キヤノンの新しいマクロレンズ「EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM」。5月下旬発売予定のレンズですが、キヤノンデジタルハウス梅田にて先行展示されていたので実際に撮影させてもらいました。使ってみてわかったレンズの性能や操作性についてレビューします。他のマクロレンズや35mm単焦点レンズとの比較もしてみました。
キヤノン EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM |
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2017年5月発売のキヤノンのマクロレンズ |
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神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。キヤノンの新しいマクロレンズ「EF-S 35mm F2.8 マクロ IS STM」。実物を触ってみたら欲しくなってしまいました。どんなレンズなのか詳しくレポートします。
EF-S35mm F2.8 マクロ IS STMを試写
軽い!
まず実物を手に持ってみた印象は軽いということ。仕様書によると重さは約190g。最近のトレンドとして持ち運びしやすいサイズと重量の機材が好まれるので、まさにそのユーザーの好みに合わせて設計されたように見えます。
自然な画角
焦点距離は35mm。APS-C専用レンズなので実際に使う際の画角は35mm判換算で56mm相当になります。ファインダーをのぞいても普段の視野の感覚と大差ない印象でした。日ごろのスナップにはとても使いやすいと思います。
フォーカスの精度とスピードが良い
使ってみて一番驚いたのはフォーカスのスピードと精度です。このレンズの最短撮影距離は13cm。ふつうこういったマクロレンズの場合、接写と遠くのものを交互に撮ろうとするとピントが迷ったり、フォーカスするのがゆっくりで時間がかかることが多いです。
しかし、驚くほど素早く正確にピントを合わせてくれました。旧来のEF-Sマクロレンズと比較してフォーカスの性能はこの新レンズのほうが圧倒的に良かったです。
動画撮影もしてみましたがスムーズで静かなオートフォーカスでした。
フルタイムマニュアルフォーカス対応
フルタイムマニュアルフォーカスにも対応しています。AFで合わせたあとに微妙なフォーカスの調整をマニュアルで出来ます。
画質とライトの利便性は未知数だが魅力的
今回使わせてもらったレンズは先行展示品だったので撮影データの持ち帰りはできませんでした。なので画質の細かい評価はできません。しかし、液晶画面で見た限りではキヤノンの人気レンズ「EF50mm F1.8 STM」や「EF-S24mm F2.8 STM」よりも好印象でした。
またライト機能についてはある程度慣れが必要だと感じました。このレンズは前面にライトが付いています。
レンズ横の下部にあるスイッチを押したり、長押しすることで、ライトの強弱や半点灯と全灯を切り替えます。このライトを被写体に合わせて効果的に使うにはたくさん現場で撮影して経験を積まないと難しいように感じました。
ですが被写体によっては非常に魅力的な機能です。特に装飾品などで光沢のあるものにうまく使うと光がキラッとして印象的な写真になります。
画像引用:キヤノン:EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM 特長紹介
ちなみに付属のレンズフードを取り付けるとライトは使えません。
ライバルレンズとの比較
EF-S60mm F2.8 マクロ USMと比較
写真左が2005年発売のEF-S60mm F2.8 マクロ USMです。右がフードを付けたEF-S35mm F2.8 マクロ IS STMです。フードを付けた状態でも新しい35mmレンズのほうが短く小さいですね。
先ほどフォーカスの性能が新レンズは非常に進化していると書きました。それに加えて旧型のEF-Sマクロレンズはピントリングがあまりスムーズではないように感じました。あまり使い心地がよくなかったです。新しいマクロレンズのピントリングはこれまでのSTMレンズ同様で軽く回せます。
さらに旧型の60mmレンズのほうは手振れ補正機能がありません。12年も前のレンズということで性能の差が大きくあるように感じました。
EF35mm F2 IS USMと比較
左がEF-S35mm F2.8 マクロ IS STM、そして右がフルサイズ対応の単焦点レンズEF35mm F2 IS USM(2012年発売)。この右側のレンズは非常にバランスのとれたレンズで私も何度か使わせてもらいお気に入りのレンズです。
上の写真ではどちらもフードを外しています。新しい35mmマクロレンズはやはり小さいです。
上から見るとレンズの口径の違いが目立ちます。
このふたつで比較するとフルサイズ対応の35mmF2のレンズのほうがピントリングに心地よい重みがあって一番使いやすいと感じました。EF-S60mmレンズがひっかかりのあるような重さだったのに対し、EF35mmレンズはピントの微調整がしやすいようにゆっくりと回せるような重みが意図的に加えられていると思います。
3つのレンズの比較の中ではEF35mm F2 IS USMが最も高級感ある質感で、実際に値段も高いです。さらにF値が2と最も明るく、手振れ補正もついています。
マクロレンズではないのですが、最短撮影距離が24cm、最大撮影倍率が0.24倍と比較的寄って撮影できます。
上の写真くらい大きく撮影できます。
マクロレンズだとここまで大きく撮影できます。これはEF-S60mm F2.8 マクロ USMで撮影しました。
まとめ
EF-S35mm F2.8 マクロ IS STMはAPS-Cサイズ一眼レフカメラ用のマクロレンズとしては非常におすすめと言えます。キヤノン純正のマクロレンズはこれ以外にEF-S60mm F2.8 マクロ USMがありますが、こちらは本文で指摘した通りフォーカス性能や手振れ補正がない点で劣るのでおすすめできません。
またフルサイズ対応のマクロレンズにEF100mm F2.8Lマクロ IS USMがあります。これは非常に高性能でおすすめですが高額(35mmレンズの倍くらいの値段)です。
EF-S 35mm F2.8 マクロ IS STMは希望小売価格が55,000円。記事執筆時点でのアマゾンの予約価格が約45,000円です。
Canon 単焦点マクロレンズ EF-S35mm F2.8 マクロ IS STM APS-C対応 |
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もしAPS-Cサイズカメラ用に60mmのマクロレンズがほしい場合はタムロンのSP AF60mm F2がおすすめです。
そのあたりのおすすめレンズやマクロレンズの選び方については次の記事でより詳しく解説しています。
キヤノンの交換レンズ全般でコスパの良い人気レンズについては次に詳しいです。
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