キヤノンが同社の一眼レフカメラEOS 5D Mark4にログ撮影機能「Canon Log」を有料(1万円+税)で追加搭載することを発表しました。キヤノンのサービスセンターにカメラを直接持ち込むか、「らくらく修理便」で送ることで対応とのこと。
画像引用:キヤノン:EOS 5D Mark 4の動画機能が、さらにプロ仕様化。 Canon Log対応へ、有償アップグレード。EOS 5D Mark 4
Canon logとは
そもそもCanon logとは何なのでしょうか。公式ホームページから説明を引用してみます。
映像表現の可能性を高める広いダイナミックレンジでの記録方式
Canon Logは、ポストプロダクション処理を前提とした自由な画づくりが行える記録方式で、ワイドダイナミックレンジが特長です。コントラストとシャープネスを抑えることで黒つぶれや白トビが少なく、暗部からハイライトまで幅広い映像情報を記録。Canon Logを使用することで、広いダイナミックレンジを活かした映像制作が可能です。
引用:キヤノン:EOS 5D Mark 4の動画機能が、さらにプロ仕様化。 Canon Log対応へ、有償アップグレード。EOS 5D Mark 4
Canon logのようなログ撮影は、シネマティックな画作りなど、こだわった映像表現をする人に必要な機能です。撮影後の編集で映像のカラーをいじることを前提としています。ログで撮影するとコントラストの低い眠たい絵で映像が記録されるのですが、そのぶんシャドーやハイライトの色情報が死なずに残ります。そして編集の段階で色を起こしてやることで諧調豊かな映像にすることができます。そのぶん編集に時間がとられますし、素人が中途半端に扱うと失敗した映像になってしまうので上級者向けの機能とも言えます。
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なぜキヤノンにおけるログ撮影が注目されているのか
これまでキヤノンはシネマEOSという分野のカメラにはログ機能を搭載していましたが、写真を撮る一眼レフカメラにはその機能がありませんでした。一方で一眼レフカメラを用いた動画撮影はしだいに盛んになり、ユーザーはCanon logの代替案を模索してきました。ひとつの代案が疑似ログのようなピクチャースタイルを導入することです。例えば、technicolorのCINESTYLE。あるいはJames Miller氏のCLOGです。
それが今回ついに公式にCanon logを搭載することが決まりました。最近はソニーやパナソニックがミラーレスカメラにログ撮影機能を搭載するなど、動画撮影の面では抜きんでていました。キヤノンもようやくこれに対抗する手段を示したと言えます。
他のカメラへの対応やClog搭載モデルの発売は?
気になるのは今回Canon logの導入が発表されたのはEOS 5D Mark4のみということです。キヤノンのカメラで一眼ムービーを撮っている人の中にはEOS 1DX Mark2を利用している人もいます。またEOS 80Dも比較的安価なラインナップの中で動画機能が充実したカメラとして位置しています。これらのカメラで今後ログ撮影に対応するのかは不明です。
またCanon USAは今後は、初めからCanon logをインストールしたEOS 5D Mark4を販売する予定であることをアナウンスしています。日本のキヤノンの発表にはそのような内容はなく、いまのところサービスセンターにカメラを持っていくことで対応する方法しかありません。
追記(2017年4月23日):キヤノンに問い合わせたところ、現状日本では初めからCanon logを搭載したEOS 5D Mark4を販売する予定はないそうです。また、他機種へのCanon log対応予定については回答できないとのことでした。
まとめ
Canon logの搭載に関する発表は、キヤノンユーザーで動画を撮影されている人や、動画撮影に関心がある人にとっては注目のニュースです。今後他の機種への対応がどうなるかなども気になります。
関連ウェブページ
キヤノン:EOS 5D Mark 4の動画機能が、さらにプロ仕様化。 Canon Log対応へ、有償アップグレード。EOS 5D Mark 4
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