効率よく三脚をレベルアップさせる5つの項目

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三脚選びに悩んでいる人のために、自分にあった三脚を選ぶ方法、より良い三脚を選ぶ方法について解説します!三脚の種類が多すぎてどれを選んだら良いか分からないという人は必見です。

神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。今回は「カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac」のハクさんが執筆してくれた寄稿記事をお届けします。ハクさんは三脚や雲台に関して非常に造詣の深い方で、わたしも日ごろからたくさんのことをハクさんから教わっています。本記事では三脚選びで注目したい5つのポイントを解説してくれていますよ。ぜひご覧ください!


はじめまして、三脚フォトグラファーのハクと申します。今回は神戸ファインダーのAki様と縁があって寄稿させて頂くこととなりました。

神戸ファインダーの読者様なら三脚をすでに持っている方が多いと思います。でも今お持ちの三脚に満足されていますか?もしかすると中には次のような不満を持っている方もいらっしゃるかもしれません。

  • 「三脚にカメラをセッティングしても頼りないから場を離れるのが怖い…」
  • 「風が強い日はブレ写真を連発しちゃうからストレス」
  • 「レバーロックが緩くて、ちょっと力を入れると脚が縮むことがある」
  • 「ちょっと故障してるけど騙し騙し使っている」
  • 「三脚ってたくさんあり過ぎて、どれを選んだら良いのか分からない!」
    etc…

こういった悩みがあって三脚を買い替えたいなぁと思っていても、三脚の情報はたくさんあり過ぎて、何を信じたら良いのか分かりにくいですよね!?

本日は効率よく三脚をレベルアップさせるために見るべき5つの項目をご紹介させて頂きたいと思っています。どうぞよろしくお願いします!

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三脚にどんなスペックを求めるか?

まずはあなた自身が三脚にどんなスペックを求めているか、以下の5つの項目から洗い出しましょう。

  1. 重さ
  2. 高さ(最低高と最高全高)
  3. 縮長
  4. 予算
  5. 今の三脚の不満

三脚の選び方

まず一つ目の今の三脚の不満。これが次の三脚選びをする上において一番重要な項目です。今の三脚の何が不満でしょうか?細かい部分まで全て書き出してみてください。使っているカメラバッグに入らない。重すぎる。高さが足りない。冬は冷たくなり過ぎて手が痛い。故障したなんて方もいるかもしれません。そしてその不満はどうすれば改善できるか考えてみましょう。

高さや重さ、縮長はスペック表に記載されていますから、簡単に調べられます。冷たさ熱さはカーボン製を選べば改善できます。三脚が故障したから買い換えたいという方だったら、次は壊れても補修パーツを入手しやすいManfrottoやジッツオを選ぶと良いかもしれませんね。

一番良くないのは、どうせ買い替えるなら、あれもこれも全てを満たせる三脚をむりやり選んでしまうことです。ハッキリ言います。すべての希望を叶えてくれる三脚はありません。重い三脚が欲しいけど軽い三脚じゃないと困る!と言われても、こちらが困りますし、2メートルを超えるような高さの三脚は、一般的なカメラバッグには収納できません。

色々な欲求を叶えようとしても、結局中途半端な三脚を選んでしまう可能性が高いので、滅多に使わないであろう機能(1年に1回使うかどうか分からない機能)はバッサリ切り捨ててしまいましょう。例えば滅多に旅行に行かないのに、スーツケースに収納するサイズで選ぶ必要なんてないのです。

重さ

次に大事なのは重さです。かつて「三脚は重ければ重いほど良い」とされていたように、重いほどブレに強くなります。カーボン三脚が主流になってからは「軽いイコール正義」みたいな風潮になっていますが、軽いということにはデメリットもあると覚えておいてください。
カーボンは振動吸収率が高いので軽くても大丈夫!なんて言う方がいますが、それは重さによるメリットの話とは無関係です。
もちろんストーンバッグなどで軽い三脚を無理やり重くしても、一定の効果はありますが、それでももともと重い三脚には敵いません。

高さ(最低高と最高全高)

よく三脚選びで検索すると「アイレベル」なんて言葉が出てきます。雲台を装着した状態で目の高さまで高さが上がる三脚という意味ですが、私は必ずしも目の高さを基準に選ぶ必要はないと思っています。例えば「飛行機の撮影をしたい」場合、飛行場周辺にはそこそこ高いフェンスがあります。フェンスなどの障害物を超えて撮影する時は、アイレベルでは全然足りません。逆に「街中でスナップを撮りたい」というシーンであれば、アイレベルの高さは必要ないでしょう。つまり、アイレベルにこだわって選ぶことに意味がないと言うことです。

ただ日本の景勝地、観光地の多くは大抵の場合、柵やフェンスや手すりが設置されています。足元も雑草が腰の高さ近くまで生い茂っていることも多いですよね。そういったいわゆる「撮影スポットで撮影したい場合」は、低い三脚だと邪魔なものが写り込んでしまうことがあります。背が高い三脚を一本持っていると便利だと思います。

柵やフェンスで困らない高さの三脚

反対に地面すれすれ(グラウンドレベル)で撮影したい場合もあります。私はローアングルが好きなのですが、こういった撮影では開脚して最低高を下げられる三脚が必要となります。

三脚を開脚してグラウンドレベル、ローアングルにする

マンフロットの三脚などは、センターポールを90度折り曲げて低い位置から撮影できるモデルもありますね。

マンフロットの三脚 ローポジション撮影

ちなみにセンターポールは高さの微調整を目的としています。基本的に高さを稼ぐために存在しているものではありません。たまにセンターポールを目一杯伸ばした高さを最高全高として選ぶ方がいますが、その考え方は改めた方が良いかもしれません。なぜならちょっとでも風があるとブレブレの失敗写真を量産することになるからです。伸ばし過ぎは不安定になりますから注意が必要です。

ストロボのような瞬間光だけを使用したスタジオ撮影では、センターポールをガンガン使って問題ありません(ブレません)。商品撮影などでは細かい構図合わせも必要ですから、センターポールが付いていると本当に便利です。

縮長

縮長は意外と軽視されがちなのですが、深く考えずに購入すると後悔しやすい項目です。特に多い失敗が縮長を重視した結果、段数が増えたことによる三脚の弱さです。段数が増えれば増えるほど下の脚が細くなり、細くなればそれだけ三脚としての強さもブレに対しても弱くなります。

三脚の構造・段数に関する解説

反対に三脚の強さだけにこだわって、いざ届いたら持っている三脚ケースに入らなかったり、長過ぎて持ち運びが大変だった。なんてこともあります。なかなか落とし所が難しい項目ですが、目を逸らさずにしっかりと考えておくことが大切です。

予算

三脚を選ぶ上で予算は一番優先順位が低いです。例えば必要な条件を満たした三脚が見つかったとしましょう。しかし残念ながら予算が足りなかったらどうしますか?スペックを落として買いますか?

それでは結局お金を払って不満を買うようなものです。自分に必要だと思うスペックはなるべく妥協すべきではありません。現状の予算を見直せないなら、しばらく今の三脚で我慢してお金を貯める方向で考えてみるのも一つの方法だと思います。(今使っている三脚が壊れてしまった方の場合は仕方がありませんが…)

お金・予算

その他の項目

カメラのハウツー本などではパイプ径で選ぶと良いと紹介されていることがありますが、素材や段数はもちろん、各製品によって同じパイプ径でも性能が違うので一概に「何ミリ以上なら大丈夫」とは言えません。また使うカメラの重さやレンズの種類によっても変わってきますので、パイプ径は目安程度に見ておくと良いでしょう。

メーカー発表の耐荷重で選ぶという方もいらっしゃるでしょう。しかし耐荷重の表記はCIPAのように業界標準がある訳ではありません。2015年からJPVAA(日本写真映像用品工業会)が定めた基準に沿って表記されるようになったので、昔ほど各メーカー間に差はなくなりましたが、各メーカー毎に耐荷重のテスト方法が異なるため、測定結果を正しく数値化するのは不可能といえます。メーカー発表の耐荷重は、ギリギリ壊れない重量ではなく、快適に使える推奨荷重が選ばれているとのことです。この基準はマンフロットが会員のメンバーに提案し、数年かけて作った基準だそうです。(マンフロットジャパン公式談)

これだけ苦労して制定された耐荷重ですが、我々ユーザーから見たら、何だかふわっとした感じです。こちらもパイプ径同様、参考程度に見ておいた方が良さそうです。(雲台の耐荷重表記はさらに困難で、実質数値化するのは不可能です)

素材で選ぶ、という方もいるかもしれませんね。代表的なのはカーボン製とアルミ合金製です。アルミ合金だと夏は熱くなり過ぎて火傷するとか、冬は冷たくなって手が貼りつくとか、カーボンは振動吸収率が高いとか色々言われてますね。概ねそういう情報は正しいです(大袈裟と思うものも見かけますが)。しかしいくら振動吸収率が高いといっても、アルミ合金との差は巷で言うほどではありません。カーボンとアルミ合金の三脚で撮り比べても、何十枚、何百枚と見比べない限り、見分けはつきません。

大事なのは重さです。例えば同じメーカーが作った2kgのカーボン三脚と3kgのアルミ合金三脚なら、3kgのアルミ合金三脚の方がブレに対する性能は、総合的に見て上です。これが3kgのカーボン三脚と3kgのアルミ合金三脚とを比較した場合、軽いカーボン三脚はパイプ径を太く作ることができるため、ブレに対する性能が高くなります。これがカーボンの方が優れていると言われるひとつの理由です。

他にチェックしておきたい部分

水準器…撮影用途の水準器としては雲台やカメラボディに付いていた方が良いのですが、三脚に水準器がついていると、安定して三脚を立てることができます。特に足場が不安定な場所では、機材の転倒などの事故防止に役立ちます。

三脚に搭載されている水平器・レベラー

ロック…主にレバーロックとナットロックの2種類のロック方式があります。ナットロックだと簡単に分解できるモデルが多いので、メンテナンス性に優れています。海水に脚を浸けたり、細かい砂地や泥の中に脚を入れるなどする場合は、清掃がしやすいロックナット式のモデルをお勧めします。

ナットロック 三脚の脚

センターコラムの拡張性…三脚本体と雲台の接続部分をエレベーター式のセンターポールやレベリングベースに交換できるシステム三脚というモデルがあります。ネジ穴が空いていてアームなどを装着するためのアクセサリーポートを備えたモデルもあります。

RRSの三脚 拡張性がある

石突の拡張性…三脚の一番底、脚の先っぽについているゴムを石突といいます。ここが嵌め殺しになっていると、劣化した時に交換ができません。またスパイクやスノーシューに交換したいという方は、石突が交換可能かどうか、スパイクなどのオプションがあるのかどうかも確認しておきましょう。

三脚の石突

実際に選んでみよう!

さて自分がどんな三脚が必要かが分かってきたのではないでしょうか?とは言っても2019年10月現在、国内で取り扱われている三脚の総数は実に1000種類を超えています。一体その中からどうやって候補を絞れば良いのでしょうか?

そんな時は迷わず価格.comです。あらゆる製品・サービスを、販売価格やクチコミ情報、 ランキングなどの視点から比較・検討できる、超有名なお買い物支援サイトです。

左側に検索条件を絞る部分があるので、そちらに先ほど書き出した条件で絞っていきます。今回は最低高150mm未満、最高全高160cm以上〜2m未満、3段か4段、ナットロック式、カーボン三脚で検索をしたら、たった9件まで絞り込めました。これに金額の上限を例えば5万円と設定すれば3件まで絞り込めます。

価格.comの三脚検索

海外通販に抵抗がない方でしたらアメリカのB&Hでも同じように検索可能です。RobusやObenなど日本では見かけないようなメーカーの三脚もあります(正直なところ、この2社の三脚の品質はあまり良くありませんが…)。また日本ではGitzoの1.5〜2倍近い価格のReally Right Stuffの三脚も、輸入で買えばかなり安く入手可能です。輸入と言ってもGoogle翻訳があれば乗り切れる程度ですので、少しでも安く買いたい方はぜひチャレンジしてみてください!

最終選別

正直なところ残った数本を比較しても、目に見えた性能差は無いと思います。実際に写真を撮り比べてみても、どの三脚で撮影したものかを判別するのは難しいでしょう。好きなデザインやメーカーで決めるのも良いと思いますし、サポートの良さを重視するのも良いでしょう。

三脚選びは人それぞれのニーズがあり、求める物が違います。カーボンである事や重いことは良い三脚の条件のひとつではありますが、それがあなたにとっての【良い】とイコールであるとは限りません。ある人が「マンフロットが良いぞ!」と言っていたとしても、あなたもそう思うかどうか分かりません。

どんなにwebで検索しても、使っている人に感想を聞いても、実際に使ってみることことには敵いません。できればヨドバシカメラなど大型カメラ店に行って、展示機に触れてみましょう。webで見るよりも確実に得られる情報量が多いはずです。各部分の操作性や重さ、高さや縮長などは実際に触れば、かなりの確率で失敗を避けられるでしょう。

でも触ったら興奮しちゃうという方は、逆効果になるかもしれませんね。

 

さてそろそろあなたのお気に入りの三脚が見つかった頃だと思います。注文のお邪魔をしてはいけないので、そろそろ締めさせていただきますね。

このような素晴らしい機会をくださった神戸ファインダーのAki様、そして最後まで読んでくれた読者の皆様に感謝します。 読了ありがとうございました!

最高の三脚に巡り会えますように!


以上ハクさんの書いてくれた「効率よく三脚をレベルアップさせる5つの項目」でした。わたしも三脚選びで悩んできた経験があるので、この記事を参考にして三脚を厳選していきたいと思います。

ハクさんの記事をもっと読んでみたいな、と思った方は「カメラと三脚とアルカスイスと ときどきMac」を要チェックです!三脚や雲台のことはもちろん、物撮りのテクニックやニコンのカメラのことなど様々な記事が充実しています。

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