カメラ用レンズのレビューとして有名な「Christopher Frost Photography」がとても興味深い内容の動画をYouTubeにアップしました。過去にレビューした277本のなかで特に気に入ったレンズを10本厳選して紹介しています。
神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。わたしが一眼カメラを始めたころからフォローしているレンズレビュワーのChristopher Frost氏がまた素晴らしい動画をアップしてくれました。題して”After testing 277 camera lenses…these are the 10 I really fell for”。彼がこれまでレビューした277本のレンズ中から特に惚れ込んだレンズを10本紹介してくれています。
惚れ込んだおすすめレンズ10選
選ばれたレンズは必ずしも光学的な性能だけを評価したものではなく、価格や操作性など総合的に見て優れたものを選んでいます。Christopher氏のレンズレビューは世界的に注目されており、彼がどのレンズを選んだのかとても興味深いです。英語の動画なので日本語に翻訳して紹介します。
※Christopher Frost氏がレビューしているレンズはキヤノン用(EF・EF-S・EF-M・RFマウント)、ソニー用(Eマウント)、富士フイルム用(XFマウント)が主なものです。
紹介されているレンズ(ランキングではないので順番にあまり意味はありません)
- Fuji XF 18-55mm f/2.8-4 OIS
- Sigma 18-35mm f/1.8 ‘Art’
- Samyang XP 85mm f/1.2
- Sigma 105mm f/1.4 ‘Art’
- Venus Optics ‘Laowa’ 10-18mm f/4.5-5.6
- Canon RF 50mm f/1.2 ‘L’ USM
- Canon RF 35mm f/1.8 Macro STM
- Samyang 18mm f/2.8 FE
- Sigma 14-24mm f/2.8 DG DN ‘Art’
- Sony E 16-55mm f/2.8 ‘G’
以下Christopher氏のレンズレビュー翻訳です。
Fuji XF 18-55mm f/2.8-4 OIS
「Fuji XF 18-55mm f/2.8-4 OIS」は光学性能は飛びぬけているわけではないもののなかなか優秀です。この小さなサイズを考慮するととても素晴らしい性能です。一般的な標準ズームレンズより明るいF値、レンズの金属の質感・つくりも魅力的です。
標準ズームレンズとしてはほぼ完ぺきで愛用しています。クラシックな富士フイルムのカメラによく似合うので使っていて楽しいです。
Sigma 18-35mm f/1.8 ‘Art’
このレンズに関するわたしのレビューを見たことがある人ならばこのレンズ10選に入ることは納得でしょう。2014年にわたしはキヤノン70DとSigma 18-35mm f/1.8 ‘Art’で韓国での生活を記録しました。このカメラとレンズの組み合わせは間違いなくとても素晴らしいものでした。
このレンズには手振れ補正がありませんが、にもかかわらずAPS-C機を扱う多くのビデオグラファーに重宝され続けているレンズでもあります。高級な質感と操作性、非常に明るいF値、かつ実にシャープな映りのこのレンズは発売当時革命的でした。
Samyang XP 85mm f/1.2
このレンズ10選のうちふたつだけあるマニュアルレンズのひとつが「Samyang XP 85mm f/1.2」です。Samyangがプレミアム路線のレンズを開発をすると発表して多くの人の間で話題になったので、わたしはレンズを手に取る前から興奮気味でした。
最初に気づいたのは心地よい金属の質感と滑らかな操作性です。特にフォーカスリングの回しやすさが素晴らしく、かつ正確なものでした。カメラに装着して撮影してみると、圧倒的な解像度、コントラストや映りの特徴も良く、色ノリも素晴らしい。F1.2開放で撮影しても見劣りしません。レンズの光学性能と製品の質感の両面で魅了されたので、このレンズを購入することを決めました。
Sigma 105mm f/1.4 ‘Art’
先ほどの「Samyang XP 85mm f/1.2」も素晴らしいですが、より惹かれるのはポートレートの女王「Sigma 105mm f/1.4 ‘Art’」です。価格も高額です。もしわたしがフルタイムのポートレートフォトグラファーであったならば何の迷いもなくこのレンズを購入していたことでしょう。
わたし個人の好みから言うと、105mmの焦点距離はフルサイズカメラとの組み合わせは完璧です。背景はきれいにボケる一方で、かといって背景がなにか分からなくなるほどでもありません。F1.4開放で撮れる写真はほかに代えがたいユニークなものです。開放からもシャープな映りで、わたしのソニーa7RⅡの瞳フォーカスとの相性も素晴らしいです。
Venus Optics ‘Laowa’ 10-18mm f/4.5-5.6
超広角レンズの「’Laowa’ 10-18mm f/4.5-5.6」はぜひ使いたいと思い、Venus Optics社にメールをしてレビュー用のサンプルを依頼しました。そしてありがたいことにレンズを貸してもらうことができて、ちょうどそのときは休暇のタイミングでこのレンズでの撮影をおおいに楽しみました。
魚眼レンズをのぞくとフルサイズ用ズームレンズとしては最も広角なレンズです。10mmという極端な広角から18mmまでの画角を1本のレンズで使い分けることができます。またレンズが驚くほど小さいことに加えて、レンズのリア側(マウント側)にレンズフィルターを付けられる構造になっています。著しく広角でありながらNDフィルターなどのフィルターワークを可能にしているわけです。
解像度の観点から見ると最も優れているわけではありません。それでも風景写真家や旅行者にとっては夢が実現したようなレンズです。
Canon RF 50mm f/1.2 ‘L’ USM
レンズ10選で唯一の50mm単焦点レンズです。正直に言ってわたしは50mmがあまり好きではありません。わたしはもう少し広角のほうが好みです。
「RF 50mm f/1.2 ‘L’ USM」はとてつもなく高級なレンズです。なので期待も高かったです。手に取ってみると、質感が非常に素晴らしく、それ以上にレンズの光学性能に驚きました。EOS Rとの組み合わせの撮影は非常に楽しい経験でした。
解像度が著しく優れているだけでなく、色とコントラストが実に魅惑的です。さらに大口径レンズの開放での描写はボケが美しく、多くのフォトグラファーが卒倒するほど素晴らしいものです。このレンズで撮影してみれば、その繊細な部分まで映し出す性能に驚くことでしょう。そしてそれは非常に高額なこのレンズの価格と見合うものです。
Canon RF 35mm f/1.8 Macro STM
次に紹介するのはもっと手ごろな価格のキヤノン用RFレンズです。使ってみると気に入るところが多く、普段ならレビュー動画を撮ったあとに手放してしまうものがほとんどですが、このレンズは手元に残しておくことに決めました。
現在も「RF 35mm f/1.8 Macro STM」をEOS Rにつけてたくさんのレビュー動画の撮影を行っており、その機能に満足しています。特にカメラのデュアルピクセルオートフォーカスとの相性が気に入っています。
このレンズはマクロ撮影に優れており、小さくコンパクトなサイズ、手振れ補正機能を搭載、そしてF値が明るいです。飛びぬけてシャープではないものの十分に良い光学性能です。総合的にいって使っていて楽しくお気に入りのレンズです。わたしはこのレンズにレッドリングの栄誉を授けることにしました。
Samyang 18mm f/2.8 FE
「Samyang 18mm f/2.8 FE」は発売間もないレンズで嬉しいことに価格も手ごろです。オートフォーカスでシャープな映り、そしてフルサイズ対応の超広角レンズです。また一般的なフィルターをつけることもできます。サイズが小さくてF値も明るいので色々なところに持っていきたくなります。小さく、質量も軽いことに心が躍りました。
光学性能も印象的です。開放2.8のF値は星空の撮影にも便利です。18mmという画角は広角でありながらあまり極端すぎないので個人的に気に入っています。
Sigma 14-24mm f/2.8 DG DN ‘Art’
「Sigma 14-24mm f/2.8 DG DN ‘Art’」はわたしがこれまで手にしたレンズのなかで最高の超広角ズームレンズです。そう、疑いなく最高です。このレンズをソニーa7RⅡに装着して撮影して、非常に驚きました。
あらゆる点であなたを惹きつけるレンズと言ってよいでしょう。比較的小さなサイズ、素晴らしい質感、便利なズームレンジと、F2.8通しの絞り、そしてなによりその優れた光学性能です。超広角レンズにとって解像度はとても重要です。このレンズはこの画角や同様のF値のほかのレンズと比較してとびぬけて優れてシャープに映ります。
シャッターを切るたびにわたしが構図を間違えさえしなければ必ず良い写真が撮れると確信しました。値段は高いですが、その価値はあるレンズです。
Sony E 16-55mm f/2.8 ‘G’
最後はソニーが最近発売した「E 16-55mm f/2.8 ‘G’」です。長い間、動画撮影者におすすめできる最高の明るい標準ズームレンズを待ち望んできました。わたしはAPS-Cサイズが動画には最も適していると考えています。わたしの求める被写界深度を実現してくれて、カメラやレンズのサイズもかさばらないで済みます。明るいズームレンズは気軽に機材を持ち運んで撮影するスタイルに理想的です。
APS-C機のなかではこのソニーの新しいレンズが標準ズームレンズの王者です。小さなサイズと、正確な操作性、まさに動画撮影において完璧です。特にボディ内手振れ補正のあるカメラとの組み合わせが良いでしょう。手振れ補正がないことがこのレンズ唯一の欠点です。
またこのレンズの光学性能はほかのソニーのズームレンズにも劣らないので、写真撮影用としても活躍してくれることでしょう。値段は安くありませんが、最高のものを選びたいのであればこのレンズをおすすめします。
以上動画レビューの翻訳でした。
ここで選ばれたレンズはレビュワーのChristopher氏が心から魅了されたレンズばかりです。277本ものレンズを実際に使って詳細なレビューをしてきた彼が選んでいるのでとても説得力がありますね。
Christopherさんはたくさんのレンズレビュー動画をアップしており、当サイトでも過去に紹介させてもらいました。↓
高解像度レンズランキングTOP10キヤノン一眼レフカメラ用(フルサイズ対応)
このレンズ10選でわたしが実際に持っているのは「Sigma 18-35mm f/1.8 ‘Art’」と「Canon RF 35mm f/1.8 Macro STM」です。実際に気に入って使っているレンズなのでレビュー内容を聞いていてとても納得しました。
参考:SIGMA 18-35mm F1.8 Art 購入レビュー|写真が上手くなったと勘違いできるレンズ
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