キヤノンのミラーレス一眼カメラ「EOS Kiss M」と単焦点レンズ「EF50mm F1.8 STM」をつかってスナップ撮影をしてきました。EOS Kiss Mユーザーが使いたいこの人気レンズでどんな写真が撮れるのかレビューします。
※キヤノンのマウントアダプター EF-EOS Mを用いてレンズをカメラに装着しています。
今回紹介する機材
EOS Kiss Mと単焦点レンズEF50mm F1.8 STMの作例写真
それではEOS Kiss Mと単焦点レンズEF50mm F1.8 STMで撮影した写真をご覧いただきましょう。写真の色やシャープネスなどの編集は行なっておらず、カメラでそのまま記録できるいわゆる「JPEG撮って出し」の写真です。
※厳密に言うとすべてRAWデータをDPP4というキヤノンの現像ソフトで色の加工などはせずにブログ用サイズに縮小して書きだしています。一部の写真は露出(写真の明るさ)を変更しています。理論上カメラ内JPEGで同じ写真が撮れます。
基本的にはカメラとレンズの素直な描写のままなのでRAW現像・レタッチといった写真編集をしない人でも参考になるかと思います。またすべて手持ちで撮影。三脚やストロボなど特別な道具は使っていません。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/100, F2.0, ISO125
このレンズの焦点距離50mmはEOS Kiss Mで使うと中望遠にあたります。つまりちょっと距離のあるものを大きく撮れるレンズです。風景を撮ると、ほんの少し距離がつまったような、けれど奥行きも感じられる雰囲気になります。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F8.0, ISO1250
スナップなら街中を歩いていて気になったものを切り取るのにぴったりの焦点距離・画角です。旅行・観光中に気になったおしゃれな看板やかわいい花を記録するのにぴったり。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/100, F5.6, ISO320
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/640, F1.8, ISO100
50mmの単焦点レンズだと建物の全景を撮るのは難しいかもしれません。だからこそ思い切って自分の気に入った一部分だけ切りとってみましょう。このほうが意外と写真を見る人にとってもわかりやすくて良い写真になりますよ。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/500, F1.8, ISO100
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/100, F1.8, ISO160
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F1.8, ISO500
EF50mm F1.8 STMの魅力は単焦点レンズらしい美しい描写性能と、大きな背景ボケではないでしょうか。異国情緒ある電話ボックスのこの写真も背景がボケておしゃれな雰囲気になりました。ここは薄暗い場所でしたが、F1.8まで絞りを開けることのできるこのレンズなら充分に明るく撮ることができます(F値が明るくなるぶんISOを下げられます)。
さてここまでの写真は神戸の旧居留地と呼ばれる石造りで欧風の雰囲気漂う場所でした。ここから南下して港のほうを目指すこととしましょう。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F6.3, ISO1000
道中見かけた生垣とその前の自転車。こんな何気ない風景もちょっと良いレンズを持っているとついカメラを向けたくなります。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F20, ISO1250
なんてことのない普通の道でも写真として成立してしまうのは、このEOS Kiss MというカメラとEF50mm F1.8 STMという単焦点レンズの力かもしれません。50mm中望遠という画角のおかげで普段あまり撮らないような写真、新しい視点を得られます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F5.6, ISO100
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/250, F5.6, ISO100
観光地に来たならやっぱり撮っておきたいランドマーク。軽量なEOS Kiss Mと単焦点レンズEF50mm F1.8 STMなら観光の片手間に難なく撮ることができます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/200, F16, ISO100
だんだんと日が傾いてきました。写真がぐっと楽しくなってくる時間帯です。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/200, F11, ISO100
大胆に逆光で撮影した一枚。こんな風に太陽を入れながら撮影すると品質の悪いレンズでは描写がめちゃくちゃになってしまいます。しかし、光条(光芒・光の筋)がきれいに出て、写真を邪魔するような嫌なゴーストもありません。写真の加工なしでここまで映れば文句なしでしょう。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/160, F1.8, ISO100
近くのスターバックスで小休憩。コーヒータイムのちょっとした瞬間も良いカメラと良いレンズのおかげで雰囲気あるおしゃれ写真に仕上がりました。最近はスマホでもデジタル加工でボケ感を作ることができますが、やはり一眼カメラと単焦点レンズで撮る写真とは質が違います。しかもカメラとレンズ以外は何も特別な道具はつかっていません。簡単にこういった写真が撮れると嬉しくなってしまいます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F2.8, ISO320
せっかく港までやってきたのでその風景をパシャり。風景だけをフレーミングするのもありですが、その場にいる人を一緒に入れて撮ると写真にストーリー性が出て味が出ます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/80, F1.8, ISO800
だいぶ暗くなってきました。暗い中でも高画質を維持できるのがEF50mm F1.8 STMのような明るい単焦点レンズの魅力です。昼間の風景と比べると解像感がおちるものの、そのとき感動したきれいな夜景をきっちりと記録できました。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/100, F1.8, ISO125
これも手持ち撮影です。三脚を使えばより高画質な写真も撮ることができますが、いつも三脚を使えるとは限りません。一人だけならまだしも友人や家族と一緒にいて自分だけ三脚をセットしてのんびり撮影するわけにはいきませんよね。
カメラと一緒に購入できるキットレンズのEF-M15-45mmやEF-M18-150mmではもっとノイズがのってザラッとした写真になってしまいますが、単焦点レンズEF50mm F1.8 STMの力を借りればより高画質の夜景写真を撮ることができます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/640, F2.5, ISO100
舞台は変わって船の発着ターミナルへ。豪華客船を一目見ようと訪れた地元の人たちで賑わっていました。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/3200, F2.8, ISO100
単焦点レンズの魅力が発揮されるのはやはり人物撮影ではないでしょうか。背景をほどよくボカすことで被写体の立体感がよく表現できます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/2500, F2.5, ISO100
EOS Kiss Mを使っていて思うのは人物撮影の露出(明るさ)が気持ち良いところです。カメラによってはシーンによって被写体の顔が暗くなってしまうのですが、EOS Kiss Mならカメラに任せておいてもほどよい明るさに自動で合わせてくれます。
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/250, F2.8, ISO100
CAMERA:EOS Kiss M, LENS:EF50mm F1.8 STM, シャッタースピード1/500, F2.0, ISO100
以上作例写真の紹介でした。ちなみにほぼすべてAv(絞り優先)モードで撮影しています。ポートタワーの夜景写真1枚だけマニュアルモードで撮りました(手ブレしてる気がして少しシャッタースピードをあげた)。
EF50mm F1.8 STMレビュー EOS Kiss Mにおすすめ?
作例写真をたくさん見ていただいたように、わたしはこのレンズをとても気に入って使っています。キヤノンで人気の高いカメラEOS Kiss Mとこれまた大人気レンズの組み合わせですから、当然といえば当然なのですが、良い写真が撮影できて楽しいです。
レンズの特徴については上の作例写真やレビュー記事「キヤノンの大人気単焦点レンズEF50mm F1.8 STMレビュー【売れるレンズには愛される理由がある】」に詳しいです。
50mmという焦点距離・画角
ことEOS Kiss Mとの組み合わせで言うと50mmという画角がポイントになると思います。キットレンズのEF-M 15-45mmよりもさらにすこしだけ望遠になるレンズです。どれくらいの距離感・画角のレンズになるかはお持ちのズームレンズで45mm(可能なら50mm)の位置に合わせるとだいたいわかります。
わたしはこの画角がけっこう好きで面白く感じています。あまり近いものは撮りづらいので自然とすこし離れたところを見たり、自分で動いて距離をとることになります。例えるなら少し離れたところから子どもが遊んでいる様子を見守る親の視点といったところでしょうか。見守る範囲なのですごく遠いというわけでもなく、かといってすぐ隣で寄り添う距離感でもありません(EOS Kiss MのようなAPS-Cサイズのカメラで使ったときの場合)。
もし、もっと近い距離感で撮りたいならEF-M22mm F2 STMのようなレンズがおすすめです。
EOS Kiss Mで使うにはマウントアダプターが必要
一点注意点をあげると、交換レンズのEF50mm F1.8 STMはもともとキヤノンの一眼レフカメラ用レンズなので、EOS Kiss Mのようなミラーレス一眼カメラに装着するには「マウントアダプター EF-EOS M」が必要です。このマウントアダプターを持っておけば「EF50mm F1.8 STM」はもちろんのこと様々なレンズを使えるようになるのでおすすめです。
アダプター込みでもレンズが小さいのでそんなにサイズは大きくなりません。
キヤノン純正 マウントアダプター EF-EOS M |
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キヤノン純正のマウントアダプターです。これを装着すればキヤノンの一眼レフカメラ用に販売されている多様なEFレンズやEF-Sレンズを、EOS Kiss Mのようなキヤノンのミラーレス一眼カメラでも使うことができます。 |
背景ボケのおしゃれ写真や夜景が撮りやすい
EF50mm F1.8 STMの開放F値は1.8です。このレンズを手にしたらぜひEOS Kiss MのモードダイヤルをAv(絞り優先モード)に合わせて、F値を1.8など小さな数字に設定して撮影してみてください。キットレンズでは45mmだとF値を6.3までしか小さくできませんが、このレンズではF1.8まで数字を下げることができます。
ここまで数値が変わると写真の写りもずいぶんと異なります。ぜひ自分の手で撮影してみてその違いを実感してください。よく「背景がボケるカメラやレンズを教えてください」と尋ねられるのですが、このカメラとレンズならぴったりです。夜景がきれいに撮れるカメラやレンズについても聞かれますが、F1.8と明るいこのレンズは夜景撮影でも使いやすいです。
人気の理由
そしてこのレンズは価格が安いことも人気の秘訣です。1万円台で買える交換レンズはとても希少。安いのにキットレンズでは撮れないような写真が撮れてカメラにハマるきっかけをつくってくれます。
カメラ好きの世界では、レンズ5万円は安い、10万円は買える価格、20万円は資産になるので実質無料とか言われたりします。言葉の真偽はさておき、何が言いたいかというと1万円台のレンズはとても安いということです。しかも中古ではなく、新品の価格がこの価格で買えます。マウントアダプター込みでも3万円しません(しかもアダプターは他のレンズにも使える)。
Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM フルサイズ対応 |
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今回紹介したレンズ。その性能やコストパフォーマンスの高さから「神レンズ」と呼ばれることも。初めて買う単焦点レンズとしても定番です。 |
一緒に買いたい関連アクセサリー
Canon レンズフード ES-68 |
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別売りのレンズフードもなかなか良質です。カチッと装着されて勝手に外れたりしません。フードがあるとフレアやゴーストといった映像の乱れを防ぐことができるほか、レンズ保護の観点でも役に立つのでおすすめ。 |
レンズ径は49mmです。保護フィルターやNDフィルターなどのレンズフィルターは適切なサイズのものを選んでください。
Kenko レンズフィルター PRO1D プロテクター (W) 49mm レンズ保護用 |
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レンズを傷から守りたい場合はこちらの保護フィルターを。定番のケンコー製です。 |
まとめ
EF50mm F1.8 STMはキヤノンのミラーレス一眼カメラEOS Kiss Mと非常に相性の良い単焦点レンズです。抑えられた低価格のレンズでありながら、キットレンズでは撮れないような写真が撮影できてカメラの魅力をより実感できます。ぜひマウントアダプターと共に使ってみてください。
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単焦点レンズ EF50mm F1.8 STM |
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今回紹介した機材
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