神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。紫陽花は地元・神戸市の花に指定されていることもあり昔から馴染みのある花で大好きです。たくさん写真を撮ったので私が撮影の際に気をつけているポイントをご紹介します。
紫陽花の写真の撮影方法・テクニック
複数の紫陽花を並べて撮る
ふつう紫陽花の花は複数並んで咲いていることが多いので、まずはキレイに咲いている紫陽花を2つ、3つくらい選んで撮影してみましょう。
複数の花が映る場合、普通は手前の花にまず目が行きます。そのためピントの位置は最も手前の紫陽花に合わせるのが基本です。また二つや三つの紫陽花をフレーミングする際は紫陽花が真横に並ぶより、上の写真のように三角形を描くような配置にしたり、花が斜めに並ぶように配置すると安定した写真になります。
これは前ボケを作って奥の紫陽花にピントを合わせています。このように奥の紫陽花に主題を持っていきたい場合は、手前の紫陽花を大きくぼかす必要があります。しっかり寄って、かつF値を小さくする(絞りを開く)ことで手前の紫陽花をぼかすことができます。
ななめに紫陽花が並ぶように構図をつくると安定して見やすい写真になります。
中央に一番目立つきれいな紫陽花が見えるように構図をつくるのもおすすめです。
ひとつの紫陽花をフィーチャーして撮る
今度は紫陽花をひとつだけピックアップして撮影するパターンについて考えてみましょう。
この作例では背景がすっきりとした場所を選び紫陽花を撮影しています。主役が画面中央に来る日の丸構図ですが、茎の部分が斜めに入っていたり、葉っぱのおかげで写真に少しリズムがついています。
紫陽花をひとつだけ撮影するときも基本は手前にピントを持ってきます。上の写真だと一番手前に大きく見える装飾花の部分にピントが来ています。ここがピンボケしてしまうとなんとなく落ち着かない写真になってしまいます。
これは暗いところが背景になるようにフレーミングしました。黒バックだと花や葉の色がよく映えます。ピントは左手前の装飾花のところにきています。
縦構図も試してみる価値ありです。
ひいて撮影する際は背景に何が見えるときれいかを考えましょう。上の作例では若干見上げ気味に撮影して、木の葉っぱから差す光が玉ボケとして映るように撮影しています。景色の良いところへ行った際は、このように広角で撮影して風景と合わせてみると良いですね(後ほど風景写真の作例も紹介しています)。
大胆な前ボケをいれることでも印象的な写真になります。
レンズのすぐ前に葉っぱやほかの花を置いてその奥に主役となる花がのぞき見えるようにして撮影します。F値を小さく、絞りを開いて撮るとボケを大きくできます。
絞りを開けば背景がボケるので、その背景ボケを活用して主役を決めることもできます↓
上の写真だと複数の紫陽花が映っていますが、ピントがしっかり合っているのがひとつの紫陽花だけなので主役が明瞭で見やすい写真になりました。
高い位置から見下ろすように撮る
真上から俯瞰で撮影しています。このように撮影すると紫陽花の形がよく分かりますね。
上の写真はもう少し絞るか、花がはみ出るくらいアップで撮影しても良かったかもしれません。絞れば葉っぱの形や葉脈、水滴がもう少し存在感が出ます。
アップで撮れば主役としての花がよりわかりやすくなり迫力もでます。下の写真がアップで撮った作例です。どちらかというと花がはみでるくらいまで寄った方がよく撮れることが多いです。
こちらの写真はあえて葉っぱを手前に入れてのぞき込むような視点を演出しました。
低い位置から見上げるように撮る
今度は逆にしゃがみこんで低い位置から見上げるように紫陽花を撮影してみます。こうすると光が上から差し込んで花びらに透明感が出ます。
また背景が明るくなることで葉っぱの形もよく見えます。
晴れた青空と紫陽花の組み合わせも清々しくてきれいですよ。花が暗くなってしまうときはストロボを使うか、露出をプラスに補正してあげましょう。
晴れた日は花や葉っぱの影のかたちがきれいに見えて楽しいです。
マクロレンズで撮る
花と言えばマクロ撮影です。特に紫陽花は寄って撮ると面白いのでぜひ挑戦してみてください。
マクロ撮影の際は手振れがしやすいので注意しましょう。コツとしては同じ構図で連続してシャッターをきることです。何枚かブレていてもきちんと撮れている写真もあるはずです。あとでパソコンなどの大きいディスプレイでじっくりチェックしながら良い写真を選別しましょう。
もしくは三脚をつかうという選択肢もあります。ただし三脚を使うとフットワークが重くなって構図の調整が難しくなるので、慣れないうちは苦労します。より手軽な一脚を使ってみるのもおすすめです。
虫や小動物と合わせて撮る(閲覧注意)
虫の写真が出てきます。苦手な方はご注意を。
これもマクロレンズを活用した撮影です。
花とその場にいる虫や動物をセットで撮ってみましょう。
カタツムリやカエルを見つけられたらぜひ撮りましょう。小さな生き物を見逃さないよう注意深く観察するくせをつけておくと良いです。
ローキー・ハイコントラストで撮る
花の写真はどちらかというと、露出を上げてハイキーのふんわりとした印象に仕上げることが多いです。しかし、紫陽花に関しては梅雨の時期の花ということもあり、少し露出を下げたローキーな雰囲気もよく合います。
上の写真はマクロレンズで撮ったものを少し露出を下げてコントラストを強く設定しています。神秘的でかっこいい雰囲気になりました。
またホワイトバランスを白色蛍光灯など青みの強いものに設定すると雨の日の雰囲気を出しやすいです。
このように写真を編集すると表現の幅が広がって楽しいです。より本格的な写真編集に挑戦したい人はRAW現像に挑戦してみることをおすすめします。
ゆるふわテイストに仕上げる
淡い色の花には、ふんわりとした雰囲気の写真に編集するのもおすすめです。
筆者はDigital Photo Professional(DPP)やDxO PhotoLabなどのRAW現像ソフトで編集しています。
ゆるふわに仕上げる編集方法
- 「コントラスト」を下げる
- 「シャドウ」を上げる
- 「ハイライト」を下げる
- 「露出」を上げる
- 「シャープネス」を下げる
上の写真はこのような設定で編集しました(DPP)。
面白い形の紫陽花を探して撮る
紫陽花はいろいろな種類・形・色があります。こんなハート形の紫陽花もありますよ。
これはコアジサイ。額紫陽花から額を取ってしまったような紫陽花ですね。
雨の日に撮る
雨の日は花や葉っぱに水滴がついて情緒ある姿を見せてくれます。
また水たまりがあれば目線を低くして良い感じの映り込みがないか探してみると面白いでしょう。傘を差す人と花をフレーミングして撮影するのも撮影テクニックのひとつです。
上の写真は雨に濡れた紫陽花の葉がきれいだったので撮影しました。主役が葉にある場合は紫陽花の花がはみ出るくらいに大胆にフレーミングしてあげたほうが分かりやすい写真になります。
注意したいのはカメラ機材は基本的に水に弱いということ。雨の中の撮影の際はケアを怠らないようにしましょう。
私が使っているカメラ用防水カバーはピークデザインのシェル。
私が使っている防水カメラバッグはピークデザインのエブリデイバックパック。
もし水滴でレンズが汚れたらクリーニングしてあげましょう。
風景写真として撮る
紫陽花を撮るというより、紫陽花の咲いている風景を撮ると考えてみるのもおすすめです。前景に紫陽花を置いてうしろに何かその場の様子がつたわるものを見えるように構図をつくると紫陽花のある風景写真が撮れます。
まとめ 紫陽花は美しい
様々な表情を見せてくれる紫陽花。写真の撮りがいのある魅力的な被写体です。撮るアングルやピントの位置に気を配ると良い写真が撮れると思います。マクロレンズを持ってる人はぜひ使いたいですね。個人的な課題としてはたくさんの紫陽花が咲いている場所をいかに魅力的に撮影できるかにトライしてみたいと思っています。皆さんもぜひ紫陽花の撮影を楽しんでください^^
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