要になりますが、これらも初期見積もりには記載がありませんでした。靴やアクセサリーは持ち込みにする人も多いので省略されるのはまだわかるのですが、ふつう誰もが新しく買わなければいけないであろうブライダルインナーやベールくらいは見積もりに含めてほしかったです。
タキシードも同様で、初期見積もりはタキシードのレンタル価格のみが記載。シャツや蝶ネクタイ、チーフ、カフス、靴などは見積もりに入っていませんでした。このように初期見積もりには、一般的に必要になるけれど費用として計上されていない項目があるので、これはブライダル業界の良くないところだと感じました。
ウェディングドレス選びやタキシード選びについては別記事で詳しくレポートしています。人気のドレスショップ「ザ・トリート・ドレッシング」は結婚式の契約をしないと来店できないお店なのでぜひ参考にしてください。
わかりづらい「サービス料」
見積もりにさらっと書いてあって見落としがちなのが「サービス料」です。要は結婚式に関わるスタッフの費用なのですが、これはオリエンタルホテル神戸の場合、会場費や料飲費、装花費、撮影費などの金額の10%が請求されます。ホテルのスタッフに限らず、提携している美容関係のスタッフの費用や撮影会社の料金にも10%のサービス料が伴います。ただでさえ結婚式はたくさんの費用がともなうのでサービス料だけで何十万円とかかります。
見積もりの際には料理がいくら、ドレスがいくら、と説明されるのですが、最終的にそれらの項目を足したうえに消費税やサービス料が上乗せされて請求されます。仮に100万円の費用がかかるとして、サービス料10%込みでで110万円、そこに消費税10%があるので合計121万円です。もし費用が200万円ならサービス料と消費税込みで242万円。実際はごく一部に軽減税率の消費税が混ざったり、サービス料が適用されない項目(例えば引き出物)がありますが、とはいえ料理やドレスなど各項目の費用を単純に足すよりもずっと大きな額が請求されることは理解しておくと良いと思います。
費用は式場公開のプラン価格より実体験の費用明細を参考にする
結婚式の費用を調べ始める当初はおそらく結婚情報誌や式場のウェブサイトなどで費用を確認すると思います。ここで注意してほしいのは雑誌やウェブサイトに目立つように掲載されている結婚式のプランは何かしら特別な理由で安くなっているということです。標準的な内容の価格というよりは、なにかを削ってお得に見えるように提示されたプランの価格なので、式場や情報誌が目立つ位置に宣伝しているプランの価格はあまり当てにしないほうが良いと思います。
例えばオリエンタルホテル神戸の場合だと「宴内人前式」のプランを宣伝しているパターンがすごく多いです。「宴内人前式」というのは披露宴会場で挙式をするということなので、教会での挙式はないという意味です。教会の会場費やお花など式典に関わる費用がまるまるなくなるので、一般的な式典をともなう結婚式の費用と比べると安くなるのは当然です。
参考:ウェディングプランの一覧|オリエンタルホテル神戸の結婚式
結婚情報サイトや個人ブログなどの「口コミ」を見れば、実際にかかったリアルな結婚式費用がわかるので一般的にはそちらを参考にすることをおすすめします。費用明細をネットに公開している人も多いです。いろんなパターンがあるので、ゲストの数が自分たちと近い人の例を参考にするとリアルな金額がイメージできると思います。
- ゼクシィ ネット(定番の結婚情報サイト)
- ハナユメ(式場見学などの特典が充実)
- みんなのウェディング(批判的で率直な口コミ多め)
- ウエディングパーク(口コミの数が多くて参考になる費用明細が豊富)
実際にお支払いしたわたしたちの結婚式費用について
結婚式費用は、1,363,945円でした。オリエンタルホテル神戸にて7名の挙式&披露宴です。人数規模が小さいぶん、世間の結婚式費用の相場と比べると安上がりになりました。人数ベースで見ると標準的な価格帯だと思います。
初期見積もりと比べて値上がりした原因
やはり初期見積もりの 1,248,159円と比べると金額が上がりました。ちなみに見積もりは何度も更新してもらっていて、第1回打ち合わせ後の見積もりが 1,182,390円。第2回打ち合わせ後の見積もりが 1,327,315円。第3回打ち合わせ後の見積もりが 1,363,945円(この額で確定)でした。打ち合わせの度に内容を削ったり足したりして、最終的には初期見積もりより12万円ほど上がりました。
値上がりした原因の多くは衣装代と撮影料金でした。衣装は初期見積もりが非常に限定的な内容でしか計上されていなかったのでどうしても上がりました。ドレスの価格が上がったほか、ベールのような小物や、ゲスト用のモーニングのレンタル費用などが追加されて高くなりました。写真の撮影については、わたしたちにとってこだわりたいポイントだったので、式場の提携業者のなかでも特にクオリティの高い撮影会社に依頼しました。その結果、初期見積もりよりも費用が値上がりしました。
結婚式費用の主な内訳
結婚式費用の総額が約136万円。その費用の内訳は以下の通りです。
費用(税別、値引き別) | 特典の値引き | |
---|---|---|
挙式 | 約25万円 | 10万円 |
披露宴 | 約35万円 | 25万円 |
料理・飲み物・ケーキ(7人) | 約16万円 | 2万7千500円 |
ドレス・タキシード | 約36万円 | 10万円 |
着付け・ヘアセット・メイク | 約18万円 | |
会場装花・ブーケ | 約9万円 | 2万円 |
写真撮影・アルバム | 約26万円 | 4万円 |
サービス料 | 約13万円 | |
消費税 | 約12万円 |
充実の特典内容
オリエンタルホテル神戸は、様々な特典が充実していたので満足感がありました。上の費用内訳表にも書いたように特典による値引きも大きくて、合計で53万7千500円の値引きがありました。これはブライダルフェアに参加して当日に契約した特典です。結婚式場はだいたいいつもなにかしらフェアを開催していて、このような特典値引きがあります。特典の内容や値引き金額は、契約内容やそのときのサービスによって異なります。
そのほかの特典として結婚式当日はホテルに無料で宿泊させてもらいました。それ以外にも結婚式関連の特典として準備期間中にホテルに2回宿泊させてもらっているので、合計3泊のペア宿泊をプレゼントしてもらっています。またホテルのディナー1回、朝食1回を無料で利用させてもらいました。
特典付与の条件はその特典によって異なります。例えば、ブライダルフェアの参加特典、ブライダルフェアでの当日契約の特典、打ち合わせや挙式を平日に行う場合の特典などです。結婚式当日のレポート記事でも書きましたが、平日に挙式すると、式の前に写真を撮ってもらう専用の時間を確保してもらえる「当日前撮り」の特典があります。
アイテムフェア(結婚式の各オプションの詳しい説明&体験会)の参加特典というものもあって、わたしたちの場合は撮影会社の契約で額装写真1点プレゼントや、新郎のヘアカットの契約でスタイリング剤1点プレゼント、などがありました。そのほかわたしたちは該当しませんでしたが、料理をグレードアップすれば○○円オフのような値引きの特典もありました。
そしてオリエンタルホテル神戸では結婚式を契約したその日から「CRANE MEMBERS」の会員特典が有効になります。これはプラン・ドゥ・シーが運営するホテルやレストランなどのサービスを割引で利用できる特典です。生涯有効の会員特典なので、今後は割引価格でホテルに泊まったりレストランで食事できます。もちろんオリエンタルホテル神戸も対象です。結婚後も記念日などに再訪できるのは嬉しいですね。
特典のおかげで費用以上の満足感が得られたので嬉しかったです。よくできたビジネスモデルだと感心しています。費用をすべて支払って結婚式を挙げたいま思うのは「オリエンタルホテル神戸を選んでよかった」という気持ちです。
見積もり・請求書には含まれていないお金
結婚式の費用は必ずしも見積もりに含まれるものだけではありません。見積もりに含まれない結婚式関連の費用をリストアップすると例えば次のようなものがあります。
- 衣装の小物
- ウェルカムスペースやペーパーアイテム制作費
- そのほか持ち込みアイテムの費用
- お車代
結婚式場および式場と提携している業者でかかる費用はすべて結婚式からの請求書に含まれますが、自分で用意したものや、提携業者とは別のところに手配したものを持ち込む場合は別です。わたしたちの場合、当日着用するアクセサリーや、靴、シャツ、ブライダルインナーなどの小物は通販やメルカリを利用して用意したので結婚式の請求書には含まれていません。ちなみに初期見積もりにもこれらの費用はもともと計上されていませんでした。
ウェルカムスペースの飾りつけや、席札、メニュー・ドリンク表などのペーパーアイテムも自分たちで用意して持ち込みました。ここでかかった費用はやはり結婚式からの見積もり・請求書には含まれていません。
遠方から来てくれるゲストにはお車代、場合によっては宿泊代が必要になります。これももちろん見積もりには含まれません。
費用を決める重要ポイントと節約のコツ
挙式や披露宴の内容
結婚式の費用を左右する最大の要因は式の内容です。たくさんの演出を行って豪華な式にする人もいれば、そもそも披露宴を行わない人もいます。あるいは家族婚でよく聞くのは、チャペルは使わずに披露宴会場で「宴内人前式」と披露宴を行うパターンです。シンプルでリーズナブルな結婚式を挙げたい人は「宴内人前式」や「フォトウェディング」について調べてみることをおすすめします。オリエンタルホテルでも宴内人前式やフォトウェディングのプランが用意されているようです。
結婚式の時期と契約のタイミング
季節や曜日、日柄によっても結婚式の費用(挙式や披露宴の会場費)が異なります。例えば天候の穏やかな春や秋は人気なので金額は高めです。土・日・祝日も参加者の都合がつけやすくて人気なので平日より高めです。逆にそういった人気の時期を外して日取りを押さえれば費用を節約できます。大安や仏滅などの日柄の良し悪しでも費用が変動します。
また、スケジュールを確保するタイミングによっても金額が変わります。式場としてはできるだけ空きがないようにしたいので、なかなか契約者のでない不人気の日程があると割引プランを用意します。例えば1か月先や2か月先の日取りで契約する人には、何十万円も割引にするケースがあります。つまり式本番が近くて準備時間があまりない人向けの直前契約割引プランです。
私たちがブライダルフェアに訪れた際もその日から2か月くらい先の日程で式を行わないか提案されました。例えば人気シーズンの秋の日程でも、通常なら1年以上前から契約する人が多いので、同じ年の春や夏の時点でまだ余っている日程(だいたいは平日で日柄があまり良くない)であれば割引価格で契約できると言われました。規模の小さい少人数婚なら短い準備期間で問題なく実施できるので、そういった直前契約の割引を狙ってみても良いかもしれません。
ゲストは少ないほうがいいのか?
少人数婚・家族婚は規模が小さいので費用を抑えられます。例えば、料理や飲み物、テーブル装花などは人数が増えると費用が膨れ上がります。人数しだいで結婚式の費用は大幅に変動します。
しかし、たしかに少人数の結婚式は全体の費用が小さくなりますが、「自己負担額」の観点で見ると実は人数規模の違いによる差はそこまで大きくありません。なぜならゲストを呼べばご祝儀のお金をいただくことができるので、最終的に金銭的な負担をカバーしてもらえるからです。もちろんご祝儀目的でゲストを呼ぶのはおすすめしませんが、出ていくお金だけでなく入ってくるお金もあることは頭においておくとよいでしょう。
わたしたちが家族婚という形式を選んだのは、家族と過ごす時間を一番大事にしたいという思いがあったからです。もし、費用を節約する目的だけで家族婚を検討している人がいたら一度慎重に考え直したほうがいいかもしれません。費用のことも気になると思いますが、ゲストをどれだけ呼ぶかは、まずは本当に呼びたい人をリストアップするところから始めるのをおすすめします。
価格交渉するならこう聞こう
結婚式の費用が自分たちの予算を超えて大変となった場合は、プランナーさんや、各担当者さんに相談してみましょう。おすすめの方法としては「値段を抑える方法はありませんか?」と尋ねることです。「値引き交渉」と考えるとハードルが高いですが、単純に「費用を下げるためのコツを相談」するようにすれば、ウエディングのプロが良いアイデアを教えてくれます。
例えばわたしたちはお花の費用を抑える方法について相談したところ、披露宴のテーブルを円卓にすることを提案してもらいました。なぜ円卓にしたほうが良いかはこの後の「実践した結婚式節約の工夫」の段落で説明しますが、こうしたアイデアは装花のスタッフの方に相談してみて初めて知ったことでした。価格表の資料などだけでは分からない節約の方法がいろいろとあるので、ぜひ担当のプランナーさんやお世話になるスタッフの方々に節約のコツを相談しましょう。
実践した結婚式節約の工夫
わたしたちが結婚式の費用を下げるために工夫したことをお伝えします。
- 料理・ドリンクは最もベーシックなプランに
- 披露宴のテーブルを円卓にする
- ケーキテーブルは装花なし
- 引き出物なし
- 型物の写真、動画はなし
- お色直しなし
- プロジェクター、BGM、司会なし
- ペーパーアイテムは自分たちで手づくり
- 衣装の小物など購入が必要なものをメルカリで節約
料理は最もベーシックな内容にしました。オリエンタルホテルは料理がおいしいことでとても評判がよくて、わたしたちも事前に試食させてもらったり、ホテルのレストランで食事をしましたがとてもおいしくて信頼していました。なのでグレードアップはせずに最低金額の料理を選択。ドリンクも一番シンプルな内容にしました。
実際に当日の食事や飲み物はどれもおいしくて量も申し分ありませんでした。ドリンクもおかわり自由で気兼ねなく楽しむことができます。ゲストの家族も満足してくれた様子で安心しました。
披露宴のテーブルを円卓にしました。テーブルは長方形のものか、円卓かどちらでも選べて、どれにしても費用は会場の使用料に含まれているので特に変わりません。ではなぜ円卓にすることが節約になったかというと、装花の関係です。横に長いテーブルと円卓だと、円卓のほうが少ないお花の量で華やかに飾り付けることができます。
また、ウェディングケーキ用のテーブルにもお花の装飾ができるのですが、ほんの一時的にしか使わないものなので省略して装花費用を節約しました。ケーキ自体に存在感があるのでお花はなくても素敵でした。
引き出物はなし。最初は渡そうと思いましたが、引き出物には袋代がかかるのでわざわざ結婚式の場で渡さなくてもいいと思いました。ですが「家族への贈り物」であれば特に持ち込み費用はかからないと言われたので、自分たちでプレゼントを用意して披露宴の最後にゲストお見送りのタイミングで渡しました。
型物と呼ばれる記念撮影や、ムービー撮影は発注しませんでした。そのかわりスナップ撮影のフォトグラファーはこだわってお気に入りの人を手配してもらうことにしました。ムービーについては自分たちやゲストで簡単に撮れるホームムービーがあればそれで満足だと考えました。
お色直しもしませんでした。ドレスの料金は結婚式の費用のなかでも特に大きいのでここを1着にするか2着にするかで金額が大きく変動します。お色直しをしないかわりに、式と披露宴の間で新婦のヘアスタイルやアクセサリーを変えたり、新郎のシャツを変えたりしました。費用を抑えながらもおしゃれを楽しむことができてよかったです。
ただし、お色直しについては新婦の強い希望があるケースが珍しくないのでよく相談して決めることをおすすめします。着たい衣装があったのに我慢するとたぶん後悔が残ります。
披露宴では、プロジェクターを利用して映像を流したり、自分たちの好きな音楽を再生することができます。プロジェクターの利用や、音楽の使用にはお金がかかるのですが、わたしたちはこれといって希望がなかったのでそれらをすべてカットして無料の館内 BGM のみにしました。
余興や特別に大きな演出はないので、プロの司会者は手配しませんでした。進行は担当のプランナーさんほかホテルのスタッフの方に手伝ってもらいました。時間を気にすることなく円滑に進行できてよかったです。
席札、メニュー・ドリンク表などのペーパーアイテムは自分たちで手づくりして費用を節約しました。また衣装の小物はメルカリなどを活用することでこちらも費用を抑えることができました。新婦用のブライダルインナーや靴、新郎用のシャツ、靴、蝶ネクタイ、チーフ、カフスなどをかなり安く手に入れることができました。
結婚式でお金をかけたところとその理由
節約を心がける一方で、逆にここにはしっかりお金をかけようと決めたところもありました。どこに重点的に費用をかけたか、そしてその理由について説明します。
- 自分たちの好きな会場を選んだ
- 撮影会社にこだわった
- ドレス・装花は妥協しなかった
- ケーキやデザートはしっかり豪華に
まずは会場の選択です。オリエンタルホテル神戸は神戸のなかでも特に格式の高いホテルなので、会場費は決して安いほうではありません。わたしたちのような家族婚なら小さな部屋でシンプルな会食という選択肢もあるので、もっと狭くて安いところを探そうと思えば探すことができたと思います。
それでもわたしたちがオリエンタルホテルを選んだのはこの場所がとても好きだったからです。会場の雰囲気も、スタッフの方のサービスもとても気に入ったので、ここで式と披露宴を行いたいと強く思いました。
披露宴会場の The Royal Ballroom East はホテルのなかで最も小さい会場ですが、金屏風があったり天井も高くて、10名弱の家族婚に対してはかなり大きな部屋です。広々としたスペースを活用して、ケーキカットをしたり、デザートビュッフェのコーナーをつくるなどできたので広くて豪華な会場にしてよかったです。
撮影会社の選択にもとてもこだわりました。オリエンタルホテルが提携する撮影業者すべてと直接話をして、写真データやアルバムなどを見せてもらいました。わたし自身日ごろから写真をよく撮っているので、どうしても写真の品質やアルバムのセンスに注目してしまい妥協できませんでした。とても迷いましたが結果的に初期見積もりの倍の金額のするプランを選択しました。
わたしたちが依頼したのは AOULEE という撮影会社です。オリエンタルホテル神戸ではつい最近提携を始めたばかりで、自分たちの結婚式のタイミングにうまく間に合って幸運でした。AOULEE はカメラマンの技術がすぐれているのはもちろん、印刷してくれるアルバムも高品質で、データ納品で利用している Pixieset というウェブサイトも非常に使いやすくて見やすいです。実際にデータ納品される際のサンプルが掲載されているので見てみてください。わたしたちの写真については結婚式当日のレポート記事にたくさん載せているのでこちらも参考にしてください。
衣装や装花は贅沢こそしないように心がけたものの、妥協はせずに自分たちの理想を求めました。ドレスは妻がそこまで超高額なものを見ようとはしなかったので、トリートドレッシングにあるラインナップの中では低額なものから選ぶことになりました。それでも自身が一番望むものを選んでほしかったので、費用は気にしないように伝えて選んでもらいました。せっかくプロのカメラマンさんに撮影に入ってもらっているので、おしゃれは存分に楽しむことにしました。
装花は標準的なお金のかけ方だと思います。もっと節約しようと思えば持ち込みしたり、安いものを選ぶこともできましたが、自分たちが気に入るものを優先しました。テーブル装花もブーケも予算の範囲で一番気に入るものにしてもらいました。ナフキンフラワーに憧れがあったのでこれはお金をかけてでもやってもらうことにしました。
ケーキカットをしないという選択肢もありましたが、あまり大きな金額ではなかったので実施しました。結婚式らしさが出てよかったと思います。わたしたちは兄と姉がいたのでサプライズでケーキバイトに参加してもらいました。想像以上に乗り気で楽しんでもらえたのでうれしかったです。
また料理をシンプルなものにしたかわりに、パンやデザートビュッフェをオプションとして追加しました。わたしたちも参列する家族もパンやスイーツが好きなので、ここはお金をかけてでも楽しみたいと考えました。
人によってどこにお金をかけるかは自由だと思うので、存分に自分たちやゲストが楽しめるようにこだわりたいところはぜひこだわってほしいです。
二人にとって意味のある結婚式を
感染症の流行の影響もあって人が集まるイベントは廃れていき、今や結婚式を挙げないカップルも珍しくありません。そもそも現代では結婚にこだわる人も少なくなり、「結婚=幸せ」という価値観に固執する人が昔と比べて減っていると聞きます(※)。そんな時代でも「この人と結婚したい」と思える出会いに恵まれたこと。愛しい人と「結婚式を挙げたい」と思えたこと。これはとても幸せなことなのでしょう。私たちにとって結婚式は家族を大切にする場であり、幸せな式典であり、楽しい宴であり、将来また振り返って思い出したい結婚を象徴するイベントです。
おそらく結婚式にあまり心から積極的になれない人が一定数いらっしゃると思います。特に費用が懸念事項になる人は多いと思いますが、個人的には費用をどうするかを考えるよりも「自分たちがどういう結婚式なら挙げたいと思うのか」を明確にすることが大事だと思います。
結婚式の費用を抑える方法はいろいろとあるので、工夫次第で予算を抑えられます。しかし、予算を削減したせいで自分たちのしたい式が実現できなくなってしまうのであれば元も子もありません。まずは自分たちが大事にしたいのは何か、どこなら妥協できるのか、自分たちの中のこだわりをハッキリさせましょう。それが分かればおのずと費用を節約するための工夫を実践していくことができます。
一日のイベントのために100万円以上のお金をかけることに対して、「贅沢をしている満足感」もあれば「贅沢しすぎかもという後ろめたさ」も入り混じります。ですが、お金をかけたからこそ初めて得られる経験がたくさんありました。日常では体験できない一流のサービスをたくさん経験しました。最愛の人や大切な家族と幸せな時間を過ごすことができました。最高級のサービスを体験するきっかけをもらえたことに感謝しています。節約を心がけながらも、お金をかけることに対して素直に幸せを感じて良いと思います。
※国立社会保障・人口問題研究所が発表した最新の調査「第16回 出生動向基本調査」によると「一生結婚するつもりはない」と回答した未婚者の割合は男性で17.3%、女性で14.6%といずれも過去最大を記録。