キヤノンEOS Rの長期使用レビュー!使い込んで見えてきた新世代カメラの魅力

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キヤノンEOS Rの長期使用レビュー!使い込んで見えてきた新世代カメラの魅力

キヤノンEOS Rを発売日に手に入れてからずっと使っています。EOS Rを使い始めてから、その後はほかのカメラに浮気することもなくわたしのメインカメラとして活躍してくれています。長く使うことで自分の手になじんできてカメラの良さもよく見えてきたのでその特徴をお伝えします。

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EOS R長期ユーザーの視点から

EOS Rはキヤノンが初めて発売したフルサイズのミラーレス一眼カメラです。わたしは2018年10月25日の発売日に購入。この記事を書いているのが2021年5月ですから、2年半以上使っていることになりますね。

EOS Rでは写真をメインに動画も撮っています。写真9割、動画1割くらいです。わたしはこのブログ「神戸ファインダー」を運営しているので仕事の取材撮影からプライベートの趣味の撮影まで様々な場面でEOS Rを使っています。

この記事ではわたしの視点から、EOS Rの使い勝手についてレビューします。ここでとりあげることは、EOS Rだけに限定されることではなく、キヤノンのほかの一眼カメラや、EOS Rシリーズに共通する良いところもあるので、キヤノンのカメラに興味がある人にも参考になるかもしれません。

また作例写真もたくさん載せているのでシンプルにEOS Rでどんな写真が撮れるのか気になるという方の参考にもなると思います。写真は基本的にすべてRAW現像しているのですが、できるだけあまり極端な編集がされていないものを選びました。また写真には撮影情報も残っているので、画像をクリックしてFlickrのほうを見ていただければどのような設定で撮っているか(ISOや絞り、シャッタースピード、使用レンズ)もわかります。
参考:わたしがEOS Rで撮った写真をまとめたアルバム → Canon EOS R | Flickr

デメリットについては以前別の記事で書いたのでこの記事ではEOS Rの良いところ、好きなところにフォーカスしてご紹介します。
参考:キヤノンEOS Rの欠点・デメリット・ダメなところまとめ

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EOS Rの長所、ここが好き!

以下はわたしの主観がたっぷりの内容です。またEOS Rは一眼カメラのなかでも高級な部類に入るカメラなので、まったくのカメラ初心者が読むことは少ないと想定して執筆しています。どちらかというとカメラについて多少は知識がある人、なにかしら一眼カメラを使ったことがある人向けに書いています。ご了承ください。

初心者の人にはEOS Kiss Mというカメラをご紹介しています。
→ EOS Kiss Mレビュー!わたしのカメラ愛と不満と作例写真ぜんぶ伝えます

心地よいカラーとフルサイズの表現力

EOS Rで撮れる写真が好きです。つまるところこれがわたしにとって最大のメリットと言って良いかもしれません。写真機なのでどんな写真が撮れるかは最重要ポイントです。

EOS Rの撮れる写真のどういったところにわたしが魅力を感じるのか。キヤノンのカメラが生み出すカラーがわたしの好みにハマるということ。そして、フルサイズセンサーの余裕ある描写力が、わたしの求める写真表現に柔軟に対応してくれること。主にこの2点がわたしがEOS Rの写真に感じている魅力です。

わたしはキヤノンの一眼カメラの生み出すカラーが好きなのでEOS Rで撮れる写真の色に安心します。写真の後加工が一般的となった現代でも、やはりカメラ内のカラーサイエンスは重要です。後で編集するにしてもカメラ内で好みの仕上がりになるにこしたことはありません。最初から気に入った写真であれば編集の手間が少なくてすみます。

そもそもシャッターを切ってその場で撮れた写真がいまいちでは楽しくありません。「こんな素敵に撮れたんだ」とその場で楽しむのもカメラの趣味の醍醐味のひとつでしょう。撮った写真を友だちや家族にシェアしたり、SNSに投稿したり。よけいな編集の手間をかけることなくそのまま使えたほうが楽で良いです。

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わたしがEOS Rやキヤノンのカラーに感じる特性は「ほどよい派手さ」、そして「扱いやすいホワイトバランス」。派手すぎる写真は嫌われがちですが、わたしは比較的しっかりと色ののった写真が好きです。絵画でも色づかいは派手だけど全体で見ると品のあるような作品が好きです。

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特にわたしが撮りたい被写体は人物、風景、食べ物など。人肌は健康に見えてほしいし、風景の緑や青はしっかり鮮やかでいてほしいです。また撮影環境によって色がねじれると気持ち悪いので、オートで適切なホワイトバランスがとれると撮影が楽になります。そんなわたしの気持ちにこたえてくれるカメラがEOS Rです。

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EOS Rをはじめとしたキヤノンのカメラは比較的こってりした艶のある絵作りをするように思います。色やコントラストの付け方に魅力があります。一方であっさりとした写真やちょっと固めの雰囲気の写真が好きな人はあまりキヤノンと相性が良くないように思います。

例えばわたしの持っているカメラでいうとリコーのGR3はどちらかというと、より高い解像感を表現するのが得意ですし、クールな雰囲気の写真が撮りやすいカメラです。メーカーやカメラによって、撮れる写真の特性が異なるので自分の好みや使いたいシチュエーションに合わせて機材を選ぶと良いでしょう。GR3の写真も気に入っていますが、メインのカメラとして考えるとわたしにはキヤノンの写真のほうがしっくりきます。
参考:GR3実写レビュー!神戸の街で撮った作例写真で画質を確認

特にEOS Rの場合、フルサイズセンサーということもあって繊細でやわらかい描写も得意です。大きいセンサーのメリットは浅い被写界深度を実現できること、高感度撮影に強くノイズが少なくなるなどがありますが、それ以外にも柔らかさと精細さを両立できる描写性能があると思っています。

拡大してみて線が細かく見えるような写真を好むのであれば必ずしも大きなセンサーのカメラは必要ありません。編集の際にシャープネスや明瞭度などのパラメーターを引き上げてやればよいだけです(もちろんほかの要素も影響はしますが)。近年はカメラの画像処理が発達しており、スマホやアクションカムのようなカメラでもかなり精細な写真が撮れるようになっています。特に明るい日中で被写界深度を深くして解像感のある写真を撮りたいのであれば「スマホでじゅうぶん」と言っても良いかもしれません。

スマホのiPhone Xで撮影した写真↓

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一方で、スマホカメラの弱点のひとつはどうしてもシャープネスを強めにかけてごまかしたような写真になりがちである点です。たしかに隅々まで精細に見えるような写真にはよく撮れているという感動を覚えますが、日々鑑賞する写真としては必ずしもそれが美しいと感じるわけではありません。精細なのにあまりきれいじゃない、どこか物足りないと感じる写真もたくさんあります。

EOS Rのようなフルサイズセンサーのカメラ(あるいは大型のセンサーのカメラ)は、自然なボケ感の表現が得意です。見せるところはくっきり、ぼかすところは自然にぼかす。そのバランスが総合してみたときに美しいとわたしは感じます。デジタルでぼけをつくるという機能や技術もありますが現時点では一眼カメラおよびレンズの描写には及ばないと思っています。

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豊かな階調表現、微細な色の変化の表現もEOS Rのような大型センサーカメラの強みです。個人的にはコントラスト強めのバキッとした大味の写真を撮るなら必ずしも一眼カメラは必要ないと考えています。EOS Rでより繊細な写真表現ができたときはとても嬉しくなります。

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やわらかで繊細な描写に優れていると書きましたが、解像感重視の写真も設定や現像の方法しだいで簡単に実現できます。表現する幅が広く、懐の深いカメラだと思います。

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しっとりとした雰囲気に撮ったり。

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クールに見せてみたり。

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取材の物撮りもEOS Rを使います。

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旅行の記念撮影も。

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日々のごはんの記録も。

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可愛いねこも。

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夜のスナップも。

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EOS Rには、このカメラひとつでなんでも撮れるという安心感があります。

写真の管理・編集がしやすい

撮った写真をその後どうするかも大事です。写真を管理・編集するという意味でもキヤノンEOS Rは使いやすいカメラです。具体的にあげると次のようなポイントです。

  • 軽量ファイルのCRAW
  • 無料で使える純正現像ソフトDPP4
  • 簡単連携のスマホアプリ “Camera Connect”

EOS Rは記録画質で通常のRAWと軽量サイズのCRAWを選ぶことができます。

キヤノン EOS R 記録画質 CRAW

キヤノン EOS Rのメニュー画面。記録画質で RAW と CRAW を選べる。

CRAWはファイルサイズを40%ほど軽減できます。CRAWはもちろんRAW現像ソフトで自由に編集することが可能です。これは素晴らしいことです。たくさん写真を撮れば撮るほど写真ファイルの容量がかさみ管理が大変になります。CRAWにすればRAW現像できる編集耐性を保ちながら、そのファイルサイズを激減できるのですからストレージを圧迫することもなくなります。これは大きなメリットです。

参考:カメラ・写真が趣味ならパソコン環境が必要な理由!機材の優先順位と予算について

わたしはEOS RではCRAWで写真を記録しています。つまり基本的にすべての写真をRAW現像しています。キヤノンのカラーが好きだと言ったのに必ずRAW現像しているというと矛盾しているように聞こえるかもしれません。ですがわたしにとって好きな写真の方向性はおおよそ決まってはいるものの、細かい調整はその日の気分でも変わるくらい流動性のあるものなので、基本的にすべての写真がRAW現像の対象です。

参考:カメラ初心者こそRAW現像に挑戦するべき理由

またわたしがRAW現像している理由は別に色が気に入らないから編集しているというわけではなく、わたしにとってそれがしっくりくる写真の管理方法だからです。JPEGだと撮りっぱなしになってしまいがちなので、すべてRAWで撮ってそれをパソコンの大きな画面で一通りチェックする習慣をつけています。パソコンで画像を確認することが大事なので、無編集でそのままRAWからJPEGに書き出すこともよくあります。

わたしが普段メインで使っている現像ソフトはキヤノンの Digital Photo Professional 4(DPP4) です。ネットの記事で DPP4 を紹介している人は少ない気がします。キヤノンのカメラ用に限定されてしまうのでユーザーが限られるのは仕方ないと思いますが、個人的にはとてもおすすめのソフトです。

DPP4 キヤノン純正のRAW現像ソフト

DPP4 キヤノン純正のRAW現像ソフト

DPP4 は無料で使えますし、キヤノンらしい絵作りができる現像ソフトです。他社のソフトを使うとどうしてもその現像ソフトの色になりますが、DPP4 を使えばキヤノンのカメラが目指す色をパソコンで丁寧に調整して仕上げることができます。キヤノンらしい色が好きなら DPP4 を利用しない手はありません。

デジタルレンズオプティマイザという機能が使えるのもDPP4の魅力です。様々な収差をソフトウェアで補正してくれます。カメラとレンズを設計しているキヤノンだからこそできる詳細なレベルの補正が可能です(EOS Rではカメラ内でもデジタルレンズオプティマイザを実行可能。古い機種ではできません)。

そしてスマホ用のアプリ Camera Connect も便利です。カメラの電源をオフにしていてもアプリ側で操作するだけでカメラに接続してカメラ内の画像を確認してそれをスマホに転送することができます。

キヤノン スマホ用のアプリ Camera Connect

キヤノン スマホ用のアプリ Camera Connect

使いやすいアプリで気に入っています。カメラによっては「手軽にアプリで連携」と書いてあっても実際に使ってみるとアプリがあまりちゃんと動かなくて困ることがあるのですが、キヤノンのアプリはよくできています。安定してカメラとアプリを連携できるので、手軽にデータを転送したりリモート撮影ができます。

特に編集しなくても好みの色がでて、すぐスマホに転送できる。そうやって気軽に友人に写真を送ったり、SNSでシェアしたりできるのはカメラの大事な要素だと思います。

DPP4 以外の現像ソフトももちろん使えます。いつもと違う雰囲気の写真にしたいときはソフトを変えることでより大胆に編集しています。様々なソフトを試していますが最近のお気に入りはDxO PhotoLabLuminar4です。

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使いやすい操作性

使いやすさもわたしがカメラを評価するうえでとても大事にしているポイントです。わたしはEOS Rの操作性も気に入っています。

まず使いやすいAFです。もはや一眼レフカメラには戻ることが難しいと思えるくらいEOS Rのオートフォーカスになじんでいます。EVFを覗きながら画面を指で触れてAFポイントを動かす「タッチ&ドラッグ オートフォーカス」。狙ったところにピントを合わせやすいです。

キヤノン EOS R タッチ&ドラッグ オートフォーカス

タッチ&ドラッグAFの設定は「相対位置」、モニターの右側をタッチ領域にして運用。マウスのようにポインタを動かしてフォーカスポイントを決められる。

顔認識フォーカスも便利です。顔認識の良いところは、顔を認識すれば露出補正もそこにあわせてしてくれます。逆光などで顔が暗くなりがちなシチュエーションでも顔認識AFならちゃんと顔が明るくなるような露出に調整してくれるので使いやすいです。

AFの正確性や追従性でいえばより優れたカメラがほかにあるだろうとは思いますが、わたしの普段の撮影で困ることはほとんどありません。たまにすごく小さなポイントを狙ってフォーカスを合わせようとしてうまくいかず奥に抜けることがありますが、そういうときは拡大表示とマニュアルフォーカスで合わせるので問題ないです。マニュアルフォーカスが使いやすいのもEOS Rの魅力だと思います。拡大表示もできますし、ピーキングやフォーカスガイドも使えます。

キヤノン EOS Rフォーカスガイド

フォーカスガイドを使えばマニュアルでもピントが合っているかどうか分かりやすい。

ただし、これまでの作例写真を見ていただければわかると思いますが、わたしはあまり動きのある被写体を撮ることはありません。せいぜい人や動物を撮るくらいで、それもごく日常的なレベルの動きなので、スポーツや高速で動くような被写体は撮っていません。わたしの場合シャッタースピード1/250もあれば動きを止められる被写体が多いです。小さい子どもが走り回るくらいの動きなら難なくふつうに撮れるレベルと思ってください。

もっと高速な被写体だとわたしはあまり経験がなくて判断できません。より動きの素早い被写体を撮ることが多いのであればEOS R6などより上位のカメラを検討すべきだと思います。

EOS Rのバリアングルモニター

最近は様々なカメラでおなじみになりつつある可動式のバリアングルモニター。EOS Rも自由にモニターを動かせるのでローポジション、ハイポジションからの撮影でも構図をつくりやすいです。

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EOS Rシリーズの特徴であるレンズのコントロールリングも便利です。絞り、シャッタースピード、ISO、露出補正などの調整に使えます。

EOS Rコントロールリング設定

レンズのコントロールリングの設定画面

EOS Rコントロールリング設定

わたしはシャッターボタンを半押ししながらリングを回せば露出補正を調整できるように設定

コントロールリングは慣れるのにちょっと時間がかかりましたが今は最高だと思っています。わたしはシャッターボタンを半押ししてリングを回したときに露出補正を調整できるように設定しています。半押しとのセットにしないと意図しないタイミングで変わってしまうことがあったのでこのような設定にしました。

普段はFvモード(露出にかかわる設定それぞれをマニュアルでもオートでも自由に切り替えられるモード)で撮影。メインダイヤルでシャッタースピードの調整、マルチファンクションバーで絞りを調整しています。ISOは基本的にオートですが、変更するときは人差し指でメインダイヤル横のM fnボタンを押してからダイヤルを回して調整しています。そして露出補正をコントロールリングで制御しているわけです。

この使い方が最高に便利です。 EOS R以前はAvモードを多用していましたが最近はFvモードで撮影するようになりました。既存のマニュアルやオートの概念にとらわれないFvモードは慣れると離れられません。

キヤノン EOS R Fvモード

Fvモードはシャッタースピード、絞り、ISOなどの項目をマニュアルで決めることもできるし、オートに設定することもできる。

マルチファンクションバーも便利です。撮影時はマルチファンクションバーで絞りを調整したり、ヒストグラムの表示オン・オフを切り替えています。

EOS R設定 マルチファンクションバー 設定

撮影時はスライドで絞りを調整

EOS R設定 マルチファンクションバー 設定

タップでヒストグラムの表示。ヒストグラムを確認したいがずっと表示されていると邪魔なのでワンタッチでオンオフできるようにしています。

画像再生時は、画像送りや画像のレーティングに使用しています。

EOS R設定 マルチファンクションバー 設定

スライドで画像送り

EOS R設定 マルチファンクションバー 設定

タップでレーティング。気に入った画像に星をつけて分かりやすくしておく。

マルチファンクションバーは非常に使いやすい位置にあることもあってとても便利です。様々な機能が割り当てられるので活用しない手はありません。

またボタン類もカスタマイズして使っています。簡単に紹介すると以下の通り。

  • RECボタン:被写界深度プレビュー
  • AF-ONボタン:ワンショットAFとサーボAFの切り替え
  • AEロックボタン:AF方式ダイレクト選択
  • AFフレームボタン:拡大 縮小
  • 上ボタン:ワンタッチ記録画質切り替え
  • 左ボタン:フォルダー選択
  • 右ボタン:AFフレーム中央戻し
  • 下ボタン:Fvモードリセット

下位の機種になってくるとボタンが少なかったり割り当てられる機能が少なくて困ることもあるのですが、EOS Rくらいカスタマイズできると道具としてしっかり使い込める頼もしさがあります。

より詳しいカスタマイズ内容について次の記事に書きました。
キヤノン一眼カメラを使いこなすための設定!ボタンカスタマイズを解説【EOS R】

キヤノン一眼カメラを使いこなすための設定!ボタンカスタマイズを解説【EOS R】
カメラを使いこなすためにはボタンやダイヤルを使いこなしてスピーディーに設定を調整できるようにすることが大事です。わたしが愛用しているEOS Rを例に、どのようにセットアップして運用しているかご紹介します。

わたしはEOS Rの操作性を高く評価しています。しかし、レビューに際してはどう伝えるべきか迷うところもあります。なぜなら操作性は慣れが大きくかかわる部分だからです。コントロールリングや、マルチファンクションバーはどちらかというと慣れるまでに時間がかかる機能だと思います。

この記事は長期使用した時点でのレビューです。なので今は操作性を高く評価しますが、操作性になじめない人もいると思います。慣れたら使いやすいけど慣れるまで時間がかかるのであれば、それはある意味では操作性が悪いといえるかもしれません。

特にEOS Rを使う人のなかにはミラーレスカメラを初めて使う人も多いはずです。一眼レフカメラに慣れている人は戸惑うことも多いと思います。新しいことを覚えるのが苦手だったり、新しいことに強い抵抗感がある人にとっては嫌なカメラかもしれません。

実際のところEOS R以降に発売されたEOS R5やEOS R6などはマルチファンクションバーが廃止されて、とても一眼レフライクな構造に立ち戻っています。おそらくそういうニーズがあったのだと思います。

フルサイズのEOS Rシリーズ購入を検討している人のなかには、一眼レフになれている保守的なユーザーが多くいることでしょう。その需要にこたえるのは自然な流れではありますが、EOS Rの意欲的で革新的なシステムは今後もきちんと維持してほしいです。守るべきものは守りつつ、新しいものを模索する姿勢をわたしは支持したいです。

機材が変われば撮り方も変わるのは当たり前だと思っています。例えば一眼レフの時代にはわたしは中央1点フォーカスからのリフレーミングという手法を多用しましたが、ミラーレスのシステムでは使わなくなりました。昔は親指AFもよく使っていましたが、最近はその必要性も感じていません。

既存のものの性能を向上させていくことも大事だけれど(解像度をあげるとか、高感度でのノイズを低減するとか)、新しいものを創造していく取り組みも大事にしなければならないと思います。保守的なユーザーの声に飲まれて新しいものに挑戦する取り組みが失われないことを願います。これからカメラを本格的に始める人や、新しいもの好きの人にとってはEOS Rはとてもハマるカメラだと思います。

レンズの多様性

EOS R発売当初は数の少なかったRFマウントのレンズですが、しだいに数が増えてきました。現代的な高級でハイスペックなレンズから、比較的手ごろな価格でコンパクトなレンズまでいろいろとあります。使いやすいレンズが多くて良い傾向だと思います。この調子でもっとバリエーションが増えてほしいですね。

参考:キヤノンRFマウント用レンズまとめ!フルサイズミラーレス一眼カメラ向けの魅力的なレンズが続々

特に標準ズームレンズのRF24-105mm F4L IS USMはなんでも撮れる安心感のある頼りがいあるお気に入りレンズです。

参考:これが定番標準ズームレンズ!キヤノンRF24-105mm F4L IS USM長期間使用レビュー

また最新のレンズだけでなく、昔ながらのEFレンズをEOS Rシリーズでも使えるようにしたのは素晴らしいです。なんだかんだでここが一番大事なポイントかもしれません。マウントアダプターをつけるだけで違和感なくEFレンズをEOS Rで使えています。

よくぞ古いものを切り捨てずに守ってくれたと思います。新しいものが好きな人が多いとは思いますが、EFレンズも決して時代遅れではないと思います。むしろ今こそ使いたいレンズも多いです。中古市場が豊富でコスパが良いのも魅力。キヤノン製のEFレンズはもちろん手持ちのシグマやタムロンのレンズも不具合なく活躍してくれてるので頼もしいです。

さらにキヤノンは単純にレンズを使えるようにするだけでなく、マウントアダプターにコントロールリングや、フィルターなど新しい機能も加えました。実に素晴らしい取り組みです。EFレンズでもコントロールリングをつかった撮影ができるし、レンズのサイズを気にせずにフィルターワークが可能になりました。マウントアダプターに可変NDやPLフィルターを内蔵できる仕組みはもっとユーザーから評価されても良いと思います。

EF-EOS Rマウントアダプター 可変NDフィルター内蔵

マウントアダプターにフィルターを内蔵できる。画像は可変NDフィルター。

また、クロップ機能がとても良いです。最初はクロップするくらいならAPS-Cのカメラを使えばよいと思っていたのですが、単純にひとつのカメラでできることが増えるのが良いですね。ちょっと望遠にしたり、マクロにしたいときにクロップを使えるのは助かります。フルサイズだからといって必ずしも常にフルサイズっぽく撮る必要はないわけです。撮れる幅が広がることの素晴らしさに気づきました。

またAPS-C用レンズが使えるのが意外と良いです。フルサイズのカメラはフルサイズ用のレンズを使ってこそその真価が発揮されるはず。そうは思っているのですが、APS-C用のレンズでもけっこう気持ちよく撮れちゃうんですよね。APS-Cのカメラでお気に入りだったレンズはEOS Rでも変わらずお気に入りです。このあたりの仕様や好きなレンズについては次の記事で詳しく紹介しました。

参考:EOS Rのクロップの仕様を解説!EF-Sレンズ・4K動画・電子手振れ補正における画角変化

動画との両立がしやすい

わたしはEOS Rで動画も撮っています。キヤノンは昔から一眼動画にも力を入れていましたが、ミラーレスの時代になってより一層動画も撮りやすくなったように感じます。

特に良いと思うのは写真と動画の設定をそれぞれを独立できる点にあります。写真の設定と動画の設定は異なるので、これがごちゃごちゃになるととても使いづらいのですが、EOS Rはそのあたりを区別して運用できます。

特にカスタムマニュアルモードが1~3まであるので、ここで自分好みの設定をつくっておけばきちんと動画用の撮影にスイッチできます。例えばわたしは1番に4K30P、2番にFHD30P、3番にHD120Pを割り当てています。またピクチャースタイルは写真だとスタンダードを使っているのですが、動画ではニュートラルにしています。普通のマニュアルモードではなく、カスタムマニュアルモードをつかうと独自の設定ができて便利です。

しかし、普通のマニュアルモードだとピクチャースタイルやホワイトバランスの設定などが、写真と動画で連動しています。写真のときにピクチャースタイルを変更したら動画もそのピクチャースタイルが適用されるようになっていて独立していません。ここだけは注意が必要です。

わたしは動画のマニュアルモードにはCanon Log撮影モードを適用することでこの問題を解決しています。Canon Logはピクチャースタイルを無視してLogとして撮影できます。ただしLogは使い方がわかっていないとただの色が薄い動画になってしまうので運用方法について勉強しておかなければなりません。すこし上級者向けの設定です。

キヤノン EOS Rメニュー画面 Canon Logの設定

EOS RはLog撮影に対応。Canon Logを “入” に設定することで撮影できるようになる。

キヤノン EOS Rメニュー画面 Canon Logの設定

Log撮影はより広いダイナミックレンジを確保できるのがメリット。

Canon Logが使えて4Kの映画のような動画が撮れるので、基本的にEOS Rの動画性能には満足しています。AFも正確で安定しているので使いやすいです。キヤノンの一眼カメラは下位機種になると4K撮影の際にAFの性能が落ちてしまうのですが、EOS Rは4Kでも優れたAF性能を発揮します。

Canon Logで撮影してDaVinci Resolveで簡単に色をおこした映像↓
(すべて手持ち撮影、須磨浦山上遊園のカットのみ別カメラ)

2021年神戸の桜

昔はカメラにボディ内手振れ補正がほしくてしかたなかったですが、最近はもうあまり憧れなくなりました。使ってみたらEOS Rの電子手振れ補正も便利ですし、レンズ側の手振れ補正もふつうに優秀なものが多いです。動画編集ソフトDaVinci Resolveのブレ補正機能を使えば手持ちでも三脚で撮ったような安定した映像にできます。いろいろ工夫すれば手持ちでもスライダーのような動きの撮影ができることもわかって、たいていのことは技術でカバーできると気づきました。

多くのことはEOS Rだけで撮れてしまうし、状況によってはBMPCC4KやOSMO POCKETなどのカメラを使い分けることで対応できます。写真のついでに動画も撮るくらいならEOS Rはじゅうぶんすぎるくらいの性能です。

EOS RとBMPCC4Kで撮った映像↓
(別カメラの映像とごちゃ混ぜですが例えば冒頭のハシビロコウという鳥の映像や2:43~4:33、および5:41以降の映像はEOS Rで撮っています)

特に設定も考えずにオートで記録した焼肉の動画↓

価格とほかの選択肢との比較

キヤノンのフルサイズのミラーレス一眼カメラには、EOS Rのほかに、EOS R5、EOS R6、EOS RPなどがあります。

他社のフルサイズのカメラと比べる人ももちろんいると思いますが、わたしはキヤノン独自のカラーやシステムに魅力を感じているので、他社のカメラと比べる意味をあまり感じていません。

より高速で動く被写体を撮ることが多いのであればEOS R5やEOS R6を検討する価値があると思います。あるいはボディ内手振れ補正や、動画撮影機能などもこれら2機種の優位性が目立つポイントです。そして高画素機がよければEOS R5を、より高感度のノイズ耐性に優れているものがよければEOS R6を選ぶと良いでしょう。

価格面からEOS RPも検討する価値ありです。EOS R本体を買えるお金があればEOS RPをレンズキットで購入できます。フルサイズのカメラとしてはとてもお手頃の価格で魅力的です。

わたしの好みからすれば、操作性や動画性能で劣るのでEOS RPは選択肢から外れますが、一般のユーザーであればそれほど気にならないと思います。わたしにとってはメインカメラにはならないけれどサブカメラにならちょっとほしいです。個人的に気になるEOS RPの不満点は例えば以下の通り。

  • マルチファンクションバーがない
  • 4K動画のAF性能がいまいち
  • EVFの質が落ちる(EOS Rが0.5型・約369万ドットに対して、EOS RPが0.39型・約236万ドット)

コストを抑えつつフルサイズのカメラを求めるならEOS RPはとてもおすすめです。EOS Rユーザーから見てもEOS RPは魅力的ですね。わたしがEOS Rで撮っているような写真はEOS RPでも同じようなものが撮れると思います。

個人的にはEOS Rは本当にちょうど良いカメラです。

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EOS Rの欠点・デメリット

EOS Rにはもちろん欠点もあります。総合的には気に入っていますが、使っていて不満なところもあるのでそのことについても書きました。

キヤノンEOS Rの欠点・デメリット・ダメなところまとめ

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まとめ EOS Rはバランスの良い頼りになるカメラ

単純なカメラ本体の性能、要はイメージセンサーや画像処理エンジンの性能だけでみれば、わたしはEOS Rよりもっと安いカメラでも満足できてしまうタイプです。実際にEOS Kiss Mという半分くらいの価格帯のカメラも愛用しています。
参考:EOS Kiss Mレビュー!わたしのカメラ愛と不満と作例写真ぜんぶ伝えます

それでもわたしがEOS Rを使うのはシステム全体で考えたときの優位性があるからです。操作性、使えるレンズの多様性、動画性能の総合バランスが非常に優れています。そしてキヤノンならではの写真管理・編集のしやすさ。これらの理由からEOS Rをメインカメラにして使っています。

仮に動画専用機としてカメラを選ぶのであれば、EOS Rには若干不満が出るかもしれません。動画機として特に致命的な欠点があるわけではありませんが、ほかにも選択肢はあるように思います。どちらかというと写真をメインにして、動画も撮れるくらいのカメラという認識です。

わたしの場合はEOS Rをメイン機としながら用途に応じていくつかサブのカメラを持っています。より小型のカメラ(リコー GRⅢ、キヤノンEOS Kiss M)やより動画に特化したカメラ(BMPCC4K)などです。とはいえわたしはカメラオタクなので複数のカメラを使いわけていますが、一般の人であればEOS Rひとつでかなりバランスよく様々なシーンに対応して使うことができると思います。

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