手振れ解消!スムーズな動きのムービー撮影ができる電動ジンバルZhiyun Crane Mを買ってみた

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電動3軸ジンバルZhiyun Crane Mを買いました。ムービーの撮影では写真とはまた違った映像のブレ対策が必要になります。Zhiyun Crane Mは動画撮影の手振れを大きく軽減してくれる道具です。製品の特長、購入した理由、そして実際に使ってみた感想をお伝えします。

Zhiyun Crane

画像引用:CRANE – 【智云稳定器官网】

神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。写真だけでなくムービー撮影も好きなAki(@Aki_for_fun)です。動画撮影に役立つ機材として電動3軸ジンバルの「Zhiyun Crane M」を購入したので第一印象のレビューを書きます。

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電動ジンバルとは

「電動ジンバル」はカメラの撮影を補助する機材のことです。広いくくりでは「スタビライザー」と呼ばれる道具のひとつ。撮影の手振れを抑えることを目的とした機材です。ジンバルというのはアームが回転してバランスをとる仕組みのこと。

カメラ用電動ジンバルは、そこにさらに電動モーターによる補正を加えます。これでカメラを動かしながら撮影するときの映像のブレを抑えます。カメラを固定して撮影するときは三脚を用いますが、三脚ではカメラを動かしながら撮影するときの手振れを抑えることはできません。そこでこの電動ジンバルを用いるわけです。

Zhiyun(智云)Techというのがメーカーの名前。中国の企業で、様々な種類の電動ジンバルを取り扱っています。社名の発音ですが、カタカナで書くなら「ジーユン」。”Zhi”の発音は日本語には存在しない音なのでカタカナで正確に表現することはできません。大雑把にジーユンとかジユンと呼べば良いでしょう。

私が購入したのはZhiyun Crane M。Zhiyunの電動ジンバルのラインナップで上から2番目に大きいジンバルです。

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さっそく使ってみた

さっそく使ってみます。

付属品

Zhiyun Crane Mのキャリーバッグ

商品にはキャリーバッグが付属。

Zhiyun Crane Mのキャリーバッグの中身

バッグのなかにジンバル本体や電池が入っています。

Zhiyun Crane M そのほかの付属品

付属品として、ジンバルの下に取り付けられるミニ三脚やスマートフォンホルダーなどが別の箱に入っていました。

ちなみにAmazonで購入したらマトリョーシカみたいに3つの箱で厳重に梱包されたものが届きました。

Zhiyun Crane Mの梱包

この写真の黒い箱の中に先ほど紹介したキャリーバッグが入っていたので全部で4つの箱ですね。

セッティング

そしてカメラのセットです。おおまかにカメラの重心を調整します。説明書の通りにすれば良いので特に複雑な作業ではありませんでした。

日本語の説明書もあります。しかし独特な日本語です。例えばことあるごとに「真面目」であることを要求されます。

Zhiyun Crane M 日本語説明書

Zhiyun Crane M 日本語説明書

そして「わりに複雑」な製品であることを強調されます。

Zhiyun Crane M 日本語説明書

Zhiyun Crane M 日本語説明書

こんな感じでところどころ日本語がたどたどしいですが、意味は分かるので説明書としての役割は果たしています。英語の説明書も付属していてそちらの文章はまともです。

Zhiyun Crane M のセッティングについてはユーチューバー・ドリキンさんの解説動画が分かりやすいです(2分55秒あたりから)。

参考:[重要] ジンバルZhiyun Crane-Mの初期設定解説 #255 – YouTube

 

カメラをセットしたときのイメージ図

Zhiyun Crane M

画像引用:Zhiyun Crane M 【智云稳定器官网】

これは公式サイトから引用した画像です(カメラをセットしたときの写真撮ってなかった…この機材に関するレビューはまた時間をかけてからより詳細なものを書くつもりなのでそのときにジンバルポートレートをお披露目します)。

実際にセットしてみて、気づいた注意点が主にふたつ。まず、Zhiyun Crane Mは電動3軸ジンバルで、ジンバルとしては3つの調整軸があります。しかし、セッティングの際は3つの軸に加えて、プレートを動かしてカメラを前後に調整しなければなりません。つまり全部で4つのネジを回してカメラのバランスをとることになります。3軸だから3つ調整すれば終わりと思っていると、調整し忘れているところがどこかにあります。

もうひとつの注意点は本当にわずかな重量の違いでバランスが崩れるということです。レンズキャップやレンズフードの有無で重心は変わります。またバリアングル液晶を動かしても重心は変わります。ズームレンズの場合、焦点距離を変えるとやはり重心が変わります。ジンバルにカメラをセットするときはまず撮影時のカメラの状態を作ってから重さのバランスをとらなければなりません。私はせっかくセッティングしたのに、いざ撮影しようという段階でレンズキャップが付いていることに気づきそれを外したらバランスが崩れる、という失敗をしました。

撮影

さっそくZhiyun Crane Mとキヤノンの一眼レフカメラKiss X6iで撮影してみた映像がこちら。

てきとうに機材をホールドして撮影しただけなので、さすがに小さなブレは発生していますね。それでもカメラを手持ちで歩いて撮影するのに比べると大幅に手振れは軽減できました。中華街・南京町のカットは広角レンズで撮影しており、レンズの手振れ補正もオンにしています。それ以外のショットはパンケーキレンズの24mm F2.8 STMをセットしていてレンズに手振れ補正の機能はありません。

個人的には中華街の歩き撮りのカットと港の風景を写した斜めスライダーのカットなら使い物になる映像だと感じています。最初のポートタワーのスライダーショットと高架下の歩き撮りはちょっとブレが大きすぎて映像に集中できません。

ジンバルによってブレを抑えることができますが、より完璧にブレを抑えるにはカメラやレンズの手振れ補正機能を組み合わせる必要があるようです。さらに、できるだけ広角のレンズを用いた方がブレが気にならなくなります。また映像としても広角のほうが動きがでて面白いと思います。

このZhiyun Crane Mの積載荷重は125~650g。小さいものだとスマホやコンデジに、アクションカム。大きいものだとミラーレスカメラや一眼レフカメラで小型なレンズを搭載したものに対応します。

私が載せたカメラの組み合わせだとパンケーキレンズなら耐荷重以内。広角レンズの組み合わせだとこの最大耐荷重を少しオーバーしていました。数十グラム程度なら耐荷重をオーバーしても一応機能するようです。実際ソニーのα6500に広角レンズやNDフィルターを付けた総重量683gの機材でも問題なく機能しているとのレビューがあります(参考:Zhiyun Crane vs Crane M – Dave Dugdale)。

近々より小型のカメラを新しく買う予定なので、そのカメラとの組み合わせで練習してみようと思っています。テスト撮影で発生したブレを、訓練によってどの程度軽減できるのかが課題です。

ちなみに電動ジンバルはカメラを自分向きに変えて自撮りにも使えます。動画ブログのようなものを撮影しておられる人にも向いている機材です。

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Zhiyun Crane Mを買った理由

今回私がZhiyun Crane Mを買った理由についてまとめます。購入を検討されている人の参考になれば幸いです。

歩き撮りやスライダーショットを撮りたい

街中の雰囲気を伝えられるような歩き撮りや、スライダーショットを撮影したいというのが、電動ジンバルを購入した第一の理由です。スライダーは簡易的なものを持っているのですが、これを持ち出して撮影するのはなかなか大変です。大き目の三脚に据えないと安定したスライダーショットが撮れません。ジンバルなら軽量な機材で表現の幅を広げられるのではないかと期待しています。

過去にスライダーを用いた作例はこちら。

これくらいのスライダーショットがジンバルで撮れるようになれば満足ですね。

ジンバルにこだわる人は走りながら撮影してびたっとブレのない疾走感ある映像を撮れるよう試行錯誤されているみたいです。私はそこまで高度な手振れ補正は求めていなくて、気軽に歩き撮りやスライダーショットが撮りたくて電動ジンバルを買いました。より高度な手振れ補正を求めておられるかたは、まずカメラボディやレンズに強力な手振れ補正機能があるものを選び、さらにそれを支えることができる電動ジンバルを購入されるとよいと思います。

Zhiyunの評判が良い

Zhiyunの製品は初心者でも使いやすいと評判が良いです。多くの電動ジンバルはセッティングのために個々のカメラに合わせていちいちパソコンとつないで細かな設定をしなければなりません。一方、Zhiyunの電動ジンバルは煩雑な準備が要らない点が好評を博しています。実際使ってみてセッティングは簡単だと思いました。

また比較的安い値段であることもアマチュアカメラマンから人気がある理由のひとつのようです。電動ジンバルというと、ひと昔前は非常に高価で素人には手が出ない高級機材でした。比較的お手頃価格のZhiyun Craneシリーズの登場により、ジンバルユーザーのすそ野が広がっています。

メーカーとしての戦略もあったようで、世界中のユーチューバーに機材を渡してレビューを依頼しています。製品の情報が簡単にネットで見つかるので多くの人から信頼を得られるようになりました。

参考:

私ももっとYouTubeで影響力があればレビュー依頼があったのかな…このブログにはたまに製品レビュー依頼が届きます。これまで頂いた案件はお断りしているのですが、いつかそういった依頼レビューもやってみたいですね。

機材を小型軽量にしたい

ほかにも種類がある中でZhiyun Crane Mを買ったのは、①レンズ交換式カメラをセットしたい②機材を小型軽量に抑えたい、というふたつの希望があったからです。

まず前提としてレンズ交換式のカメラを支えることができる電動ジンバルが必要でした。スマートフォンやアクションカム、コンパクトデジタルカメラ専用の電動ジンバルもあります。しかし、私は一眼レフやミラーレスカメラなどの大型センサーを搭載したカメラの映像が好きなので、そういったカメラを保持できるジンバルを探しました。

レンズ交換式のカメラを支えられる電動ジンバルとなるとZhiyunからは2種類に絞られます。ひとつは「Zhiyun Crane」。比較的大型のカメラとレンズを支えることができるジンバルです。2017年夏にバージョン2にリニューアルされたばかりで、Zhiyunの代表的な商品です。そしてもうひとつが少し小型の「Zhiyun Crane M」でした。

Zhiyun CraneとZhiyun Crane Mの比較

Zhiyun Crane Zhiyun Crane M
Amazon 価格
(2017年7月22日時点)
約8万3千円 約5万3千円
積載荷重 350-1800g 125-650g
質量(バッテリー除く) 950g 740g
駆動時間 12-18時間 12-18時間

大は小を兼ねるという考え方をすれば大型のZhiyun Craneという選択も有りでした。しかし、もともとジンバルを使いたいと思った動機のひとつが機材の小型軽量化です。たくさんの機材を持ち出す余裕があるときや、家で撮影するだけなら三脚にスライダーをセットすれば大丈夫です。それらの機材の持ち出しが難しい環境で手振れを抑えた撮影がしたかったので、機材はできるだけ軽くできたほうが望ましいと考えました。

また、使用者のレビューを見ていると、撮影の際に腕が疲れるという感想が多くあがっていました。それもそのはずで腕で2kgや3kgもの機材を支えながら撮影していれば自然と疲労がたまります。そのことを考えると大型のジンバルより、小型のジンバルを購入してそれに合わせた機材をセットアップした方が今後の撮影を快適にできるのではと考えました。

Amazon Prime Dayでセールになっていた

このジンバルは以前から欲しいとずっと思っていました。Zhiyunの製品のことを知ったのは1年くらい前。それなりに良い値段がするので躊躇していたのですが、セールでおよそ20%オフになり、私がウォッチしていた限りでは最安値の価格になったので購入に踏み切りました。


近々カメラを購入して動画撮影を本格化したいと考えていたタイミングだったのでちょうどよかったです。最近は帆船がたくさんやってきたイベントを動画に撮りました。

参考:神戸帆船フェスティバル!海王丸セイルドリルなどイベント盛りだくさん【写真・動画】 | Akiの神戸ファインダー

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まとめ

電動ジンバルの購入を検討されている方はZhiyunのCraneシリーズに関心がある人が多いのではないでしょうか。特に一眼ムービーを撮る人は大型のCraneと少し小型のCrane Mで迷うと思います。私は機材のシステムをできるだけ小型軽量にしたかったのでCrane Mを選びました。

ちなみに、CraneもCrane Mも公式の対応重量より少し幅がある印象です。すでに書いたようにCrane Mは700g弱くらいまで対応できますし、Craneは350g未満の機材でも対応できるようです(参考:Panasonic LX9(LX10/LX15) with Zhiyun Crane 〜コンデジと3軸ジンバルで夜の青山徘徊〜【動チェク!】 – gyueenの動チェク!)。

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