写真のRAW現像をするためにはパソコンが必要です。パソコン選びで失敗しないようにどの程度の予算が必要か解説します。安いパソコンだとどんな問題が発生するのか、あるいはどれくらいの予算を確保すれば快適なのか説明します。
神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。以前カメラ初心者の方向けに「RAW現像」の魅力・重要性について記事を書きました。
まだRAW現像をしたことがない人は、ぜひ手元にあるパソコンでRAW現像に挑戦してもらいたいです。しかし、中にはいざRAW現像してみるとパソコンの動作がもっさりとして固まってしまったり、そもそもRAW現像ソフトが起動できないという人もいるかもしれません。そういう場合は残念ながらパソコンの性能が足りていません。今回はRAW現像・写真編集用パソコンの購入ガイドとして「予算」の話をします。
◆わたしの提案する予算
- 予算10万円では厳しい
- 予算15万円あればまず失敗しない
- ハイアマチュア・プロは20万円以上がんばって用意する
RAW現像・写真編集用パソコンの予算に15万円
これから予算の話を色々としますが、要は「お金をケチらずに奮発したほうが良いよ」という話です。パソコンの難しいスペックについて理解できなくても、予算15万円を用意して「RAW現像用パソコン」、「クリエイターPC」のような売り文句のパソコンを買えばまず失敗しません。
RAW現像には高い性能のパソコンが必要
パソコンを使う用途は人それぞれですが、写真編集用のパソコンは一般的なパソコンよりも高性能である必要があります。テキストエディターやちょっとした表計算ソフトなど、いわゆるオフィスソフトを使うくらいであればパソコンはそんなに高級なものはいりません。しかし、画像ファイルやそれを扱う編集ソフトはもっと処理が重たいので高性能なパソコンでなければなりません。
写真編集に向いているパソコンとしておすすめのものを選ぶ場合、予算は最低でも12万円を、できれば15万円以上を見積もってください。快適に写真編集できるパソコン環境を整えるならどうしても15万円くらいは必要です。消費税や送料、関連機器などを考慮するとけっこうな金額になります。デスクトップの本体だけでよければ少し予算を抑えることが可能かもしれません。
ウェブサイトやパソコン販売店によっては予算10万円くらいからおすすめを提案している場合があります。安いほうが売れやすいのでそういった価格帯のパソコンがアピールされるのは当然の流れでしょう。ですが、わたしの感覚からするとそれはRAW現像に特別向いているものとは言い難いものばかりです。写真編集向けに作られたパソコンというよりは予算ありきで組まれた妥協モデルだと思います。もしくは予算10万円と言いつつ、税込価格や送料で実際はもっと高いパソコンが紹介されていることもあります。
RAW現像・写真編集に必要な性能のパソコンは残念ながらそんなに安くは買えません。具体的なパソコンスペックについては次の記事で解説しているので、気になる人はご覧ください。
→ 写真編集・RAW現像用のパソコンのおすすめスペック!CPU・グラフィックス・メモリはなにが必要?
上記の記事で推奨するようなスペックを満たしたパソコンを買おうとするとだいたい15万円くらいになります。写真を趣味に、あるいは仕事にしている人が楽しく快適に写真編集するなら相応の性能と価格のパソコンが必要です。
安いパソコンを買っても後悔する
10万円以下のパソコンでも写真編集がまったくできないわけではありません。わたしも最初はそれくらいのパソコンで写真編集を始めました。初心者がすこし写真を編集してみたいという場合でしたら10万円以下のパソコンでも可能かと思います。ソフトによってはそもそも起動しない恐れがありますが、ソフトを選べば簡単な編集は可能です。編集ソフトは仕様書などにそのソフトを扱うために必要なパソコンのスペック(動作環境)が記載されていますのでそちらを参照ください。
参考:
- Lightroom Classic CC の必要システム構成
- 動作環境 | SILKYPIX Developer Studio Pro8 | SILKYPIX
- Capture Oneの設定
- キヤノン:Digital Photo Professional Ver.4.x 動作環境
あとは簡単な写真編集ならスマホやタブレットでもできるのでお手持ちのデバイスで試してみることをおすすめします(アプリはAdobe Lightroomが定番 iOS・Android)。それで満足できればわざわざパソコンを買うこともありませんし、満足できなければ中途半端なスペックのものを買うよりちゃんとした写真編集向きのパソコンを買うべきです。
これはわたし自身の体験から言えるのですが、安いパソコンはやっぱりそれなりです。写真を編集していても動作がもっさりしていてストレスがたまります。ディスプレイも良いものを使ってみると「写真ってこんなにきれいだったんだ」ということがわかります。せっかく良いカメラを使っているなら写真編集の環境にもこだわらないともったいないです。妥協すると後悔します。
安いパソコンの問題点はまず動作が安定しないということ。そして何をするにしても時間がかかるということです。せっかく自分の好きなように写真を編集したいのに、パソコンのせいでイライラがつのり創作意欲が削がれてはもったいないです。
例えば次のページでは「Photoshopで見るグラフィック処理性能の「差」」という項目で、安いパソコンと高いパソコンの違いがわかりやすく見られるのでチェックしてみてください↓
どの程度が快適と感じるかは人それぞれ
写真編集向けのパソコンには予算15万円必要と書きましたが、人によってはそれでもまだパソコンの性能が足りないかもしれません。20万円あれば多くの趣味フォトグラファーにとって快適な写真編集環境が整うはずです。30万円あれば本格的なプロユースや、オタクのマニアックなニーズにも応えられるレベルになるかと思います。
凝った編集をしたり、フルサイズの高画素機のRAWファイルなど重たいデータを扱っている自覚がある人は、より高級でハイスペックなパソコンを用意した方が良いでしょう。例えばレイヤーを重ねるような高負荷の処理を行うことが多いならパソコンはより高性能なものを用意したいです。バッチを当ててたくさんの写真を一気に現像する、あるいは画像編集と並行して他の作業も行うことがよくあるという人も、パワーのあるパソコンが必要です。
こだわりだすとパソコンの値段は青天井で高くなります。またディスプレイやキーボード、マウス、外付けドライブなどの関連アクセサリーにもこだわりだすとお金がかかります。ただし、動画編集に比べればまだ写真編集用のパソコンはお安くすみます。
写真編集・RAW現像用パソコン 予算のまとめ
- 10万円以下だとあまり写真編集向けのパソコンは買えない
- 写真編集するパソコン環境には15万円用意したい
- ハイアマチュア・プロレベルなら覚悟を決めてめいっぱいハイパフォーマンスのパソコンを買おう
- 細かいことを考えるのが苦手な人は「写真編集用パソコン」として売り出されているものから予算に応じて選ぶ
RAW現像での使用を想定するならあまり価格で妥協しないでください。安いもので失敗してすぐ買い替えが必要になるより、良いパソコンを長く使った方が絶対お得です。
「買わない理由が値段なら買った方が良い。買う理由が値段なら買わない方が良い」こんな言葉を聞いたことがありますが、言い得て妙だと思います。たしかにその通りです。RAW現像用のパソコンが欲しかったはずなのに価格だけを見て安いパソコンを買ってRAW現像できなければ本末転倒です。
当記事がパソコン購入の参考になれば幸いです。
マウスコンピューター社にご協力いただきRAW現像用パソコンを当サイト特別価格で販売しています。通常の販売ページで売られているパソコンよりもお求めやすい価格になっているのでぜひチェックしてみてください。
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