EOS 5D MarkⅣ で撮る夜景写真 in 神戸
キヤノンが開催する写真講習イベント「EOS 5D Mark Ⅳ で撮る夜景写真 in 神戸」。EOS 5D MarkⅣ(以下5D Mark4)の発売を記念して通常15,000円の写真講習を3,000円で受講することができました。1時間半の実地講習では、カメラ5D Mark4とレンズEF24-70mm F4L IS USMを借りて撮影。カメラとレンズ合わせて50万円近くする高級機材を用いて撮影できる貴重な機会でした。
イベントの詳細はこちらのブログ記事でも紹介いたしました。
今回撮影させてもらったカメラ
キヤノン デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkⅣ
作例と夜景写真のテクニック
プロの写真家の方に夜景写真の撮り方や5D Mark4の扱い方を学びながら実際に自分で神戸の夜景を撮影。期待以上に良い経験ができたので、撮影した写真や動画を交えながら講習で学んだことをこちらの記事で紹介します!
(こちらに掲載する写真はすべてJPEGで撮影したものでRAW現像はしていません。一部クロップや傾きの補正をしているものがあります。)
赤と青
まずメリケンパークの海洋博物館前から写真撮影をスタート。先生がホワイトバランス(WB)を白色蛍光灯にセットして撮影されていたので真似して撮影。全体的に青い色に撮れています。赤いポートタワーと青い夕暮れ空のコンントラストが美しいですね。
5D Mark4のWBは太陽光や曇り空などのプリセットだけでなく、ケルビンで自由に選べます。先生いわく夜景写真で正しいWBというものはなく、好みや、表現したいものに合わせて選べば良いとのこと。
歩道橋から見るポートタワー
こちらはモザイク正面の船着場のあたりにある船着場から撮影。
先生が手すりに映り込むポートタワーを入れると絵になると教えてくれました。こういう映り込みに気づくには心がキレイじゃないといけないらしい。先生はもっと上手に撮れていた気がします。
赤い塔
別の場所で似たような写真にリトライ。先ほどの場所のようにはキレイに映り込みがでない。WBは赤く撮れるように調整しました。
神戸モザイクと観覧車
シンプルにモザイクと大観覧車を切り取った夜景写真。神戸の夜景で定番の場所です。夜景撮影の基本は、F値を8〜11に設定。多くのレンズが開放だと描写が甘くなりがちなので少し絞ってあげたほうが良いと教わりました。
三脚で撮影して、ISOは100〜400程度、シャッタースピードは数秒。先生は基本的にAv(絞り優先)モードで撮っているそうです。
白い神戸モザイク
ちょっと工夫して手前に白い柵を入れて撮影。写真を撮っている方のシルエットが入っているのも悪くないと思って意図的にフレーミングしてみたのですがいかがでしょう?
神戸港と神戸モザイク
今度は右手に船、左手前には赤い救命用浮き輪を入れて撮影。構図はわりと気に入っています。
ハート型の窓から見る神戸モザイク
先ほどの写真に写っていた救命用の浮き輪を窓に見立てて写真を撮ってみたのがこちら。ハート型っぽくなったのは想定外で後から気づきました。低い位置だったのでかがみこんで手持ちで撮影。姿勢的に厳しく構図をとるのが難しかったので、こういうときは5D Mark4にバリアングル液晶がないのが残念に感じました。
夜景デート
同じ場所でカップルが夜景を眺める様子を撮影。5D Mark4なら夜でもこうしたシャッターチャンスにすかさず手持ちで撮れます。ISOを上げてもノイズがあまり気にならず十分なシャッタースピードをかせげるのがありがたいです。さすがフルサイズ、さすが5D Mark4といったところ。
こちらはカップルにピントを合わせてみました。5D Mark4は親指スティックを使ってピントの位置の移動がしやすいです。
タクシーに乗ったポートタワー
タクシーに映り込んだポートタワーを撮影したもの。道路の横断歩道を渡っている際に、バスにポートタワーが映り込んでいるのが見えて思いついたアイディアです。いざ撮ろうとするとなかなか良い位置に車が止まってくれず苦労しました。
ポートタワーとノートルダム神戸(教会)と神戸港
夜景写真は昼間の写真と比べるとあまり厳密に適正な露出というのはないそうです。しかし、「肉眼で見えるより明るく撮ると面白い」とのアドバイスをいただいたのでちょっと明るめに撮影。ポートタワーや海洋博物館はよく夜景の主役として写っていると思うのですが、この写真だと普段あまり注目しない船着場のあたりもしっかり明るく写っていてこういうのも良いな、と新たな発見。
神戸メリケンパークオリエンタルホテル
シンプルに神戸メリケンパークオリエンタルホテルを撮影。青白い光がきれいです。しかし、シンプルな写真こそ逆に難しいとも思います。三脚で撮ったはずなのにブレてるし、水平も少し甘い気がする…自分の腕の未熟さを痛感した一枚。
先生もおっしゃっていましたが、撮影した写真にぶれがないか撮った後に拡大してチェックする習慣が大事とのこと。ぶれを防ぐにはレリーズも非常に役立つのでできるだけ使ったほうが良いですね。また望遠側で長時間露光するような際はミラーアップで撮影したほうが良いとのことでした。
ポートタワーと歩道橋
これもシンプルな写真。手持ちで気軽に撮ったわりに不思議と気に入っています。今から思えばあえてポートタワーを斜めに撮ってみても面白かったかもしれない。
水たまりに映るポートタワー
これは講習が終わった後に私物のEOS Kiss X6iで撮影した写真。講習の他の参加者が水たまりを撮影されていたので真似してみました。この日の朝は雨が降っていて心配だったのですが、夕方には止んでいてホッとしました。
動画で見る神戸の夜景
最後にちょっとだけ動画も紹介。
写真を撮るのに忙しくてあまり動画の細かいテストはできませんでしたが、とても高画質で撮影できると感じました。特にフルサイズならではの、高感度におけるノイズの低さが目を引きました。5D Mark4なら夜間だろうと無理して絞り開放で撮る必要がありませんね。
ちなみに動画撮影時のAF(オートフォーカス)の音が少し気になります。音を使うにはマニュアルフォーカスにするか、外部マイクの接続が重要。静かで高速のAFができるナノUSMレンズがもっと増えて欲しいです。
夜景撮影講習会に参加した感想
夜景写真は少し撮った経験があるものの、映り込みなどを意識して撮ったことがなかったのでこれは大きな発見でした。今までとはモノを見る目が少し変わった気がします。また夜景撮影に出かけてみたくなりました。
そして5D Mark4は私の物欲を刺激するには十分な高性能ぶり。わかっていたつもりだけど、想像以上に良いカメラだと実感しました。
5D Mark4の魅力のひとつは高感度撮影時のノイズの少なさ。夜景や室内で明かりが足りなくてもISOを上げて気軽に撮影できます。必要以上に絞りを開いたり、シャッタースピードを無理して遅くする心配がないのは大きな利点です。
もうひとつの魅力は操作性。ファインダー内は明るく、水平をとるためのメモリが出たり、AF測距点の移動もしやすく、初めてまともに触るカメラにも関わらず快適でした。
フォーカスロックボタンの位置も良い。今回はあまり細かく設定する余裕がありませんでしたが、ボタンの機能はある程度自由にわりふれるとのことで、操作性にはかなりこだわった作りだと実感しました。
またカメラの重さは意外と気になりませんでした。自分には持ちやすいちょうど良いサイズと感じました。懸念があるとしたらレンズのサイズですね。今回は比較的軽量なズームレンズでの撮影でしたが、最近のレンズは大きくて重いものが多いので組み合わせのレンズ次第ではしんどいかも。
総じて参加してよかったと思えるイベントでした。参加費3,000円。お金以上の価値があると思いました。満足。
今回ご指導いただいたのは、川北茂貴先生。川北先生、Canon(キヤノン)のスタッフの皆様ありがとうございました。
この講習会はこの後、自分が撮影した写真をネットにアップして先生に講評をしてもらえます。他の参加者の作品への講評も聞けるので期待しています。
オンライン講評を聞いて復習のために再び撮影へ(2016年12月27日追記)
撮影した写真を3枚WEBにアップして先生から講評していただきました。自分の作品への講評はもちろん、ほかの参加者全員の作品を鑑賞しながらそれに対する先生のアドバイスを聞くこともできました。人の写真を見ると勉強になりますし、自分も似たような写真を撮影しているケースがあってとても勉強になりました。
いただいたアドバイスをもとにもう一度夜景写真に挑戦してきました。
私がオンライン講座に投稿した写真の一つ目はこれ。
モザイクの夜景だけでなく浮き輪や船も入れて港らしさを演出しようと考えて撮影した1枚。先生からは船の部分が船尾しか映っておらず一見して船だとわかりにくい点が残念とのコメントをいただきました。もし船の一部を切り取るなら頭の部分で見てすぐに船だと分かるようにした方が良いとのことでした。
それで再チャレンジた写真がこちら。
被写体はメリケンパークオリエンタルホテルに変わっているのですが、前回撮った写真と同じく浮き輪や船も含めて構図を取りました。
二つ目の作例はこちらタクシーの映り込みを狙った写真。
先生からのコメントはもう少しポートタワーが大きく映ったほうが良いとのことでした。これは私も自覚していたポイントだったので、やはり、といった感じ。再チャレンジを試みているのですが、同じような作例で満足いくものは撮れていません。しかし、映り込みを意識した写真として次のようなものを撮ってみました。
こちらはポートタワーに登って展望5階から撮影したもの。展望室内にハート形のイルミネーションがあり、それがガラスに映りこんだものを撮りました。普通は室内の光がガラスに反射するのは避けて上着などで覆って映り込みを防ぐのですが、たまにはこういう写真も面白いかなと思っています。
最後の作例はこちら。
せっかく講評してもらうならほかの人が撮っていなそうな作例のほうが勉強になって良いだろうと考えこれを選びました。先生からも好評をいただいて、こういった額縁構図の写真も面白いと言っていただきました。こういった写真を撮るときはこのようなクロースアップの作例と、もっとひいて浮き輪の形が全体映るような写真と複数パターン撮ると良いとのことでした。
引いた構図でも何枚か撮っていたのですが、あまり満足いくものは撮れず唯一これもありかなと思ったのが次の写真です。
浮き輪の中に観覧車がおさまるように撮影してみました。被写体との距離とレンズの焦点距離を変えるだけで見た目が大きく変わるのは写真の面白さのひとつだと思います。
また、私は提出しなかったのですが、カップルを入れた夜景写真を撮っている人が何人かいらっしゃいました。それらの作品で先生が繰り返し指摘されていたことが人のシルエットを置く位置についてです。暗い部分に置くとシルエットが目立たないので、明るい部分にシルエットが浮き上がるよう構図を調整したほうが良いとのことでした。それを意識して撮ったのが次の1枚です。
今回使用したカメラ
おまけ
ちなみに夜景写真や5D Mark4と全く関係ないですけど、この日メリケンパークで野良ネコになつかれました。岩合さんの世界ネコ歩きみたいな作品撮ってみたい。
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