Pixel 8 Pro カメラレビュー!もう一眼はいらない?Google スマホカメラの実力を解説

※当サイトは広告・アフィリエイトプログラムにより収益を得ています。

Google Pixel 8 Pro のカメラの写真機能を総合的に解説します。iPhoneや一眼カメラを参考として比べつつカメラの特性や画質について評価します。

Google Pixel 8 Pro カメラレビュー

神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。 Google のスマートフォン Pixel 8 Pro を買いました。初めての Google Pixel、Android のスマホを使ったこともほとんどない iPhone ユーザーなのですが、 Pixel 8 Pro は独自の魅力があって楽しいです。

本記事では、Google Pixel 8 Pro のカメラ機能や、写真・動画の管理・編集機能について総合的な解説をします。作例写真も豊富に掲載しているのでぜひ参考にしてください。

スポンサーリンク

Google Pixel 8 Pro カメラの基本スペック

Google Pixel 8 Pro は3つの背面カメラを搭載しています。メインの広角カメラと、超広角、望遠カメラです。特に望遠カメラは Pixel 8 にはない Pixel 8 Pro ならではのカメラです。

カメラF値実焦点距離35mm判換算の焦点距離画素数
広角カメラ f/1.68 6.90 mm約24mm5000万画素
超広角カメラ f/1.952.23 mm約12mm4800万画素
望遠カメラ f/2.818.00mm約110mm4800万画素

マクロ撮影の際は超広角カメラを使用します。
メインとなる広角カメラのセンサーは 1/1.31型。

通常はピクセルビニングによる1200万画素で画像ファイルが生成されます。オプションで5000万画素の写真撮影を選ぶことができます。基本的には1200万画素のほうがデータ容量が小さいほか暗所でもノイズが少ないというメリットがあるのに対して、5000万画素はデータ容量が大きくなるかわりにより解像度が高く精細な画像ファイルになります。

前面カメラ(自撮りに使えるインカメラ)は F値2.2、1050万画素。

参考:Google Pixel 8 Pro の技術仕様: Tensor、カメラ、AI、写真 – Google ストア

わかりやすく使いやすい操作性

Google Pixel 8 Pro に標準搭載されている「Pixel カメラ」は初めてでも基本的な機能がわかりやすくて、扱いやすい操作性だと感じました。シャッターボタンや各種設定は画面の下に集まっていて、わかりやすいインターフェイスです。

Google Pixel 8 Pro カメラ画面
「Pixel カメラ」の画面

ズームは、0.5倍、1倍、2倍、5倍をボタンで選択できるようになっていて、すぐに指定の倍率でカメラを切り替えることができます。このズームのバリエーションは使いやすくて便利です。2倍は標準カメラのデジタルズームですが、あまり画質の劣化が気にならないので実用的です。また最大で30倍までズームをして撮影が可能。

通常の「写真」以外に、「ポートレート」、「夜景モード」、「長時間露光」、「パノラマ」、「アクションパン」などのモードがあります。特に、背景をボカして被写体を際立たせる「ポートレート」や、夜景などの暗いシチュエーションでも手持ちで明るく鮮明に写真が撮れる「夜景モード」などは活躍する撮影シーンが頻繁にあって便利です。

Google Pixel には電源ボタン2回連続で押しですぐにカメラを起動できる機能があってこれも非常に便利です。すぐにカメラをかまえることができるのでシャッターチャンスを逃しません。Pixel カメラは全体的にサクサク起動するのですぐに撮影できます。

またシャッター音が控えめなことも個人的には高評価です。iPhone のカメラと比べると小さく素朴な音です。

本格志向の機能性

「Pixel カメラ」は基本的にオートで撮影してくれますが、マニュアルで写真の明るさ(露出)やシャッタースピード、ホワイトバランスなどを設定して撮影することもできます。

シャッタースピードや、ISO、ホワイトバランスなど、ふだんカメラを趣味や仕事で扱う人であればおなじみの項目をマニュアルで設定できます。本格志向の人でも自分で設定を決めてこだわって撮影可能です。

さらに5000万画素やRAW撮影など本格志向の機能も選べます。

記録する画像ファイルの解像度を、1200万画素と5000万画素から選ぶことができます。多くの場合は1200万画素で事足りると思いますが、より高精細な写真を求める場合は5000万画素をえらぶと良いでしょう。

またJPEGだけでなく、RAW(DNGファイル)でも写真を記録することができます。RAWファイルから写真を編集することでより繊細で微妙なニュアンスの写真表現が可能です。

スポンサーリンク

Google Pixel 8 Pro で撮った作例写真・動画

実際にPixel 8 Pro で撮影した写真をご覧ください。

以下に掲載する作例写真と動画は、最初からスマホに入っているカメラアプリで撮りました。編集を加えたものについてはその内容を併記しています。スマホのカメラや、標準的な編集機能の参考例としてご覧いただければ幸いです。

そば
標準の広角カメラの撮って出し。特にポートレートモードも使わず編集もしていませんが自然な色味とボケ感で美しい描写です。
ロイヤルホストのモーニング
Google Pixel は白色をキレイに発色するのが上手い印象です。この写真はやや明るく編集しました。
チキン南蛮 Google Pixel 8 Pro で撮影
チキン南蛮のプレートを俯瞰撮影。揚げ物やサラダなど美味しそうな色味で好感が持てます。
虹の見える風景
雨上がりの虹の見える景色。 Pixel 8 Pro のおかげでハッキリと写すことができました。
川のある風景
自然風景の描写も良好。草木の細かいディティールや水面のゆらぎもきちんと記録されています。
日本庭園 相楽園
近景から遠景まで、エッジの立った描写が印象的です。やや克明に強調されすぎて柔らかさに欠けますが、映像全体の鮮明さが際立っています。
舟屋形と紅葉
空の青や木々の緑や赤など、自然風景の発色はやや濃く記録される印象です。極端な強調ではないので多くの人が気持ちよく感じるバランスだと思います。
秋の旧居留地 グッチ
街中のスナップ写真。光の影や黄色く色づく木々が美しいですね。とっさの一瞬で撮影したので、道を歩く人も写っていたのですが Google フォトアプリの「消しゴムマジック」という編集機能で見えないようにしました。
阪急電車
電車や車などの乗り物の撮影も可能です。これは低速で移動する電車なのでふつうにオートで撮ってブレがありませんが、Pixel 8 Pro ならシャッタースピードもマニュアルで設定(16秒~1/10000秒)できて様々な被写体に対応できます。
大阪あべのハルカスからの夜景
「夜景」モードで撮った夕暮れの写真です。都会の景色や夕焼け空のグラデーションもキレイに記録できています。
神戸の都市夜景
「夜景」モードは通常の撮影よりもよりクッキリと記録する傾向があります。
神戸の夜景 長時間露光
カメラの「長時間撮影」モードで撮影。走る車の影を流して写した写真です。こういった写真を三脚や一眼カメラを使わずに、スマホで数秒手持ちするだけで撮れてしまいます。
旧居留地の夜景
Google フォトの「消しゴムマジック」機能で通行人や車のナンバーを消去しました。編集の形跡に気づくでしょうか?こんな編集をスマホで手軽に無料でできるのは Google Pixel の魅力ですね。
クリスマスツリー オリエンタルホテル神戸・旧居留地
超広角カメラで撮影。近い距離の撮影でもツリーの全体像とまわりの様子を同時に記録することができました。
カフェにて筆者
「ポートレート」モードで撮ってもらった筆者。人肌の発色は健康的な印象で良いですね。ボケ感もあまりわざとらしさが少ないので、人によっては一眼カメラで撮ったと言われても納得してしまうかもしれません。
Google Pixel 8 Pro で撮影した動画

上記の作例写真・動画の一部は、写真管理ソフトの「Google フォト」で明るさや色を微調整していますが、RAW現像はしていません。すべて手持ち撮影です。

スポンサーリンク

Google Pixel カメラの特性解説

Pixel 8 Pro および Pixel シリーズのカメラの特性について深堀りします。

鮮明なシャープネス強めの描写

さまざまな撮影シーンを試しましたが、Pixel の写真で共通するのは高精細でエッジの立った描写です。細かいところまでクッキリと記録されていて、鮮明な写真を残すことができます。個人的には特に風景写真との相性の良さを感じました。

望遠カメラもかなりクリアです。参考として次の画像をご覧ください。

上の画像は標準のカメラで撮影した写真です。同じ場所から望遠カメラ(5倍)で撮影すると青枠が、さらにズームして30倍望遠で撮影すると赤枠の範囲が写ります。実際の写真が次のものです。

この望遠カメラで撮った写真を見るとかなり克明に記録されているのがわかります。肉眼では遠くに小さくしか見えなかったものをスマホカメラでここまではっきりと写真に写せるのは驚きです。遠くのものをしっかり克明に写すという意味では、Google Pixel 8 Pro がおそらくスマホカメラとして最高水準のレベルだと思います。

Pixel 8 Pro の写真は精細でクリアな印象ですが、逆に言うと柔らかさに欠けます。例えば人物写真を見てみましょう。

Pixel で撮った写真と iPhone で撮った写真を比べると Pixel のほうがやはりクリアな印象です。ですが衣服のしわや肌の質感などを見るとややくっきりと記録されすぎているようにも感じます。ここは好みが分かれそうです。

もしこのシャープネスがきつい描写が気になる場合は、RAWで記録すると良いかもしれません。RAWから編集することでもう少し優しいソフトな仕上がりにできます。

白色を決めるホワイトバランスに癖がある

写真の色を決めるホワイトバランス(WB)について解説します。Google Pixel 8 Pro のカメラのホワイトバランスは総合的に見るととても優秀です。多くのシチュエーションでとても自然で気持ちの良い色に仕上がります。

しかし、暖色の照明のもとで撮影する際にはやや癖があるように感じました。参考として次のふたつの写真を見てください。

同じ環境で Pixel 8 Pro と iPhone 13 Pro で撮り比べをしました。ここで注目してほしいのはそれぞれの写真の「色」です。ふたつを比べると iPhoneで撮った写真は全体的にやや黄みがかっているのに対して、Pixel の写真は白色がそのまま素直に表現されている印象です。

実はこのとき人の目に見えている色としては、iPhone の写真の色のほうが近いです。Pixel は画角内にある食器などの白いものをできるだけ真っ白に写るように調整されています。写真だけを見れば、Pixel の写真は特に不自然ではないのですが、撮影しているときの感覚としては実際の色味とだいぶ差があるので違和感が大きいです。

いろいろな場所で撮影を試みましたが、飲食店やダイニングに多いオレンジがかった照明のときにこのホワイトバランスの癖が発現しました。実際の見た目との違和感が大きく、食事の写真だとどちらかというと暖色によった色のほうが美味しそうに見えるので、そういう意味では Pixel の色は短所と言えるかもしれません。ただし、少なくとも白いものがきちんと白く写るようなホワイトバランスなので、写真だけを見れば決して悪くない発色です。

ホワイトバランスは奥が深くてカメラによって個性が出るポイントでもあります。一眼カメラなど本格的なカメラだとホワイトバランス(WB)の特性を任意に選ぶこともできます。人の目で見たときの色にできるだけ近づけるような色にすることもできれば、まわりの光の環境に左右されず白いものが白く見えるような色にすることもできます。前者が「雰囲気優先」のホワイトバランス、後者が「ホワイト優先」のホワイトバランスです。

Google Pixel のホワイトバランスは「ホワイト優先」に近いです。

ポートレートモードは状況次第で精度がゆらぐが実用レベル

Google Pixel を含む最近のスマホカメラには背景をぼかして被写体を際立たせる「ポートレートモード」を搭載しています。まるで一眼カメラで撮ったような雰囲気に仕上がるので人気のある機能です。Pixel 8 Pro のポートレードモードで撮影を試しました。まずは人物の描写です。

Pixel のポートレートモードを使っていると「一眼カメラ並み」に感じる写真が撮れることがあるので驚きます。特に上の画像の一枚目は光の関係もあってきれいな描写だと思います。ただし、背景がやや複雑なときなどは輪郭が不自然になりやすいです。

手元を写すときは背景がごちゃつかないので自然で違和感のない仕上がりになることが多いです。そこまで大きくボケるわけではありませんが、個人的にはテーブルの上のものを撮るときに気に入ってポートレートモードを使用しています。

スマホカメラのポートレートモードが苦手とする細長い形を含む被写体の撮影をテストしてみました。

iPhone などのスマホで飲み物の写真をポートレートモードで撮るとストローが消えてしまったり輪郭がぼやけることがよくありますが、Pixel 8 Pro は比較的自然な描写になりました。よく見ると輪郭が不自然だったり、状況によってはストローだけぼやけてしまうことがありますが、スマホサイズで鑑賞するくらいであればそこまで違和感なく実用的なレベルだと思います。

消しゴムマジックは初心者でも編集できる便利機能

Pixel に標準で搭載されている「Google フォト」を利用すると様々な編集機能を利用することができます。特に AI を活用した「消しゴムマジック」機能はとても便利です。風景に写り込んだ人影などを写真から消して自然な仕上がりにしてくれます。

Google  フォトの消しゴムマジック
「消しゴムマジック」で不要なものを写真から消すことができる

「消しゴムマジック」機能を使うと、自動で写真から消す候補の被写体を検出してくれます。タップ一回で簡単に以下のような写真が出来上がります。

秋の旧居留地 グッチ
消しゴムマジックをつかえばボタン一つで手軽に修正できる

普通このような修正を行う場合は画像編集ソフトをつかって手動でその部分をマークアップしていかなければならないのですが、Google フォトの消しゴムマジックなら自動で人影を検出してくれます。画像編集の初心者でも問題なく扱えます。また手動で消したいものを選ぶこともできるので、繊細な修正にも対応できます。

もうひとつ消しゴムマジックの使用例を紹介します。修正前と修正後の写真を並べているのでどう変化しているのか見比べてみてください。

ひきで見ると修正跡はおそらく全く気にならないレベルだと思います。

拡大して見ると修正したところがややぼやけた印象ですが、うまく背景にあわせてあるのが分かります。

このように優れた編集機能を Pixel ユーザーなら無料で利用可能です。初心者でも気軽にこういった機能が利用できるのは Google Pixel の大きな魅力だと思います。

スポンサーリンク

写真管理はGoogleフォトがデフォルト

Pixel 8 Pro には、標準で「Google フォト」がインストールされています。「Google フォト」を利用してPixel のカメラで撮影した写真や動画を閲覧して管理できます。Googleフォトと言えばクラウドの写真管理ソフトのイメージを抱いている人も多いかもしれませんが、最近の Googleフォトはクラウドに限らずローカルの写真も同時に管理できます。バックアップ機能もあるので、自動でバックアップをとって パソコンやタブレットなどほかの端末で同期して管理することもできます。

「消しゴムマジック」など Google Pixel の目玉となるような編集機能も Googleフォトにて行うのでぜひ活用しましょう。

「ギャラリー」アプリもぜひインストールしよう

Googleフォトはとても便利なアプリですが、ローカル(Pixel の端末本体の中)にだけある写真に限定して見ることができません。良くも悪くもクラウドの写真とローカルの写真が混ざってしまうので、写真管理用に別のアプリもインストールすることを推奨します。おすすめは「ギャラリー」というアプリです。こちらも Google が提供しているアプリで、インターフェイスや機能は Googleフォトによく似ています。

「ギャラリー」の良いところはローカル内の写真だけを管理できるところにあります。例えばスマホ画面のスクリーンショットや外部デバイスから保存した写真を閲覧するのに便利です。
iPhone デフォルトの「写真」アプリと機能的にはほとんど同じなので、iPhone から移行する人なら 「Googleフォト」よりも「ギャラリー」のほうが扱いやすいと思います。

スポンサーリンク

総評

Google Pixel 8 Pro のカメラは超広角から望遠までを対応できて非常に優秀です。鮮明で精細な描写が特徴的で、全体的にクリアな印象を受けます。iPhone のカメラと比べるとよりシャープでスマートな雰囲気な写真に仕上がることが多いです。ホワイトバランスの傾向として、白色を表現するのは得意ですが、その場の照明の色を再現するのは苦手な場合があります。

ポートレートモードを使うと一眼カメラに近い雰囲気の写真が撮れます。比較的精度が高いので、スマホサイズで鑑賞するぶんには実用的です。消しゴムマジックなど、従来であれば専門の有料ソフトをつかって行うような画像編集が、Pixel なら無料で手軽に行うことができます。

おまけ:わたしが使っている Google Pixel 8 ro 用ケース。お手頃だけど MagSafe にも対応していて便利です。

タイトルとURLをコピーしました