株式会社商船三井の「神戸商船三井ビル」(神戸市中央区)が、2022年4月に竣工100周年を迎えました。5月31日まで平日の午前9時~午後4時限定で建物の1階エントランスが一般公開されています。さっそく見学に行ってきました。
神戸商船三井ビルの歴史と概要
神戸ビルは、第一次世界大戦後の不況風と大正デモクラシーの気風が入り混じる1922(大正11)年に竣工しました。以来、日本の海運・港湾事業の拠点として、港町神戸とともに日本の成長を見守ってきました。現在でも、神戸における事業拠点としての機能を維持しています。
設計はのちにダイビル本館や大阪市に現存する綿業会館を手掛けることとなる新進気鋭の建築家・渡辺節が担いました。昭和を代表する日本建築界の巨匠となる、まだ20代の村野藤吾もその下に加わっていたとみられています。当時まだ揺籃期にあった大規模集合オフィスビルで、建築資材の一部は当社船で海外から運んできたと伝えられています。
その後、神戸ビルは、戦争、高度成長、バブル景気とその崩壊、阪神・淡路大震災という数々の荒波を潜り抜けてきました。震災後には最新の技術による耐震補強を施工し、今日では、大正生まれの大規模集合オフィスビルのなかで竣工当時の姿をおおよそ留めるほぼ国内唯一の事例として高い評価をいただいています。また、神戸を代表する商業・観光地である旧居留地地区のランドマークとしても皆様に親しまれています。
「神戸商船三井ビル」が竣工 100 年を迎える|株式会社商船三井のプレスリリース
場所・アクセス
名称:神戸商船三井ビル
住所:〒650-0024 兵庫県神戸市中央区海岸通5
アクセス:JR元町駅東口より徒歩約8分
1階エントランスの見学
100周年を記念して期間限定で神戸商船三井ビルの1階エントランスの一般見学ができます。
4月21日(木)から5月31日(火)の期間中、1階エントランスをご覧頂けます(平日のみ、9時~16時。なお、予告なく公開を停止することがあります)。ご覧頂く際には1階受付にお声がけ頂き、館内の注意をお守りください。
「神戸商船三井ビル」が竣工 100 年を迎える|株式会社商船三井のプレスリリース
入口は建物の北側です。筆者が訪れたタイミングだとお昼だったためか受付には人がいなかったので守衛室を訪ねて見学させてもらいました。
重厚な外観が美しい
神戸商船三井ビルは外観がとてもかっこいいのでぜひよく見てほしいです。