神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Aki(@Aki_for_fun)です。キックスターターで注文した商品が届きました。
届いた!#ピークデザイン pic.twitter.com/7GHiESR3mG
— Aki 神戸ファインダー (@Aki_for_fun) 2017年12月14日
たくさんの商品が届いたのですが、その中でひときわ気に入ったのが「キャプチャー」です。日本でもすぐに正式販売されるようなので購入を検討する際に参考になるような情報を提供できればと思います。
キャプチャーの基本性能について
私が購入したのはキャプチャーの「クリップのみ」でプレートが付属しないタイプ。もともとピークデザインのスタンダードプレートとデュアルプレート(プロプレート)を持っているのでそれを使います。何かピークデザインの互換プレートがないとこの商品は使えないのでご注意を。
カラーはブラックを買いました。ほかにシルバーもあります。
メインとなるクリップの他に、六角レンチの穴が切ってあるボルト、六角レンチ、ピークデザインのステッカー、そしてそれらを収納できる巾着袋がついてきます。巾着袋は以前の商品はは黒色でしたが、最近はグレーのものになったようです。
もしプレート付属版を買うと写真のようなプレートが付属します。
画像引用:Capture Camera Clip | Peak Design
使い方としては、まずこのプレートをカメラの底の三脚穴に固定(プレートはアルカスイス互換になっています)。クリップの方をカバンやズボンのベルトに付けます。
画像引用:Capture Camera Clip | Peak Design
カメラ底のプレートがクリップにカチッとはまりこの写真のように装着できます。こうやってすぐに手がフリーになれて、撮影したいときはまたすぐにカメラをベルトから取り外せます。ピークデザインのキャプチャーとはこのような便利商品で、今回でV3、つまり3代目になります。
動画を見るともっとイメージが使みやすいかもしれません(動画に出てくるのはひとつ古いバージョンのV2です)。
GIFも作ってみました↓
キャプチャーの使いやすさが大幅に進化
この「キャプチャーV3」が従来の製品と比べてどのように変わったのかを見ていきましょう。私がもともと持っていたピークデザインの「キャプチャー プロ」(V2)と比較します。
概要
Caputre V2(写真上), V3(写真下)表面
上がもともと持っていた古い「キャプチャーV2」。下が今回購入した新しい「キャプチャーV3」です。光の当たり方にもよるのですが、新しいキャプチャーはブラックでも少し薄めの黒です。若干赤みがかったようにも見えます。ちなみに新型キャプチャーのほうは付属のボルトに付け替えています。こちらのボルトのほうが優れているからです(理由はのちほど説明)。
新旧ともに向かって左上にロックレバーがあります。取り付けたカメラを外す時にこのボタンを押すとロックが外れる仕組みです。旧型は赤色でしたが新型はブラックになりました。シルバーのクリップもこの部分は黒色です。
旧型キャプチャーは右上に二重ロックのためのネジがありましたが、新型はそれがなくなりました。かわりに左上のロックレバーを横に回すことで二重ロックがかけられます。
Caputre V2(写真上), V3(写真下)裏面
裏側はこんな感じ。古いキャプチャープロは三脚穴がありましたが新型にはありません。個人的に全く使わない機能だったので無くなっても特に残念には思いませんでした。
小型・軽量化
小型化のおかげで快適な装着感
新しいキャプチャーは全体的に小型化し、そのぶん軽くなりました。幅が20%減、重さが30%減とのこと。この小型化が素晴らしいです。新旧キャプチャーをカバンのベルトに付けて比べてみました。
こちらは古いキャプチャー。旧型キャプチャーについてよく指摘される問題点のひとつがこの幅でした。幅が広いためにベルトからはみ出た部分がたまに胸や腕に当たって痛いのです。冬の厚着のシーズンだとほとんど気にならないですが薄着だとこの金属の存在感は目立ちます。
一方新しいキャプチャー。出っ張りが小さくなったことがよく分かります。このおかげで体への負担が軽減されました。ちなみに後述するプロパッドも使っています。
こんな感じでキャプチャーをふたつ取り付けて出かけてみたのですが、びっくりするくらい差を感じました。古いキャプチャーを使っているときは体への当たりに慣れていてあまり気にしていなかったのですが比べてみると差は歴然。古いキャプチャーってこんなに体に当たっていたんだ…と今さら気になりだしました。
※ちなみに写真でむかって左側には「レンズキット」という交換レンズを2本取り付けられる製品を装着しています。
幅狭は問題?
一方、新型キャプチャーは小型化とともにベルトを通す幅が狭くなりました。旧型はその幅が約70mm、新型は約55mmです。この幅は少し気になるところかもしれません。私の使っているピークデザインのエブリデイバックパックにはもちろん問題なく装着できましたし、K&F Conceptのカメラバッグも問題ありませんでした。
K&F Conceptのカメラバッグの方は実はベルト幅が63mmくらいだったのですが、ベルトがそんなに硬いわけでもないので内側に押し込まれるような形で普通に装着できました。
必ずしもベルト幅を心配しすぎなくても大丈夫なようです。
よりスムーズな装着
ピークデザインの公式情報によると新型キャプチャーは6倍スムーズにカメラの付け外しができるようになったとあります。
私も実際に使用してみてとてもスムーズになったと感じました。従来は「スゥン カチャッ」という感じだったのが、新型は「スチャッ」という感じ。旧型クリップはプレートと噛み合う部分が山形だったのですが、新しいクリップは丸型になりレバーの動きがスムーズになったようです。古いキャプチャーは少しレバーに引っかかりを感じました。
ロングボルトが付属
個人的にこのロングボルトが付属するという点が新型キャプチャーにおいて最も重要なポイントだと感じています。
六角レンチでしっかり固定
まず六角レンチで締められるので従来タイプのネジを手回しするよりしっかりと固定できます。このクリップをどれだけしっかりベルトに固定できるかは、そこに装着するカメラやレンズの安全性を左右します。レンチで固定できるようになったのは大きな改善ポイントです。
古いバージョンのキャプチャーでは別売りの「キャプチャーツール」というものを使うという方法がありました。新バージョンではわざわざ別売り商品を買わなくても付属するレンチで固定できます。消費者にとても優しい仕様になりました。
ボルトが長く頭が小さい
画像引用:Capture Camera Clip | Peak Design
もうひとつこの付属ロングボルトの重要な点はネジの部分が長く、ヘッドの部分が小さいことです。ネジの部分が長いので厚みのあるベルトにも使いやすいです。またヘッドの部分が小さいおかげでピークデザインの様々なプレートに互換できるようになっています。互換性について次の段落でより詳しく説明します。
プレートの種類と互換性
ピークデザインはこれまで様々な種類のカメラプレートを製造してきました。そしてこのキャプチャーV3と同時にスタンダードプレートとデュアルプレートの新型が新たに加わりました。。
新しいプレートは薄型になっています。写真はスタンダードプレートの新旧比較。
画像引用:Camera Carry, Reimagined: Capture v3, Slide, and Slide Lite by Peak Design — Kickstarter
このカメラプレートで少し注意が必要なのが、新しいスタンダードプレート(Standard Plate)は古いタイプのキャプチャーには互換しないという点です(下の表を参照)。
画像:Camera Carry, Reimagined: Capture v3, Slide, and Slide Lite by Peak Design — Kickstarterより引用して作成
私がプレートを買わなかったのはこれが理由です。今後も古い方のキャプチャーも使いたいと考えていたので互換しないプレートがあるとややこしいと思い、クリップのみのキャプチャーを買いました。
ちなみに新しいデュアルプレート(Dual Plate)(マンフロットのRC2規格と互換)の方は古いキャプチャーとも互換するようです。
そして上の表を見てもわかるように古いプレートはほとんど新型キャプチャーに互換します。
キャプチャーV3と旧スタンダードプレート
キャプチャーV3と旧デュアルプレート
キャプチャーV3とレンズキット
ここで注目して欲しいのはキャプチャーに付属のロングボルトを付けていることです。仮に初期設定のボルトだと旧デュアルプレートはボルトに干渉してしまいます。
追記と訂正(2017年12月26日):初期設定のボルトと旧デュアルプレート(プロプレート)が干渉するのは勘違いでした。どうやら単純にボルトの締めが足りなかったためにプレートの出っ張りが当たってしまっていたようです(下の写真)。きちんと締めておけばプレートの向き関係なく使えました。
向きを変えればこのボルトでも旧デュアルプレートを装着できます。
このようにプレートの互換性にも影響するのでボルトは付属のロングボルトの使用をおすすめします。六角レンチを使った方が安全に固定できるので面倒くさがらずレンチを使った方が良いと思います。
追記補足(2017年12月26日):キャプチャーV3に関してはボルトの種類と互換性は関係ありません。キャプチャーV2に関しては新型のボルトでないと新型のスタンダードプレートと互換しません。
追記補足(2018年11月24日):新型のスタンダードプレートを購入したのでキャプチャーV2との組み合わせを試してみました。やはり公式の案内通りキャプチャーV2と新しいスタンダードプレートではうまくはまりませんでした。そしてキャプチャーV2に新型のロングボルト(レンチで締めるタイプのボルト)を組み合わせると新型のプレートでもはまりました。
上の画像のようにちゃんと使えました。
プロパッドって必要?
ピークデザインは「プロパッド」という商品もキャプチャーとの組み合わせを想定して販売しています。これも今回キャプチャーV3の登場に合わせてリニューアルされました。
プロパッドはベルトに通すことで体への当たりを柔らかくするクッションの役割を果たします。
腰ベルトに装着した場合
追記:この写真のキャプチャーの付け方はあまり適切ではありません。パッドの一番下にキャプチャーがくるようにセットするのが望ましいです。すみません。
さらに追記:二転三転してすみません。どうも写真の取り付け方で正常なようです。以前下につけるのが正しいとなにかで見て訂正したのですが、公式のセットアップ動画によるとこれで良いらしいです。申し訳ありません。
ちなみにこの新しいプロパッドのカラーは同社のエブリデイバッグシリーズに見られるチャコールと同じです。
写真はピークデザインのエブリデイバックパックの上にプロパッドを乗せて色を比較したもの。チャコール色のバッグを持っている人は合わせやすいですね。といっても装着するとパッドはほとんど見えないのであまり気にする必要はなさそうですが。
このようにパッドを挟むとカバンを背負ったときにキャプチャーの金属部分が直接体に触れないですみます。
プロパッドがあると確かにより快適にキャプチャーを使えます。ただし、値段もそこそこするので人におすすめするのは少し迷うところです。私はセール価格だったのでついでに買ってみました。
キャプチャーをしばらく使ってみて体への当たりが気になったら後から買えば良いのではないでしょうか。腰ベルトにキャプチャーを付ける場合も横向きではありますが、プロパッドがなくても使えます(でもちょっと使いにくい)。プロパッドがあると縦向きに装着できて使いやすくなりました。腰ベルトにつけたい人はプロパッドがあったほうが良いかもしれません。
どれを買うべきか
旧製品を持っている人
新しい製品は全体的にしっかりと進化しているので、もし従来の製品が気に入っているなら新しいのを買い足しても良いかもしれません。私は買って良かったと素直に思えるクオリティでした。複数のカバンにつけっぱなしにしておいたり、ひとつはカバン用、ひとつは腰ベルト用という使い方もあります。バックパックの両サイドにキャプチャーを付けるのもありですね。
プレートをすでにいくつか持っているのであれば、プレート無しの「クリップのみ」を買って大丈夫です。上で説明したように従来のプレートも互換します。カメラがたくさんあるからプレートも買い足したいという人は「プレート付属版」を。またマンフロットのRC2にも互換して欲しい人は、別売りの新型デュアルプレートを買っても良いかもしれません。
初めてキャプチャーを買う人
まず間違いなく「新型のV3」のほうを買いましょう。新型の方が少し値段が高いですが、差額以上の品質の差です。プレートがないとカメラを固定できないので「プレート付属版」を買ってください。もしピークデザインのカメラストラップなどを買った際に旧型のスタンダードプレートを手に入れていればそれも使えます。
まとめ キャプチャーV3は唯一無二の便利アイテム
以上ピークデザイン(Peak Design)の新しくなった「キャプチャー(Capture)V3」の紹介でした。カメラを持ってお出かけすることが多い人にはとてもおすすめの商品です。日本でも正式に販売されることになったのでプレートの互換性などに気をつけて購入を検討してみてください。
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参考ウェブサイト:
- Capture Camera Clip | Peak Design
- Camera Carry, Reimagined: Capture v3, Slide, and Slide Lite by Peak Design — Kickstarter
- Peakdesign新製品のご案内 | 銀一(ginichi)|プロフェッショナル映像機材・撮影用品専門店
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