ストリートスナップに対するわたしの考え

神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。ストリートスナップについて考える機会がありましたので、ここでわたしの考えを整理して書いておくことにしました。

追記(2020年2月7日):

この記事をご覧いただいた感想を聞いているとわたしの伝えたいことがうまく伝わっていない気がしましたので、記事の要点を最初に箇条書きにすることにしました。批判は歓迎しますができれば文章をきちんと読んだうえでご意見いただけますと幸いです。

この記事の要点(要旨と実際の文章では順番が前後します)

  • 人が嫌がる写真を撮ったら自分が良くても社会にカメラ文化を受け入れてもらえなくなります。
  • 特に富士フイルムの広告動画に出てきた撮影手法は絶対ダメだというのがわたしの意見であり、それを富士フイルムが広告として採用したことはより深刻な問題です。
  • プライベートゾーンでの撮影や、人を主題にして写真を撮って公開するなら許可をちゃんととりましょう。無断撮影で無断公開はダメです。
  • だけど公共の場で風景と一緒に人が写っている写真を撮ることってよくありますよね。実はだれもが似たような問題を抱えていて、真剣に考えるとどこまでがOKでなにがダメかは判断が難しいです。
  • 判断が難しいなかで一例としてわたしの考えと撮影スタイルを紹介します。
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富士フイルムの広告動画の炎上を目の当たりにして

富士フイルムが2020年2月5日に新製品のカメラに関するプロモーション動画を公開したところ、その内容が不適切であるとして多くの批判を浴びました。数時間のうちにたちまち炎上し富士フイルムは動画を非公開に変更。関連するプロモーションページも閉じました。動画公開から1日経たないうちに謝罪文の公開までを行う急展開でした。

「FUJIFILM X100V」プロモーション動画の配信停止について | 富士フイルム [日本] 

わたしは動画がまだ公開されているタイミングでその内容を見て衝撃を受け残念に思いました。動画に登場するフォトグラファーは道中で人とのすれちがいざまにカメラをいきなり取り出して間近でシャッターを切っています。しかもひとりやふたりではなく、大勢の人に対して同じことをしていました。

動画の内容を見る限り被写体に許可をとっているとは思えず、むしろ嫌がっている様子が明らかにわかる内容でした。これが富士フイルムの公式の動画で、しかも新製品のプロモーションとして利用されました。つまり富士フイルムがこの撮影スタイルを正当化し、推奨しているとも捉えられます。そのことが多くの人から厳しく非難されました。街中で撮影するストリートスナップを全否定する意見も少なからずありました。

わたしが写真や動画を撮り公開する理由

当サイト 神戸ファインダーでもわたしが街中で撮影した写真や動画を掲載していますので、決してひとごとではありません。風景がメインなので、基本的にはあまり人の顔が映らないように配慮していますが、場合によっては風景の一部で人の顔が写っているものもあります。正直に申し上げて街中でのスナップの場合ブログ掲載の許可をとっていないことがあります(ただし、明らかに人物が主題の場合や、お店の中の撮影、取材目的などの場合は基本的に許可をとってから行っています。)。

写真の一部に写っている人に掲載をやめてほしいと言われたら原則としてその要望に応じます。でもまったく無関係の人にその写真は掲載すべきでないと言われたらわたしは話は聞きますが掲載をとりやめることはまずありません。これが現時点でのわたしのスタイルです。

わたしがスナップを撮り公開する主な理由は次のとおりです。

  • 街の様子の記録として価値があるから
  • 撮られた人を含めその写真を見た人を幸せにする魅力があるから
  • 自分自身が写真を撮って楽しいから
  • 写真や動画を撮る楽しさ・素晴らしさを世に広めたいから

そして自分が撮った写真を保存し公開するかどうかを決める基準は以下のようになります。

  • 自分が撮られて嫌な写真・動画は保存しないし公開しない
  • 自分が良くても撮られた本人が嫌がる可能性が高いと思ったら公開しない
  • 自分が世に出して恥ずかしくないと信じているものを公開する

わたしが撮影時に気をつけているマナー(2020年2月7日追記)

  • 道の往来をふさいで邪魔をしない
  • 長時間同じ場所にいない
  • 立ち入り禁止の場所・危なそうな場所には立ち入らない
  • カメラを構えたときにそれを気にする人が見えたらカメラを構えるのをやめて、その人に会釈や「ごめんなさい」と声をかけて挨拶をする
  • 友人などと一緒に撮影しているときはより一層まわりに迷惑がかからないか気をつけ、お互いに注意喚起をうながすようにする
    など

わたしはストリートスナップを100%害のある悪いものだとは思っていませんし、逆に100%素晴らしく美しいものとも思っていません。白黒はっきりと分かれるものではなく状況や人によって判断のわかれるグレーゾーンの大きい分野だと考えています。客観的にルールを決めて明確な線引きをすることは難しいでしょう。

なのでスナップの価値も公開基準も突き詰めると主観的なものばかりです。わたしは写真や動画に人がまったく写っていなければ記録として薄っぺらいと思います。また人が写っているからこそとても魅力的に見えるものも多いと考えています。映像の価値を信じているので、被写体となった人はもちろん、多くの人に素敵だと思ってもらえる写真・動画をわたしなりに頑張って撮っています。

一方でわたしがどんなにきれいな言葉を並べても絶対に撮られたくないと思う人もいることでしょう。顔が写ってなかろうが他人に勝手に撮られて記録されるのが不快だという人もいるはずです。実際には記録されなくてもカメラを向けられるだけで嫌だと感じる人もいるでしょう。そういった人に対してはわたしが何を言っても理解してもらえないかもしれません。

撮りたいもエゴ。撮ってほしくないもエゴ。ここでそれぞれの思惑がぶつかります。折り合いがつけられることもあれば、決裂することもあります。そんな様々な事情が混濁するなかでどのように行動すべきか。けっきょく自分が何を信じ何を大切にするかです。
※文末にこの段落の補足を追記いたしました。

わたしは写真には価値があると信じているので、写真家が次々と自粛してストリートスナップを撮る文化が廃れていくのは嫌です。写真はこんなにも魅力的なのに。これがなくなってしまうなんて絶対嫌です。だからわたしは社会にもスナップを撮ることが受け入れてもらえるように行動するよう心がけています。

どんな内容であっても写真を撮られたくない人がいるので、わたしの行動は万人に受け入れられるものではないでしょう。わたしの写真が人を傷つけない、人を不快にしないとは残念ながら保証できません。そうならないように全力を尽くすだけです。

わたしが掲載している人物写真は、仮にそこの人物がわたしだったとしても受け入れられる写真です。最低限そこは守っています。自分がされて不快なことは人にもしません。真摯に写真文化や社会に向き合って行動し続ければ、万人には無理でも多くの人に自分のやりたいことを理解してもらえるのではないかと願っています。

富士フイルムの広告動画の何が問題なのか

程度の問題であって、わたしも、炎上した富士フイルムの広告動画に出ていた写真家も本質的には変わらないのかもしれません。しかし、わたしは自分とあのフォトグラファーのスタイルがまったく同じとも思いません。

わたしは決して彼のような撮影スタイルを支持しません。自分の撮影欲求にばかり素直で、被写体への迷惑を考慮しておらず、敬意や感謝をまったく感じないからです。あのカメラマンも言葉だけであればそれらしいことを言っていますが、あの動画を見ればその言葉がいかに薄っぺらくて説得力がないかわかると思います。撮られた人たちは明らかに嫌がっているのに、撮った彼はシャッターを切ったあとはそこから足早に去っていきます。少なくともあの動画を見る限りでは、自分が写真を撮ることにばかり熱心で、写真を撮る文化が社会的にどう見られるか全く考えていないように見えました。

過程を一切無視して彼の写真そのものだけを見ればたしかに目をひくものであり芸術的な価値はあると言えるかもしれません。しかし、わたしは「芸術(アート)だから」という漠然とした言葉でそれを正当化したくありません。ほかの著名な写真家が同様のスタイルの写真で世間的に評価されているかどうかなんて関係ありません。外国社会なら受け入れられているかどうかも関係ありません。

カメラの世界の外側の人にもその撮影文化について理解してもらえなければ写真や動画を撮る文化は確実に廃れていきます。カメラを持つ人は全員マナー知らずだと思われたら終わりです。いまは大丈夫でも将来的に法規制されて街中でカメラを取り出すことさえ禁止されても不思議ではありません。

一部の人が社会の信頼を食い潰して活動した結果、ほかの人が写真を撮れなくなるなんて馬鹿げています。真面目な人が写真を撮ることを謹慎して、ほかの恥知らずで自分勝手な奴だけが写真を撮る世の中のどこが健全と言えるのでしょうか。ああいった撮影スタイルを支持することは、ほかの貴重な写真の可能性を閉ざすことにつながってしまいます。

念のためことわっておくと、あの炎上した動画の写真家を支持しないことは彼を攻撃してもよいことにはなりません。わたしは富士フイルムがあのような動画をアップしたことが非常に残念だと思いますがそれだけです。誰かを誹謗中傷したいとは思わないし、誹謗中傷してよいとは思いません。そもそも炎上した動画のフォトグラファーとわたしの間にはその行動スタイルについて優劣はなく、考え方が違うだけです。彼の撮るような写真が大好きな人たちにとってはわたしの主張は受け入れらないでしょう。批判と誹謗中傷は区別しなければなりません。

炎上した事件のなにが問題だったかと言うと、本来なら写真を撮る文化を大切に丁寧に育まなければならないはずのカメラメーカーが様々な前提を飛ばして人に迷惑をかけながら撮影している様子を悪びれもせずに広告動画として掲載したことにあります。社会的に受け入れられるはずもなく案の定炎上。富士フイルムはあの動画を掲載した理由をなにも説明せずに謝罪して広告ページを取下げました。

結果、ストリートスナップ一般に対する社会の印象を損ないました。今のところインターネットの情報に敏感な層に強烈に刺さっただけで社会全体で見れば数は小さいかもしれませんが、今後テレビ・新聞などのマスメディアで取り上げられるとより広く深刻な影響を持つ可能性もあります。この炎上を機にストリートスナップに対する風当たりは強くなり、カメラ愛好家の間でも撮影を自重する風潮ができてしまいました。

より多くの人に写真やカメラが素敵だと思ってもらうためには、その芸術性だけ訴えても理解されるとは思えません。写真や映像制作の文化に密接に関わるカメラメーカーにはもっと慎重に行動してもらいたいです。仮にストリートスナップの是非を世に問いたかったのだとしたら、富士フイルムはもっと丁寧に動画の意図を説明すべきでした。しかしそれもできずにただ動画を取り下げて謝罪の言葉だけを述べてお茶を濁すにとどまりました。

富士フイルムは個人的に好意的に見ているメーカーでしたが今回の一連の流れを受けてイメージは悪くなりました。一方で富士フイルムもたくさんの人の集まりで、また様々な歴史あって今があるので、この一件だけで富士フイルムのすべてを評価するつもりもありません。今回のことはまったく支持できないことをここに表明したうえで、今後のいく末を見守りたいと思います。

 

最後にわたしもカメラに関するメディアを運営する立場として、あるいはカメラ愛好家のひとりとして節度ある行動をとっていきたいと思います。今後とも神戸ファインダーをよろしくお願いいたします。

 

なおストリートスナップのあり方について伴貞良さんの文章がとても共感するとともに参考になりましたのでご紹介いたします。

参考:自己顕示欲ベース|伴貞良|note

追記(2020年2月8日):富士フイルムが問題の広告動画についてITmedia NEWSの取材にこたえました。
道路使用許可なし、警察の職質シーンも――富士フイルムのカメラ販促動画炎上、削除までの一部始終 (1/2) – ITmedia NEWS

BE KOBE前でのスナップ

神戸でのスナップの一枚

 

追記(2020年2月7日):
「撮りたいもエゴ。撮ってほしくないもエゴ。ここでそれぞれの思惑がぶつかります。折り合いがつけられることもあれば、決裂することもあります。」

この文章の「撮られたくもないもエゴ」という言葉の意味がわからないというご意見をいただきましたので補足します。この文章はものごとを一般化、あるいは抽象化して説明したものでしたので、具体例を用いて説明します。何度も申し上げますが、写真を撮る、撮られるというのは様々な状況や、それをどう捉えるかという個々人によってどこにアウトラインが引かれるか変わってきます。なのでいくつか公共の場の状況を思い浮かべてみましょう。

例えば、静かで落ち着く公園のベンチに腰かけてくつろいでいたとします。その様子を通りがかりの人にカメラで写真を撮られたとします。この場合、おそらく多くの人が写真を撮るべきではないと考えるのではないでしょうか。撮りたいエゴが如実に現れた例です。この場面では「撮られたくないエゴ」の意味は理解できないかもしれません。

では観光地の場合ではどうでしょうか。多くの人がきれいな景色の様子の写真を撮っています。たくさんの人で賑わっているので撮影した写真にはほかの観光客が映り込んでしまいました。この写真をそのままインスタグラムやフェイスブックなどにアップしたとします。

この場合はどうでしょうか。やはり撮った側が非常識で、その写真をアップするなら許可をとるか関係ない人物はモザイクなどで隠して処理しなければならないでしょうか。そう考える人ももちろんいると思います。一方で、観光地は多くの人が集まって写真を撮るものなのだからすこし映り込んでいいるくらいいいじゃないか、と考える人もいます。なかには観光地で写真を撮って人が映り込むのは当たり前のことなので撮られたくないというのは過剰反応で身勝手なことだと考える人もいます。つまり「撮られたくないエゴ」だと考えることもあるわけです。

どちらが絶対に正しいということはなくそれぞれの思惑があります。こういった事例を一般化してわたしは「撮りたいもエゴ。撮ってほしくないもエゴ…」という表現を用いました。わたしはまわりへの配慮を徹底しなければ写真を撮ることを社会から理解してもらえなくなるので、きちんと迷惑にならないように撮らなければならない、という意見です。しかし、明確なラインが決まっているわけではないので、わたしが配慮しているつもりでも失礼に感じられることもあります。それがこの問題の難しいところだと思います。多くの場合、人は自分の常識が正しいと信じているのでお互い歩み寄るのが難しいでしょう。だからこそカメラ愛好家が謙虚な姿勢で社会に認められる努力を尽くすよう願っています。

 

記事公開後にいくつかご意見を頂戴したので下にご紹介します。わたしの補足もあります。読者の皆様がこの件について考えるときの参考になれば幸いです。
なお、わたしは自分が絶対的に正しいとも思っておりませんし、考えを改めることもあると思います。議論に応じることもできます。批判は歓迎しますが、誹謗中傷はおやめいただけると嬉しいです。

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コメント

  1. yashims より:

    興味深く拝見させていただきました。
    主張している内容が愛煙家の主張と変わらないなという印象です。
    その視点で見ると、やはり周りに迷惑や嫌な思いをさせないよう配慮する必要があるのではないでしょうか?
    タバコはJTが主体となり様々なマナーアップキャンペーンを行いましたが、迷惑をかける人は未だ撲滅できていません。
    撮り鉄等もそうです。写真家コミュニティーは企業でも出来ない事を達成できるのでしょうか?
    私は成果が出せる事に懐疑的です。

    • aki aki より:

      yashimsさま

      記事をご覧いただきありがとうございます。
      神戸ファインダー管理人のAkiです。

      >やはり周りに迷惑や嫌な思いをさせないよう配慮する必要があるのではないでしょうか?
      おっしゃる通りでそのような趣旨の文章を書いたつもりです。
      まわりへの配慮と敬意が絶対に必要であり、迷惑をかけないように、また社会で撮らせてもらっていることへの感謝を大切にしなければ、
      街中で写真を撮る文化はより厳しく規制されていくと考えています。
      わたし自身、実際に街中で撮影するときは道の邪魔にならないようにしたり、不必要に人が映り込まないように配慮しています。
      難しいのは、その節度を持って行動するということが、どのラインが適切かが状況や人によって変わることだと思います。

      >写真家コミュニティーは企業でも出来ない事を達成できるのでしょうか?
      >私は成果が出せる事に懐疑的です。
      できないかもしれません。
      わたしはそれを憂慮してこの記事を書きました。
      カメラを持って街中で撮影する人ひとりひとりがまわりへのことをきちんと考えて行動しなければなりません。
      そして、いまの時代それは写真家を自認している人にかぎらず多くの人が当てはまります。

      ご意見ありがとうございました。

      • yashims より:

        返信ありがとうございます。
        悲観的な意見で止まっていた私にとって膝を打つ思いでした。
        たしかに難しいかも知れませんが、行動しなければ何も変わりませんね。
        そして行動に移したakiさんを尊敬します。応援しています!
        返信ありがとうございました!

  2. あかり より:

    記事を拝見させて頂きました。
    私はカメラや撮影に疎い立場ですので、その点はご容赦を。

    2点お伺いします。
    一般的に、趣味ではなく職業として撮影をしているのであれば、全てのフォーカスを当てている被写体の所有者(人ならその人、物なら持ち主)に事後承諾をすべきと思うのですが、そうした文化はないのでしょうか。(単に家とかゴミとかの背景ならば不要ですが)
    事前承諾ならば自然体が撮りにくくなり、不自然になります。それを避けたいのは理解出来るので、事後でも承諾を取る。これが「いきなり無断で撮影する立場」と「撮られたくない立場」の互いの譲歩だと思います。
    歩いている一般人に許可を得ている場面がないので、嫌な顔や消して等と相手からのアクションが無ければ良いという風に見て取れます。
    無断で撮り、謝礼や諸諾も得ず、自身の中で勝手に感謝している。これでは写真家の撮りたいエゴが強すぎて全くバランスがありません。
    ですので、こういった活動家は被写体に許可を得る文化が彼らのコミュニティ内に確実に根付いているのか、それともそういった行為は不要という不文律があるのか、お伺いしたいです。

    それに付随し、承諾文化があるならもっとその点を広報すべきですし、無いなら結局は素人の無断撮影と同じというのが平均的な考えと思います。つまり世の中の風当たりはより強くなりますが、業界で変えて行く風潮はありますでしょうか。

    • aki aki より:

      あかり様
      記事をご覧いただきありがとうございます。
      神戸ファインダー管理人のAkiです。

      >一般的に、趣味ではなく職業として撮影をしているのであれば、全てのフォーカスを当てている被写体の所有者(人ならその人、物なら持ち主)に
      >事後承諾をすべきと思うのですが、そうした文化はないのでしょうか。(単に家とかゴミとかの背景ならば不要ですが)
      まずわたし個人の立場を説明しますが、わたしはスナップ写真を売ったり、写真展に出展したり雑誌に投稿したことはありません。
      仕事として撮影を引き受けることはありますが、その場合は契約に定められている範囲のものを撮りますので無許可のものを撮ってどこかに納品したり公開することはありません。
      わたしの知っているプロカメラマンはあまり多くないので一般的な事情に詳しくありませんが、
      ふつうはそのように依頼をうけたものだけを撮るので無許可で撮ったものを売り物にするプロカメラマンはまずいないのではないかと想像します。
      またスナップ写真を生業にしている職業の方はわたしはひとりも知り合いにおりません。職業写真家の方がどのようにしてスナップ写真の写真展を開いたり出版しているのか不明です。
      この点はもっと写真業界に詳しい人に聞かないとわからないと思います。
      わたしはスナップ写真については基本的に素人です。
      観光地などで写真を撮ってそれをブログにアップしているので一般の人が記念写真を撮ってSNSに上げているのとあまり立場が変わらず業界の事情は存じません。

      >それに付随し、承諾文化があるならもっとその点を広報すべきですし、無いなら結局は素人の無断撮影と同じというのが平均的な考えと思います。つまり世の中の風当たりはより強くなりますが、業界で変えて行く風潮はありますでしょうか。
      いちカメラ好きのわたしには文化としてどうなっているかまではわかりません。
      特にいまどき撮影をするのは必ずしもカメラが好きな人に限定されず一般のひとが撮ることも多いです。
      わたし個人がどのコミュニティを代表して話ができるかわかりません。
      強いて言えば撮影マナーに関する話をカメラ好きの人の間で話をすることはよくあります。
      残念ながら誰かが私有地に立ち入ったり、危険なところに立ち入って写真を撮るという非常識なマナーの話を聞いたことがあります。
      そういったときは友人同士お互いマナーを気をつけようと声をかけています。
      あとは舞妓さんなどを勝手に撮ったり、有名人を盗撮するという問題の話も聞いたことはありますが、もちろんそういった話題になるときはそれがダメなものなのでやめましょうという話になります。

      以上がわたしからの回答になります。
      よろしくお願いいたします。

      以下追記
      あかり様

      神戸ファインダーのAkiです。
      先ほどの話に一点補足します。
      富士フイルムの広告動画が話題になった際、わたし含め身近なカメラ好きの人はすべてあの撮影スタイルに否定的な立場を示しました。
      しかし、その動画のコメント欄にはわたしが見た時点で、動画のカメラマンをほめたたえるコメントがいくつもありました(わたしが見た時点ではそれらのコメントはすべて英語でした)。
      また日本でもツイッターなどで反応を見ていると否定的な意見がほとんどでしたが、なかには彼は世界的に評価されているフォトグラファーであるとして支持する意見も見受けられました。
      個人的にはまったく支持できないことでしたので、いち個人なりにふるいたちこの記事を書くにいたりました。
      参考になれば幸いです。

      • あかり より:

        神戸ファインダー管理人のAki様

        あかりです。
        非常にご丁寧にご返信頂き誠にありがとうございます。
        勝手ではございますが、個人事業みたいなものを想像しておりますので、
        最終的には、写真家の自己判断・裁量の範囲になるのでしたら難しいところですね。

        どの業界でもそうですが、著名な人の小さな不手際が全体の総意みたいな捉え方をされてしまうと、業界が委縮してしまう恐れがあるのは危険です。
        主な被害を食らうのは、駆け出しの新人や素人等これから盛り上げるような人ですからね。

        少しでも、見識のある方がこうして情報を発信することは非常に価値のある活動だと思いますし、こうして質問に対して真摯に対応いただけるのは有難いです。
        大変勉強になりました。Aki様の今後のご活躍を応援しております。
        ありがとうございました。

  3. カメラ大好きいニーヤン より:

    私もカメラが好きなので、散歩でもカメラを持ち歩きスナップする事もあります。
    ただ、今回のフジフィルムの公式動画の撮影方法にはガッカリしました。
    公式として公開するにあたり、「公開する前に判断できたでしょ!」と。
    通行人に近寄るのも急に近寄り、ポケットに突っ込んだカメラを突然取り出して撮影して逃げる。
    このスタイルのどこがプロなのか?これは盗撮と変わらないのでは?と。
    これ、アメリカだったら、撃たれてもかまわない状況だと思います。
    削除された動画を見る限り、もし私があんな方法でやられたらカメラを叩き落しますよ。
    いきなり目の前に来たら何かされるかも!と防衛本能のようにはたいて避けるかもしれません。

    あんな撮影方法はただの自己中な変態行為と同じです。

    • aki aki より:

      カメラ大好きいニーヤン様

      神戸ファインダー管理人のAkiです。
      まったく同感です。
      まわりへの配慮が一切なくカメラ好きとして非常に悲しくなりました。
      こういったことがありそれを見過ごすようではいけないと思いこの記事で問題提起させていただきました。
      カメラ好きでスナップを撮る立場としてマナーの向上をはかっていければと思います
      今後とも神戸ファインダーをよろしくお願いいたします。

  4. ドラピー より:

    私も非常に興味深く拝見させて頂きました。
    そして、カメラを生業としてる方がほぼほぼ同意見なことに感謝(と少し嬉しい)です。
    まず、件のカメラマンのことについて。
    ・とにかく危険
     よく怪我をさせないものだと。怖くてみてられません。
    ・撮る側の”意義”を優先し過ぎて配慮がなさ過ぎる
     撮られる側は無防備です。避けられません。
     交渉しだいで許可を頂けるかも知れませんが、それすら無い。レンズを向けられるだけでも不快な人も居るのに、撮る側の理屈だけを押し付けられるものではありませんし、許されるものでもありません。決して”かっこよく”もありません。

    正直私もこちらの投稿を読み終えるまでドキドキしてました。撮る側の都合、主張だけではないかと。読み終えてホッとしております。
    私も”下手の横好き”で趣味で写真を撮ってる、カメラ界隈の隅っこに生息してる者です。
    ですから、私には納得出来てもこちらの記事の主張すらも「”エゴ”だ!」「同意できない!」と思われる方も居られるかも知れません。
    ですが、少なくとも私には公共マナーを意識して、カメラ、写真文化を愛して大事にしたい気持ちは伝わってきました。それがプロの方の意見なのが嬉しい。
    「良かった・・・プロの人でも気に掛けてる、憂慮してる人が居るんだ」と。

    ご存知かも知れませんが、以下の記事を読んで更に落胆した次第で・・・
    >『東京カメラ部2016写真展 トークステージレポート』
    https://t.co/za1int1xeP?amp=1
    少し、いや、かなり”撮る側”の立場に立った”意義”を主張してると私には受け取れたのでかなりショックを受けて居たのです。
    「私が所詮素人でカメラを写真を理解できて居ないだけで、業界的にはプロの方々は件のカメラマンの手法を推奨しているのか・・・」
    と。

    全ての人に理解されることは不可能としても、件のカメラマンの炎上のように脊髄反射でただただ罵詈雑言が飛び交うことなく、冷静に否定すべきは否定している。
    そのような情報発信をして頂けている。そう言う意味でホッとして、嬉しくもあり、感謝もしてるのです。

    長々と長文失礼いたしました。
    (なお、私のコメントで万が一荒れるようなことがあれば問答無用で削除して頂いても構いません。)

    • aki aki より:

      ドラピー様

      記事をご覧いただき、またコメントいただきありがとうございます。

      >そして、カメラを生業としてる方がほぼほぼ同意見なことに感謝(と少し嬉しい)です。
      この場をお借りしてわたしの立場をことわっておきますと、わたしはスナップ写真のプロではありません。
      カメラの記事を書いたり、地域のイベントやお店などを取材してその過程で写真を撮っています。
      またカメラマン業を請け負っておりまして、依頼いただいた場所の出張撮影や商品撮影なども行っています。
      まとめるとプロの記者やカメラマンではありますが、写真家ではありません。
      簡単ではありますが念のためご説明させていただきました。

      >まず、件のカメラマンのことについて。
      危ない撮影の仕方は本当に問題ですね。
      怪我をさせたことがないのかわたしも疑問に思います。

      >ご存知かも知れませんが、以下の記事を読んで更に落胆した次第で・・・
      >>『東京カメラ部2016写真展 トークステージレポート』
      >https://t.co/za1int1xeP?amp=1
      こちら知りませんでしたので拝読し勉強させていただきます。
      ご紹介ありがとうございます。

      >全ての人に理解されることは不可能としても、件のカメラマンの炎上のように脊髄反射でただただ罵詈雑言が飛び交うことなく、冷静に否定すべきは否定している。
      >そのような情報発信をして頂けている。そう言う意味でホッとして、嬉しくもあり、感謝もしてるのです。
      温かいお言葉まことにありがとうございます。
      できるだけ多くの人に受け入れてもらえるように真摯に行動できればと思います。

      >(なお、私のコメントで万が一荒れるようなことがあれば問答無用で削除して頂いても構いません。)
      ご配慮まことに痛み入ります。
      ありがとうございます。

      • ドラピー より:

        おはようございます。返信ありがとうございます。

        >まとめるとプロの記者やカメラマンではありますが、写真家ではありません
        はい、そのように承知してるつもりです。その意図で”カメラを生業としてる方”や”プロ”と言う表現をさせて頂きました。

        SNSやネット記事などでも他のプロの方の”前向きな”意見も出て来てて少しホッとしてます。

        やはり”思いやり”って大事だと思うんです。不必要なエゴとエゴのぶつかり合いみたいなのはちょっと寂しいですものね。

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