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神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。9月・10月の週末は運動会の撮影をすることが多いAki(@Aki_for_fun)です。
撮影してみて得た知恵やテクニックをまとめておきます。今年の運動会シーズンは終盤ですが、今年だけでなく来年以降の運動会や、動き回る子どもを撮影するシーンに役立つ内容になればと思います。
運動会の撮影準備
運動会では立派なカメラを持ったパパ・ママのカメラマンさんが少なくありません。皆さん熱心に撮影されています。大切なお子さんを素敵に撮ってあげたいという気持ちがヒシヒシと伝わってきます。その気持ちを写真で表現できるよう運動会写真のコツをお伝えします。
場所取り
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事前準備で大切なのは場所取りです。プロのカメラマンであればかなり自由に移動できますが、保護者の場合、ある程度決められた場所から撮影しなければなりません。まずは子どもの出る演目を確認して撮影する場所を決めましょう。必ずしも自分の席からずっと撮影する必要はありません。適宜プログラムに合わせてできる範囲で撮りやすい場所を探しましょう。
組体操やお遊戯(踊りや応援合戦)などのプログラムはどのあたりの位置に並ぶのかも調べて、撮りやすい場所に行けるようにしましょう。
徒競走(かけっこ)は自分がゴールライン側に立って走りこんでくる子どもを撮るようにすると楽です。横から撮影する場合は流し撮りに挑戦してみてもよいですが、ほかの子どもとかぶる可能性があります。
リレーは一周走るのであれば位置取りはあまり気にしなくて大丈夫。半周の場合は撮る場所によって遠すぎたり、角度的に撮りにくい場合があるので注意が必要です。
最近は学校や幼稚園でも運動会のときは撮影専用のスペースを設けられていることがあります。こういった場所は演目が見やすいところに設定されているのでうまく活用しましょう。
望遠レンズやストロボは要る?
小学校や中学校の運動会で会場が大きい場合、望遠レンズがあったほうが良いです。遠いところから撮影しなければならないときも、子供を大きく写せます。APS-Cのカメラなら焦点距離200mmくらい、フルサイズなら焦点距離300mmくらいまで撮れると良いです。幼稚園・保育園など小さな会場の場合はそこまで望遠でなくても撮れます。
子どもを大きく写したいし、トリミングもしたくないという人は焦点距離400mmくらいまで用意することを覚悟しましょう。
望遠レンズで上手に撮影する方法・コツ【おすすめ望遠レンズ紹介】
もし運動会のためだけに望遠レンズを買うのはちょっと…という人はレンタルサービスを試してみても良いかもしれません。憧れの高級望遠レンズを使う良い口実にもなります(笑)
いっそのことカメラごとレンタルするというのもありです。運動会シーズンはレンタルがすぐに品切れになってしまうのでご予約はお早めに。
ストロボはほとんど必要ないと思います。グラウンドで撮影するときはせいぜい逆光のときにしかストロボを使う必要はありません。カメラ内蔵の小型ストロボでじゅうぶん対応できます。
体育館など室内で撮影する場合はストロボがあると便利かもしれません。しかし、ストロボの光は子どもの集中を妨げるおそれがあるので、個人的にストロボは極力使わないようにしています。外付けストロボをつけると機材が大きくなるので人とぶつかると危ないという心配もあります。
運動会撮影のカメラ設定
シャッター速度を上げる
運動会の写真撮影は活発に動き回る子どもを撮影するシーンが多いです。そういった際に被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードを速くしてあげる必要があります。被写体の動きが速いほどシャッタースピードも上げなければブレてしまいます。
シャッタースピードに正解はありませんが、とりあえず1/500よりも速く設定しておくと安心です。幼稚園や保育園に通う小さなお子さんの場合はもう少し遅く1/250くらいでも問題ないでしょう。もし撮影した写真がブレていた場合はさらにシャッタースピードを上げてみてください。1/1000や1/2000で捉えきれないような動きはほとんど無いと思います。
晴れたグラウンドで速いシャッタースピードを確保するのは難しくありませんが、問題は体育館です。体育館など室内の撮影の場合、外と比べて暗い環境です。シャッタースピードを速くするとISO値も上がります。しかし、ISOがあまり大きいと画質が悪化するのでそれはできるだけ避けたいところ。高画質を保ちながらシャッタースピードを速くするには、F値を小さくして絞りを開けてやる必要があります。
室内で撮影する際にはF値を小さくして明るさを確保しましょう。マニュアルモードで、シャッタースピードを1/250、F値をできるだけ小さく(例えばF2.8)に、そしてISOをオートにしておくと多くの場合良い感じに撮れます。もし被写体ブレを起こすようならシャッタースピードを1/500などより速めに設定しましょう。
体育館で撮影する場合、F値の小さい明るいズームレンズがあると安心です。逆に屋外でF値をすごく小さくして(F1.2やF1.4)被写界深度の浅い写真を撮りたい場合は、明るくなりすぎるかもしれません。そういった場合はNDフィルターが必要です。
顔が暗いときは露出補正!
運動会で写真を撮っていると顔が暗くなってしまったということがありませんか?これはカメラの露出を理解していると簡単に解決できます。
カメラが露出(写真の明るさ)を決める際はできるだけバランスよく整えます。全体的に明るすぎないように、そして暗すぎないように自動で調整します。しかし、運動会の場合、被写体が白い体操服を着ていたり、グラウンドが光を反射して白っぽくなっているので全体的に明るい状態です。このときカメラは写真が明るくなりすぎないように全体的に暗めに露出を合わせます。するとたしかに体操服や背景のグラウンドは白飛びしないくらいの明るさでちょうど良いのですが、肝心の子どもの顔は暗めに映ってしまいます。
これを解決する「露出補正」という機能があります。カメラが自動で露出を設定する際に、人間の好みに合わせて、写真を明るめにしたり、暗めにすることができるのです。
小さなメモリが1/3段で、大きなメモリが1段の幅を表しています。
露出補正でプラス側(右側)に1/3~1段ほど補正してあげましょう。上の写真は2/3段プラスに補正しています。
これで写真に映る顔の明るさが好ましい状態になるはずです。2段や3段など大きく補正すると明るすぎると感じる場合が多いと思います。
AFのモード使い分けてる?
多くのカメラはオートフォーカス(AF)のモードを2種類備えています。ひとつはシングルAFやワンショットAFと呼ばれるタイプ。もうひとつがコンティニュアスAFやAIサーボAFという名前のオートフォーカス方式です。
※カメラのメーカーによって呼び方が異なりますが仕組みは同じです。
運動会の撮影でおすすめなのは、後者のコンティニュアスAF・AIサーボAFです。これはシャッターボタンを半押ししている間、ずっとピントの位置を合わせ続けてくれます。動く被写体を撮るときに適したAFモードです。
逆にシングルAFやワンショットAFだと、半押しした時点のピント位置で固定されます。ピント位置を調整しなおしたい場合は一度シャッターボタンから指を離してから再びシャッターボタンを半押ししなければなりません。
例えば徒競走でカメラマンがゴール側で待機して子どもを撮るようなシーンを想定してみましょう。徒競走をスタートすると子どもがだんだんとカメラに近づいてくることになります。コンティニュアスAF・AIサーボAFならボタンを半押ししている間、常にピントを合わせ続けてくれるので、走っている途中の子どもの姿も、ゴールの瞬間も、良いタイミングでピントの合った写真を撮ることができます。
構図のコツ
横だけでなく縦構図も
撮影に慣れていないと、横構図ばかり撮影しがちですが、時おりカメラを縦向きに構えて撮ると写真のバリエーションが増えて良いです。
特に人間は縦に長い形の被写体なので、ひとりを主役に撮る場合は縦構図が上手くハマります。一方で踊りや組体操、応援合戦の場合、複数人数で一緒にパフォーマンスを行うことがあります。そのときは横構図にしたほうがより雰囲気を伝えられる写真を撮れます。
子どもを大きく撮るなら縦構図、雰囲気を伝えるなら横構図と、シーンに応じて使い分けると良いです。
※ちなみに写真を印刷してフォトブックに収める場合は、中には横の写真でないと写真を収納できないアルバムもあります。写真を撮った後にどのように鑑賞するかも想定しておくとより理想的な写真が撮れるかもしれません。
小さな子どもの場合は自分も目線を下げて
小さな子どもを撮るときに注意したいのがカメラの高さ(ポジション)と角度(アングル)です。大人が立った状態で子どもを撮ると、どうしても見下ろすようなかたちの写真ばかりになってしまいます。
基本は子どもの目線に合わせて大人はしゃがんだ状態で写真を撮ったほうが、子どもの顔が自然に映る写真を撮れます。時には、子どもの目線より下の位置から見上げるようなアングルでカメラを構えて撮ると新鮮で面白いです。可動するモニターならライブビューで確認しながら構図を撮れます。それができない場合は、ノーファインダーで何枚か写真を撮るのも手です。
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可動式の液晶のカメラだとローアングルの撮影も楽です。
動画を撮るときは手振れ対策が大事
動画撮影についても簡単にコツを紹介しておきましょう。動画でよくある失敗が手振れです。特に離れたところから望遠で撮ろうとすると手振れしやすくなって難しいです。揺れの大きい映像は見ていて落ち着きません。
手振れ対策で最も効果的なのは三脚を使うこと。もしくはビデオ用一脚があると便利です。手持ちで撮影する際は、脇をしめてカメラを構えるのがコツ。
写真を撮るときと同様、カメラの高さを子どもの目線に合わせてあげたほうがより子どもの表情が見えて自然な映像になります。
まとめ 備えあれば憂いなし
運動会の撮影で気を付けるポイントや役立つテクニックをご紹介しました。ある程度準備・練習をしておくと素敵な写真が撮れるので頑張ってみてください^^
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参考ウェブサイト:
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