「カメラを始めたばかりで使いこなせない」、あるいは「イメージしたような写真が撮れない」という悩みを抱えていませんか?そんな人はぜひ本を読んで勉強してみてください。ちょっと知識があると写真がぐっと良くなるものです。私がこれまで読んできたカメラ・写真関連書籍の中から特におすすめの本をご紹介します。
画像:フリー写真素材ぱくたそ
読書をおすすめする理由
神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。本屋に行ったらとりあえずカメラ書籍のコーナーに向かうAkiです。写真の上達にはもちろん練習・経験が必要ですが、その効率を高めるのに役立つのが教科書。私は本やネットで得た知識に写真の上達を大きく助けてもらいました。
ネットで情報を集めるのも手軽な手段として有効です。通信費以外は特にお金もかからないので経済的です。しかし体系的に短時間で効率よく学ぶなら読書が圧倒的におすすめ。ネットの場合、どうしても知識が断片的になってしまいます。また、目的意識がはっきりとしていれば学びたいことを検索にかければ良いですが、初心者の場合何を学べば良いのかも分からないものです。読書なら役立つ知識がまとまっているので効率的に学ぶことができます。
写真の基礎の勉強におすすめの本
初心者がまず最初に読む本
プロカメラマンでカメラ・写真系ブログの第一人者の中原一雄さんが書いた「写真のことが全部わかる本」。初心者が最初に覚えたい重要事項を読みやすくまとめていて、かつ今後上達していったさきに学びたいポイントもしっかり抑えています。これからカメラを楽しみステップアップしていくためのロードマップが見える本です。初心者はまずこれを読んでみることをおすすめします。中原さんのブログ「Studio9」もカメラ好きならマストチェックです。
イラストレーラーのこいしゆうかさんが書いた(描いた)「カメラはじめます!」という本も初心者におすすめの本です。写真家・鈴木知子さんが監修された内容を漫画でたのしく読むことができます。
レビューも書きました。
読書が苦手なタイプの人は「ゆるっと楽しむ暮らしのフォトレッスン」を検討してみても良いかもしれません。こちらもテキストベースにはなりますが、気軽に楽しく写真の練習をすることができます。
カメラの設定・撮影テクニックを学ぶ
完全版 写真がもっと上手くなるデジタル一眼撮影テクニック事典101+
カメラの設定について詳しくなりたい人におすすめの本です。基礎的な本はたくさん出ていますがこれは特に読みやすくてよくまとまっています。
例えば、背景ボケを決める4つの要素を知っていますか。シャッタースピードの違いが写真にもたらす影響を知っているでしょうか。青空をより青く撮る方法が分かりますか。柵越しに撮影するとき、その柵が写真に映らないようにできる方法を知っているでしょうか。
こういった知識がない人に特におすすめです。これまでほとんどオートでしか撮影したことがないような人はぜひ読んでください。
ちなみにこの本にはひとつ古い版の本もあります。古い方は価格が安いですが内容が少なく本のサイズも小さくなります。今買うなら上記の新版がおすすめです。本の評判が気になる方は下記の古い本のAmazonレビューを見てみてください。
構図の作り方を学ぶ
完全版 写真がもっと上手くなるデジタル一眼構図テクニック事典101+
先ほど紹介した本と同じく101シリーズの書籍です。先ほどのが撮影テクニックに関する本だったのに対してこれは構図を学べる本です。こちらは必ずしも構図を101個覚える必要はないと思います(私は覚えていません)。ただこの本を読んでいくつかの構図を実際に試してみることで、構図のパターンを抑えることができるようになるはずです。どう切り取ればしっくりくるのかを学ぶことができます。
PHOTOGRAPHER’S EYE -写真の構図とデザインの考え方-
構図について勉強できる本をもう一冊ご紹介します。こちらはマイケル・フリーマンという人が書いた本の翻訳です。
空間の取り方、被写体の位置関係、背景の選び方、様々なラインや全体のバランスのとりかたを学べます。上記で紹介した101シリーズの本と比べると少し教科書的でとっつきにくい内容・構成。しかし、この本はより体系的、理論的に勉強することに向いています。中級者以上の人にとてもおすすめ。わたしにとってバイブルのような書籍です。
レンズの使い分けを学ぶ
一眼レフやミラーレスといったカメラの魅力のひとつはレンズを交換できることです。レンズを交換して撮影できることは非常に面白いのですが、カメラ初心者の多くは残念ながらカメラを買ったときにセットになっているキットレンズくらいしか使っていません。
もし、レンズを交換することでどういった表現が可能になるかを詳しく知りたいのであればこの本をおすすめします。
特に広角レンズの使い方を勉強したい人は次の本がおすすめです。
当サイトの記事も合わせてどうぞ。
そもそも良い写真とはどんなものかを考える
写真の着眼点を学べる本です。「いざカメラを持って出かけたものの何を撮っていいかわからない」、「技術以前に被写体を選ぶセンスがない」というような悩みがある人におすすめ。もちろんテクニックの話もあるのですが、それよりも普段の生活のなかでどんなものを探して撮ればいいのかについての案内が充実しています。目標となる写真のイメージができていないような人はぜひ読んでみてください。
同シリーズから新刊も出ました。
ジャンル別おすすめ書籍
ストロボ
クリップオンストロボ 本格ライティング ~オフカメラストロボ撮影を基礎から学ぶ
ストロボの使い方について勉強する本です。ストロボを買ったもののどのように使えば分からない人や、そもそもストロボを買うべきか迷っている人は読んでみてください。また写真において重要な要素である「露出」を学ぶことにも向いています。
物撮り・商品撮影
物撮りについて書かれた本です。私はブログで商品レビューをするときに役立てようと思い気軽に読んだのですが思った以上に物撮りの世界が奥深いことを知りました。物撮りのアイデアや方法、あると便利な機材について知りたい人はぜひ読んでみてください。
物撮りをする人のなかで特にネットでモノを売りたい人におすすめの写真勉強本です。上記の本と比べてより写真の素人が読むことを前提に書かれています。物撮りやライティングの話になると多くの本がかなり本格的な機材を紹介するのですが、自分で商品撮影したい人にとっては高額すぎてコスパが悪いことが多いです。その点、この本は自然光や自宅にある普通のライトを用いた撮影方法や、数百円から用意できる道具を使って撮影を改善する方法を教えてくれます。初心者にとても優しい内容でおすすめです。
テーブルフォト
料理やかわいい雑貨などテーブルフォトの撮り方について学べる本です。物撮りともよく似たジャンルになります。カメラの設定からどのような光の向きで撮影するのかについて丁寧に書かれています。自宅で真似できる撮影テクニックが多いです。また撮り方だけでなく被写体のスタイリング、構図の作り方についても学べます。
上の本に関連して、もし料理の写真を撮るのであれば食べ物の盛り付けについて勉強することをおすすめします。料理のボリュームの付け方、余白の決め方、器の選定などを理由をつけて教えてくれます。料理ブロガーの方は特に読む価値があるのではないでしょうか。
子どもの撮り方
カメラを始めるよくある理由のひとつが産まれた子どもの写真を撮りたいからです。このテーマは人気なので書籍も良書が多いです。どれをおすすめに挙げるか迷いますが、「家族を撮る。子どもとの10年を残す、デジカメLesson」と「このとおりにやれば必ずキレイに写せる 子ども写真の撮り方」の2冊をピックアップしました。
RAW現像
撮影と同じくらい好きという人もいるほど奥深いRAW現像の世界。もしまだRAW現像をやったことがない人がいればぜひトライしてみてください。高級なレンズに買い替えるよりよほど写真を改善できるはずです。
しかし、初めての人はヒストグラムやトーンカーブの使い方も分からないし、いろいろと操作できるパラメータの意味も分かりませんよね。この本を読めばRAW現像の基礎を豊富な作例とともに学ぶことができます。特にこの本はどんなRAW現像ソフトを使っているかに関係なく本質的に重要な要素を学べるところが良いです。RAW現像初心者におすすめ。
上の本を読んでもしもっと発展的なことができるようになりたいと思った人は、ご自身の使っているソフトについてハウツーが書かれた本を読んでみることをおすすめします。例えばLighroomなら次の本。
追記:Lightroomならこちらの「Lightroom[美]写真メソッド」も良いですね。インスタグラムやツイッターなどで目にするまるで絵画のような作り込まれた写真に憧れる人におすすめです。レタッチを少しオーバー気味にかけているので作例がわかりやすいです。この書籍でテクニックを学んだら好みに応じて少し抑え気味のレタッチを施してみると良いかもしれません。
キヤノンのRAW現像ソフトDigital Photo Professional(DPP)をつかっている人には「CanonユーザーのRAW現像 プロの極意DPP4」をおすすめします。実践的な内容で役立ちます。新しい書籍ということもあり最近DPPに加わった部分補正機能にまで言及されているのが高評価です。
よりマニュアル本っぽくひとつひとつの機能を勉強したいなら「キヤノンDPP4完全マスター」も良いです。
エンタメ
エンターテイメントの読み物として楽しめる本をご紹介します。著者の赤城耕一氏が医者役として登場して、患者である様々なカメラファン(もといカメラオタク)の悩み・疑問に回答するというもの。
ほとんど写真の話は出てきません。カメラ機材に対する好みや悩み、専門用語の話が中心。どうして次々とカメラやレンズが欲しくなってしまうのか、というカメラオタクの悩みに対する診療が行われます(どこまで本気でどこまでが冗談なのかは分からない)。
共感できる話もあれば、何のことかよく分からないけれどマニアの悩みは尽きないものだな、と感じるような話も多々ありました。どちらかというとおじさん向けの内容。書籍内に登場する患者のイラストもおじさんばかりです。私はけっこう楽しめたのですが、Amazonのレビューを見ると星ひとつの辛口評価もありますね。そのレビューも決して的外れではないので、もし真面目な本が読みたいのであればおすすめしません。
追記:好評につき第2段の「赤城写真機診療所 MarkII」も発売されました(2018年6月)。
カメラ雑誌
カメラ関連雑誌もおすすめです。雑誌の良さは、最近のカメラの情報が手に入ることや、様々な写真を見て勉強できること、その時代・流行に合った気になるトピックの特集を読めることなどです。
例えば最近のアサヒカメラでは写真にまつわる著作権や肖像権など法律の話が特集。作品が盗用されたときの削除要請・損害賠償請求マニュアルなどが話題を呼びました。インターネットとSNSの発達で誰もが写真を自由に発表できる時代になったからこそ気になるテーマですね。こういった話題を追えるのは雑誌の良さと言えるでしょう。また読者が撮影した写真を投稿して掲載されるようなコーナーが組まれていることが多いので挑戦してみると良い励みになるかもしれません。
- カメラ雑誌2017年9月号まとめ【各社フルサイズカメラ比較・紅葉撮影テクニックなど】
- カメラ雑誌2017年8月号まとめ【6D Mark2レビュー・ニコンの歴史・一眼ムービー入門など】
- カメラ雑誌2017年7月号まとめ【ネコ特集・水滴フォト・花火の撮影・盗撮冤罪対策など】
法律とマナー
上で紹介したアサヒカメラの特集「写真好きのための法律&マナー」の連載12回分がまとめて一冊の本になりました。カメラマンのマナーの乱れや写真の盗用が問題になる今の時代ぜひチェックしておきたい内容です。
まとめ
カメラ関連書籍のご紹介でした。私の読んだことがある本の中で特におすすめのものをできるだけ内容が被らないようにジャンルに分けて選びました。皆様の書籍選びに役立てば幸いです。
また読書にはAmazonのKindleがおすすめです。カメラ関連書籍も充実しています。読み放題プランなどもありますので、興味のある人はぜひ次の記事をご覧ください。
Amazonで本を買う場合はまとめ買いするとポイントが通常より多くついてお得です。
詳細:Amazon.co.jp: まとめ買い!でお得キャンペーン: 本
書籍以外にもフォトレッスンに挑戦してみるという方法もあります。読書が苦手な人はこちらがおすすめです。
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