一眼レフカメラって複雑で違いが分かりにくかったりしますよね。値段が高い方が良いのは間違いないんだろうけど、なにがどう違うか分からない。高いカメラを買っても自分には要らない機能なら意味がないし、安いカメラを買って後悔するのも怖い。こちらの記事ではそんな悩みを抱えている人向けに、それぞれのカメラの違いを重要なポイントに注目して分かりやすく解説してご紹介します。これがわかれば自信をもって自分にぴったりのカメラを選べます!
※本記事に表示しているカメラの価格は記事執筆時点でのAmazon価格を参考に記しています。
神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。Canon一眼レフユーザーのAki(@Aki_for_fun)です。
まず最初は一般的にカメラのどういったスペックに価格による性能差が出るのかを解説。その次にキヤノンのデジタル一眼レフカメラの現行モデルをそれぞれ見て、具体的に比較します。
カメラの違いはどこに現れるのか?
様々なところに価格による性能差は現れますが、主に重要なポイントは次のようなものになります。画質(解像度・暗所ノイズ)、フォーカス性能、操作性、連写枚数、そして耐久性です。
画質(解像度・暗所ノイズ)
おそらくほとんどの人がまず最初に気にするのが「画質」です。ただし、漠然と画質といっても曖昧で比較できないので、ここではさらに細かく「解像度」と「暗所ノイズ」に注目します。「解像度」と「暗所ノイズ」を左右する主なスペックとして「画素数」、「センサーサイズ」、「画像処理エンジン」があります(また今回は書きませんがレンズも重要な要素です)。
画素数
「画素数」は解像度の高さに影響します。画素数が多いほどきめ細やかな表現が可能になり、大きく引き伸ばしても美しい仕上げになっている写真・映像になります。例えば、初心者用のカメラとして人気の EOS Kiss X7(約3万6千円)は有効画素数が1800万。一方で、中級者向けのEOS80D(約9万5千円)は2420万画素、上級者やプロ向けのEOS 5Ds(約41万円)は5060万画素となっており価格が高いカメラは画素数が多い傾向にあります。
しかし、画素数は2000万ほどもあれば困らないのであまり重視しないという考え方もあります。現にEOS 1DX Mark2(約64万円)は非常に高価でプロが扱う高性能カメラですが画素数は2020万しかありません。画素数は数字で分かりやすいスペックなので初心者がカメラの優劣を判断する材料に用いがちですが、カメラ選びの上では意外とあまり重要ではない数値です。写真を大きく印刷してポスターを作ったり、プロがウェディングやモデルさんのポートレートを撮るときには画素数を重要視しますが、それ以外ではあまり気にする必要がありません。
センサーサイズ
画素数よりも知っておいたほうが良いスペックの情報としてセンサーサイズがあります。「フルサイズ」や「APS-Cサイズ」という言葉を聞いたことがありますか?これはデジタルカメラがとりこんだ光を記録する撮像素子(イメージセンサー)の大きさを表す言葉です。キヤノンのデジタル一眼レフカメラの場合、センサーサイズは「フルサイズ」と「APS-Cサイズ」のふたつがあり、フルサイズの方が大きく、APS-Cサイズのほうが小さいです。価格でいうとフルサイズの方が値段が高い傾向にあります。
画像引用: キヤノン:キヤノンCMOSセンサーの世界
これらセンサーサイズの違いが与える影響は主に3つ。暗所撮影におけるノイズ、画角、そして装着できるレンズの種類です。この中で画質に関連するノイズの話から始めます。カメラは光をとりこんで記録して画像を生成する装置なので、基本的に暗い場所が苦手です。暗いところで鮮明な映像を撮るにはカメラの設定でISOという数値を上げることになります。しかし、ISOを上げるにつれて写真にザラザラとした粒子のようなものが目立つようになります。このザラザラとした映像のノイズの量・目立ち具合がセンサーサイズに大きく影響を受けます。フルサイズのほうがノイズが少ないです。
またセンサーサイズが違うと画角も変わります。ただし画角は主にレンズ選びに関わる話なのでここでは簡単な説明にとどめます。ざっくりいうと同じレンズをフルサイズとAPS-Cサイズのカメラそれぞれに装着して比較すると、フルサイズのほうが画角が広く、APS-Cサイズのほうが画角が狭くなります。
画像引用: キヤノン:キヤノンCMOSセンサーの世界
言い換えるとフルサイズのほうがズームアウトした視野が広い絵になり、APS-Cサイズのほうがズームインした被写体をより拡大した絵になります。この画角の違いに関しては一概にどちらのほうが良いと優劣をつけることはできません。しかし、カメラを覚えるうえで理解しなければいけない要素の一つです。
またセンサーサイズが違うとカメラに装着できるレンズに違いが出てきます。市場にはAPS-Cサイズのカメラ専用に設計されたレンズがあります。キヤノンの場合、EFレンズとEF-Sレンズという区別をしており、EF-SレンズがAPS-C専用です。EF-Sレンズは比較的安く手に入るものが多いのですが、残念ながらフルサイズのカメラにつけることができません。逆にフルサイズのカメラに装着できるレンズはAPS-Cサイズのカメラでも用いることができます。つまりフルサイズのカメラのほうが扱えるレンズの種類が少なく、またレンズの価格が高くなる傾向にあります。
センサーサイズについてまとめます。「フルサイズ」と「APS-Cサイズ」の2種類があり、フルサイズの方が暗い場所での撮影でノイズが少ないです。つまり性能としてはフルサイズのほうが良いのですが、カメラの値段が高く、装着するレンズも高級なものが多くなります。また、同じレンズを装着した場合、フルサイズの方が広い画角になります。
画像処理エンジン
「画像処理エンジン」は、解像度と暗所撮影におけるノイズの両方に影響を与えます。カメラはまずレンズを通して光を取り込み、撮像素子(イメージセンサー)でその光を電気信号に変換します。そしてその電気信号から画像データを生成するのが「画像処理エンジン」です。つまり画像処理エンジンはカメラの頭脳といったところでしょうか。
この画像処理エンジンは新しいもののほうが賢く映像をキレイに仕上げてくれます。キヤノンの画像処理エンジンは「DIGIC」という名前で、そのあとに数字がついています。数字が大きいほど新しく、同じ数字でもさらに+(プラス)という文字が付いているとより新しいことを意味します。そしてカメラの開発された時期が同じであればこのエンジンは同じものを搭載している場合が多いです。
例えば「DIGIC6」搭載のカメラを見てみると、EOS 7D Mark2(2014年9月発売)、EOS 80D(2016年3月発売)、EOS 8000D(2015年4月発売)、EOS KissX8i(2015年4月発売)などがあります。エントリーモデル、ハイアマチュアモデルのカメラが混ざっていますが映像エンジンの性能はどれも同じです。これらのカメラより上位の機種を見ると2016年9月発売のEOS 5D Mark4が「DIGIC6+」となっており、より性能が高いエンジンを積んでいます。一方上位機種でも2012年に発売された5D Mark3や6Dは「DIGIC5+」です。
また中には最近の発売でも古い映像エンジンを積んでいるものがあります。例えばEOS X80は2016年4月発売ですが「DIGIC4+」です。EOSX80はこの画像処理エンジンなどのスペックを落とすことで低価格で販売しているエントリーモデルです(約3万8千円)。
フォーカス性能
フォーカス性能はカメラ初心者が比較的軽視しやすいスペックですが使用用途によってはとても重要なスペックです。画質の画素数の説明の際に、プロ用のEOS 1DX Mark2(約64万円)の画素数が約2020万と意外と小さな数であることを説明しました。画素数だけで比較すればエントリーモデルのEOS Kiss X8i(約6万2千円)の約2420万画素にも劣る数値です。この両者の価格差は何なのか?先述したセンサーサイズや画像エンジンの違いもありますが、このフォーカス性能がまったく異なります。
写真を撮るとき被写体にフォーカスを合わせて撮影することできちんとピンが合った写真が撮れるわけですが、安いカメラと高いカメラでは、フォーカスを合わせられる範囲、フォーカスの精度、動くものを撮るときのフォーカスの追従性、暗いところでもフォーカスが合うかどうか、などの面で違いが出ます。
もしスポーツ撮影や、カーレースや飛行機・戦闘機の撮影、もしくは鳥などの野生動物の撮影をしたいと考えておられる場合、安いカメラを買うと後悔する可能性が高いです。キヤノンのデジタル一眼レフカメラの中では、EOS 1DX Mark2やEOS 5D Mark4、EOS 7D Mark2などがフォーカス性能の高いカメラになります。
操作性
これも露骨に価格に違いが現れるところです。高価なカメラの方が撮影をしやすくする工夫・機能がつまっています。
例えばファインダーの視野率や明るさが違います。高価なカメラは写真に写る映像のすべてをファインダーで見れますが、安いカメラだと視野率が95%程度で端の方がすこしだけ足りません。
ファインダー内に表示される情報も高級モデルのほうが詳しく表示されます。例えばEOS 5D Mark4やEOS 7D Mark2はファインダーのなかに水準器が表示され水平が取れているかどうかを確認できます。EOS Kiss X8iには水準器がありませんし、EOS 80DやEOS 8000Dだと簡易水準器になります。
またエントリーモデルの間でもEOS Kiss X7iが便利なバリアングルモニターであるのに対して廉価タイプのEOS Kiss X7は動かない固定式のモニターです。
スペック表では確認が難しい外観の違いもあります。上位機種になるとカメラ上部にサブモニターがあったり、設定操作に便利なサブダイヤルが付いています。
基本的に高いカメラのほうが撮影しやすいのですが、例外的なポイントがカメラのサイズと重さです。高級機の方がサイズは大きく重たい傾向にありますが、これを使いやすいと感じるかどうかは個人差があります。人の手の大きさや筋力によって扱いやすいサイズ感や重量は変わってくるのでこのあたりは必ずしも価格に比例しません。
連写枚数
これも使用用途によっては重要なスペックです。フォーカス性能のケースと同じく、スポーツやカーレース、飛行機・戦闘機の撮影、そして野生動物の撮影の際は、素早く動く被写体を取ることになります。そこで最高のシーンをとらえるには素早いスピードで連続撮影できるかどうかが大きく関わります。1秒あたり何枚の撮影が可能なのかがスペック表に記載されているので、その数値を参考にしましょう。この点はEOS 1DX Mark2やEOS 7D Mark2が優れています。
耐久性
どれだけ丈夫に作られているかどうかもカメラ選びの際に注目するポイントです。過酷な環境にカメラを持ち出す人はまれかもしれませんが、例えば雪の中で撮影したい人は防滴性能にも気を配ったほうが良いかもしれません。高いカメラは防塵防滴の構造になっています。過信は禁物ですが雨、雪、砂塵がカメラ内部に入り込みにくい構造のカメラのほうが使っていて安心です。
防塵・防滴に関する情報もカメラの外観に関する情報と同じくスペック一覧表だと確認が難しいです。個別の製品の仕様を確認する必要があります。
また高級カメラのほうが、たくさんシャッターを切っても壊れにくい丈夫な設計になっている傾向にあります。
キヤノン一眼レフカメラを比べるとどう違うのか
2017年1月時点で現行モデルとしてキヤノンの公式ホームページに記載されているデジタル一眼レフカメラすべてを比較します。
追記(2017年8月29日):2017年4月にEOS9000DとEOS Kiss X9iが新たに発売。さらに7月にEOS Kiss X9が、8月にEOS 6D MarkⅡが発売されました。こちらの機種の詳しいスペックは別の記事で解説しています。
- キヤノン一眼レフ徹底比較!80D 9000D KissX9i 違いは?おすすめは?
- EOS Kiss X9とX9iを比較!キヤノン初心者向け一眼レフカメラで人気2機種の違いとは
- キヤノンEOS 6D Mark2のスペック詳細!フルサイズ一眼レフカメラ入門におすすめ?
主なスペック比較表
※価格は変動します。価格のリンクがAmazonになっているので、現在の性格な価格の確認にご利用ください。基本的に時間の経過とともにカメラの値段は下がります。ただし生産終了となったカメラはあまり適正な価格になっていないことも多いです。
フルサイズ デジタル一眼レフカメラ 一覧
カメラ | 1D X Mark II | 5D Mark IV | 5D Mark III | 5Ds | 5Ds R | 6D |
---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 64万円 | 37万円 | 24万円 | 41万円 | 43万円 | 13万円 |
センサーサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
有効画素数 | 2020万 | 3040万 | 2230万 | 5060万 | 5060万 | 2020万 |
映像エンジン | デュアルDIGIC6+ | DIGIC6+ | DIGIC5+ | デュアルDIGIC6 | デュアルDIGIC7 | DIGIC5+ |
動画記録サイズ | 4K 60P / FHD120P | 4K 30P / FHD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P |
AF測距点 | 61 | 61 | 61 | 61 | 61 | 11 |
ライブビューフォーカス方式 | デュアルピクセルCMOS AF | デュアルピクセルCMOS AF | コントラスト検出方式 位相差検出方式 |
コントラスト検出方式 | コントラスト検出方式 | コントラスト検出方式 位相差検出方式 |
連続撮影枚数 | 14/秒 | 7/秒 | 6/秒 | 5/秒 | 5/秒 | 4.5/秒 |
ファインダー視野率 | 100% | 100% | 100% | 100% | 100% | 97% |
Wifi | 有り | 有り | 無し | 無し | 無し | 有り |
モニター(バリアングル、タッチ) | 固定式タッチパネル | 固定式タッチパネル | 固定式 | 固定式 | 固定式 | 固定式 |
質量(バッテリー、SDカード含む) | 1530g | 890g | 950g | 930g | 930g | 755g |
発売日 | 2016年4月 | 2016年9月 | 2012年3月 | 2015年6月 | 2015年6月 | 2012年11月 |
APS-Cサイズ デジタル一眼レフカメラ 一覧
カメラ | 7D Mark II | 80D | 8000D | Kiss X8i | Kiss X7i | Kiss X7 | Kiss X80 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
価格 | 13万円 | 10万円 | 7万円 | 6万2千円 | 5万円 | 3万6千円 | 4万3千円 |
センサーサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ | APS-Cサイズ |
有効画素数 | 2020万 | 2420万 | 2420万 | 2420万 | 1800万 | 1800万 | 1800万 |
映像エンジン | デュアルDIGIC6 | DIGIC6 | DIGIC6 | DIGIC6 | DIGIC5 | DIGIC5 | DIGIC4+ |
動画記録サイズ | FHD 60P / HD 60P | FHD 60P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P | FHD 30P / HD 60P |
AF測距点 | 65 | 45 | 19 | 19 | 9 | 9 | 9 |
ライブビューフォーカス方式 | デュアルピクセル CMOS AF コントラスト検出方式 |
デュアルピクセルCMOS AF | ハイブリッド CMOS AF III方式 | ハイブリッド CMOS AF III方式 | ハイブリッド CMOS AF方式 | ハイブリッド CMOS AF II方式 | コントラスト検出方式 位相差検出方式 |
連続撮影枚数 | 10/秒 | 7/秒 | 5/秒 | 5/秒 | 5/秒 | 4/秒 | 3/秒 |
ファインダー視野率 | 100% | 約100% | 95% | 95% | 95% | 95% | 95% |
Wifi | 無し | 有り | 有り | 有り | 無し | 無し | 有り |
モニター(バリアングル、タッチ) | 固定式 | バリアングル、タッチパネル | バリアングル、タッチパネル | バリアングル、タッチパネル | バリアングル、タッチパネル | 固定式タッチパネル | 固定式 |
質量(バッテリー、SDカード含む) | 910g | 730g | 565g | 555g | 580g | 407g / 410g | 485g |
発売日 | 2014年9月 | 2016年3月 | 2015年4月 | 2015年4月 | 2013年4月 | 2013年4月 | 2016年4月 |
プロフェッショナルモデル
EOS-1D X Mark II
革新と熟成のフラッグシップEOS。デュアルDIGIC6+を搭載し、ファインダー撮影時最高約14コマ/秒の高速撮影を実現。(EOS-1D X Mark II 概要)
実売価格:約64万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS-1D X Mark II ボディ EOS-1DXMK2
画素数が約2020万と少なめであるものの、それ以外の性能は他のカメラと比べて抜きん出ているフラッグシップモデルです。フルサイズで最新の画像処理エンジンを搭載しているので画質が素晴らしいのはもちろん、フォーカス性能、操作性が素晴らしく、動体撮影や夜間の撮影など難しいシーンを含めあらゆる撮影場面に対応できます。基本的にプロが買うカメラになります。
ハイアマチュアモデル
EOS 5D Mark IV
35mmフルサイズ約3040万画素CMOSセンサーを搭載。高感度化やAF性能の向上によってさらなる表現領域の拡大を果たした、新しい”5″。(EOS 5D Mark IV 概要)
実売価格:約37万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D MarkIV ボディ EOS5DMK4
多くのプロが愛用し、アマチュアが求めるカメラの最高峰にあるのが5Dシリーズ。そしてその5Dシリーズ最新機がこのEOS 5D Mark4です。非常にバランスよく作られたカメラで、あらゆるシーンに対応することを考えて設計されています。キヤノンのカメラユーザーがいつかは買いたいカメラ。もし予算さえあればこのEOS 5D Mark4でカメラデビューしても良いと思います。しかし現実問題としてやはり値段が高いので初心者はなかなか手を出せません。
EOS 5D Mark III
35mmフルサイズ約2230万画素CMOSセンサー搭載。 常用ISO感度100~25600と最高約6コマ/秒の高速連続撮影。(EOS 5D Mark III 概要)
実売価格:約24万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5D Mark III ボディ EOS5DMK3
一つ前の世代のカメラであるものの、フルサイズ、2230万画素、DIGIC5+のスペックが生み出す画質は最近のAPS-Cサイズカメラに劣りません。フォーカス性能、操作性、剛性もエントリーモデルと比べると雲泥の差で優れています。中古で良品があれば今からでも買って後悔しないカメラです。
EOS 5Ds
35mmフルサイズ約5,060万画素センサーを搭載した高画素モデル。これまで表現できなかった精緻な描写を可能にしています。(EOS 5Ds 概要)
実売価格:約41万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5Ds ボディ EOS5DS
こちらは5060万画素という高画素が売りのモデルです。5D Mark4がバランスよく仕上げたカメラであるのに対して、解像度の高さをより追求したカメラです。よほどこだわりのある人が選ぶカメラなので初心者がこれを選ぶことはないと思います。
EOS 5Ds R
約5,060万画素のセンサーを搭載した、ローパスフィルター効果キャンセルモデル。解像感を極限まで追い求めた高画素機です。(EOS 5Ds R 概要)
実売価格:約43万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 5Ds R ボディ EOS5DSR
基本的にEOS 5Dsと性能は同じです。ローパスフィルター効果キャンセルにより解像度をさらに高めることができます。これもこだわりの強い人向けのカメラです。
EOS 6D
約680gの小型・軽量35mm フルサイズ約2020万画素 CMOSセンサー搭載。EOS初 の無線LAN&GPS機能搭載。(EOS 6D 概要)
実売価格:約13万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6D ボディ EOS6D
ここから下がカメラ初心者が現実的に買う可能性の高いカメラになります。
こちらのカメラの魅力はフルサイズであること。そしてフルサイズ機の中では最も価格が安いことです。高い画質を求めるならEOS 6Dという選択肢はあり。フルサイズなので暗いシーンの撮影に強いです。また2020万画素、DIGIC5+といったスペックも最近のカメラと比べるとやや劣るもののまだまだ現役で活躍できる性能です。さらに古いカメラでありながらWifiやGPS機能が搭載されているのは嬉しいポイント。
一方で欠点としてはフォーカス性能と、操作性です。これらはエントリーモデルに近いレベル。スポーツや野鳥など動体撮影をする人は選ばないほうが良いです。またそろそろ新型の6D Mark2が出る可能性もあります。新モデルが出ればこのカメラの価格が落ちるはずなので買うタイミングが少し難しいです。このカメラを買って翌月にはMark2が発売、なんてこともあるかもしれません。
追記:EOS 6D MarkⅡについては下記にて。
- キヤノンEOS 6D Mark2のスペック詳細!フルサイズ一眼レフカメラ入門におすすめ? | Akiの神戸ファインダー
- EOS 6D Mark2の実機を触ってきた!実際に撮影してみてわかったキヤノン最新フルサイズの実力 | Akiの神戸ファインダー
- キヤノン6D Mark2はユーチューバー人気のカメラとなるのか?国内外で評価が分かれる | Akiの神戸ファインダー
- キヤノンEOS学園の6D Mark2撮影体験に参加してきた!カタログだけでは分からないカメラの実力とは | Akiの神戸ファインダー
EOS 7D Mark II
最高約10コマ/秒、オールクロス65点AF。約2020万画素APS-CサイズCMOSセンサー。さらに進化を遂げた、デジタル一眼レフ。(EOS 7D Mark Ⅱ 概要)
実売価格:約13万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 7D Mark II ボディ EOS7DMK2
スポーツや飛行機、鳥など素早く動く被写体を撮影したい人におすすめのカメラです。EOS 1DX Mark2やEOS 5D Mark4などフルサイズのカメラと比べると、こちらはAPS-Cサイズなので値段が安く買いやすいです。フォーカス性能や操作性が非常に優れた一眼レフカメラ。もし動体撮影をしたいけれどこのカメラだと予算が厳しい場合は、中古でEOS 7Dを買うことをおすすめします(7D Mark2のひとつ前の世代のモデル)。
EOS 80D
オールクロス45点AFと高い操作性が生みだす機動力。デュアルピクセルCMOS AFで快適なライブビュー撮影も。(EOS 80D EOS 概要)
実売価格:約10万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 80D ボディ EOS80D
バランスのとれたカメラです。また操作性の面でいうと、動画機能に関する操作性が優れていることも特徴。写真だけでなく動画も撮るならこれを選びましょう。スポーツのような動体撮影を行う機会が少ない人におすすめです。個人的に初心者の人に一番おすすめしたいカメラ。
エントリーモデル
エントリーモデルは予算が限られている人におすすめのカメラになります。スポーツや野鳥などの動体撮影をする人はエントリーモデルを選ばないほうが良いです。ふだんの子どもの様子を撮ったり、子どもの運動会を撮るくらいであればおすすめです。
EOS 8000D
上位機種の風貌を備えた、プレミアムエントリーモデル。約2,420万画素CMOSセンサーとオールクロス19点AFに加え、本格的な操作性を両立したモデルです。(EOS 8000D 概要)
実売価格:約7万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 8000D ボディEOS8000D
画質面ではハイアマチュア用のEOS 7D Mark2やEOS 80Dに劣らない良いカメラです。オートフォーカス性能はハイアマチュア機に及ばないものの、操作性はハイアマチュア機に近い性能を持っています。Kissシリーズからのステップアップを考える人向けに作られたカメラです。どうしても80Dに予算が届かない人におすすめ。
EOS Kiss X8i
EOS Kissがさらに進化。約2,420万画素CMOSセンサーとオールクロス19点AFセンサーが家族のシャッターチャンスを高画質に捉えます。(EOS Kiss X8i 概要)
実売価格:約6万2千円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X8i ボディ EOSKISSX8I
こちらのカメラも画質面ではハイアマチュア機のEOS 7D Mark2やEOS 80Dに並ぶ性能です。オートフォーカス性能や操作性はシンプルになっており、趣味で気軽に撮るには困らない程度の性能に抑えられています。近年は初心者用カメラといえばKiss X〇iというシリーズのカメラが人気で最も売れています。このシリーズはよくキャッシュバックキャンペーンの対象になることもあり売れ筋です。
EOS Kiss X7i
オールクロス9点AFセンサーで、高速・高精度オートフォーカスを実現。バリアングル液晶で写真も動画も快適撮影。(EOS Kiss X7i 概要)
実売価格:約5万円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7i ボディー KISSX7I
2017年の現時点から見るとスペックの古さが目立つモデルです。2013年発売であるものの実はスペックが2012年発売のEOS Kiss X6iとほぼ同じという点も少し残念。画像処理エンジンはX8iと比べて2世代前なので、予算が厳しい人もできればX8iか8000Dを買う方がおすすめです。もしくはわりきって廉価モデルのKiss X7を買って浮いた予算でレンズにお金を回した方が賢い選択だと思います。
唯一このカメラをいま買う選択肢としておすすめなのは「トリプルズームキット」です。これはカメラ本体と広角レンズ「EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM」、標準ズームレンズ「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」、そして望遠レンズ「EF-S55-250mm F4-5.6 IS STM」がセットになっています。この3つのレンズセットは非常にお買い得です。この3種レンズセットは現状EOS Kiss X7iとの組み合わせでしか発売されていません。もしトリプルズームキットが9万円くらいで買えるならお買い得です。2016年は普通にそれくらいの値段で売られていたのですが最近はどうも値上がり傾向にあるようです(参考:価格ドットコム)。
EOS Kiss X7
約370gの小型・軽量ボディー。9点AF、約1800万画素、ハイブリッド CMOS AF II、多彩な撮影モードなど基本性能が充実。(EOS Kiss X7 概要)
実売価格:約3万6千円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X7 ボディ KISSX7
キヤノンのヒット商品です。しかしスペックはほぼEOS Kiss 7iと同等なので現時点で見ると特別優れてはいません。それでもなお今でも売れ筋商品として名前が上がる理由は主に二つ。安いことと、カメラが小さく携帯に便利であるということです。値段が安いぶん、レンズなど周辺機材にお金を使うことができるので個人的にもこのカメラはおすすめです。またキヤノンの現行モデルとして唯一ホワイトカラーのバージョンが発売されていることも特徴です。
欠点はモニターが固定式でバリアングルではないこと。またWifi機能がないことです。
EOS Kiss X80
充実の基本性能。かんたん・キレイな一眼レフにWi-Fi機能を追加。写真の楽しみがさらに広がります。(EOS Kiss X80 概要)
実売価格:約4万3千円
Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X80 ボディ EOSKISSX80
画質やオートフォーカス性能、操作性、あらゆるスペックで最も下のランクに位置する廉価カメラです。唯一の長所はWifi機能搭載であること。ライトユーザー向けに開発されたカメラですが、安いカメラが良いなら個人的にはこのカメラよりKiss X7がおすすめです。こちらはWifi機能があることが強みですが、スマホなどにWifiで画像データを送信するだけなら記録するSDカードをWifi対応のものにすることで解決できます(参考:東芝 TOSHIBA 無線LAN搭載 FlashAir III 最新世代 Wi-Fi SDHCカード Class10)。
まとめ
高いカメラと安いカメラの違い、その差についてご理解いただけましたか?当然ですが基本的に高いカメラの方が性能が良いカメラです。しかしいくら性能が良くても予算の問題もあります。価格による性能の違いをより具体的に、「画質」、「フォーカス性能」、「連続撮影枚数」などと見られるようになると失敗しないカメラ選びができるようになりますよ。
またカメラのスペックに詳しくなるだけでなく、自分がいつどんな状況で何を撮影したいか、具体的に考えてみることも大事です。ぜひ正しいカメラ選びをして、楽しいカメラライフをお過ごしください。最後までご覧いただきありがとうございました。
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