神戸ファインダーをご覧いただきありがとうございます。新しく購入したEOS Kiss X9を大変気に入っているAki(@Aki_for_fun)です。様々な観点からお気に入りのカメラなのですが、今回は初心者がこのカメラを扱う場合どうなのかについて考えてみます。
初心者におすすめする理由を簡単にまとめると主に3つ。
①上位機種にも負けない高画質
②初心者に優しい機能性
③価格が安い
レンズ交換式のカメラとしては安価でありながら、画質は高水準、機能も必要なものがギュッと詰め込まれていてとてもバランスの良いカメラです。キヤノンの大人気機種のEOS Kiss X7の後継機種ということもあってよくできています。
より具体的に見ていきましょう。
初心者におすすめのポイント
高画質
今どきはスマホのカメラも比較的高性能です。それでもカメラを買うならより高画質で優れた映像表現がしたいですよね。カメラ選びではやはりどのような写真・動画が撮れるかがとても重要なポイントです。
EOS Kiss X9 作例写真
EOS Kiss X9は、オートの撮影性能が優れているので、あまりカメラに詳しくなくても簡単に高画質で味のある写真を撮ることができます。
私は初心者というような立場でもないですが、このEOS Kiss X9で撮れる写真のクオリティをとても気に入っています。ある程度カメラまかせに撮っても納得できる写真になります。
多様な表現
先ほどあげた初心者でも簡単にきれいな写真が撮れるというのは、重要なポイントですがそれだけを求めるなら、ちょっと高級なコンパクトデジタルカメラでも良いかもしれません。小さいボディでお手軽に撮影できます。
しかし、EOS Kiss X9のような一眼カメラの醍醐味は、レンズを交換してより本格的な映像表現に挑戦できるところです。広角レンズをつかって広大でダイナミックな風景写真を撮ったり、マクロレンズで花やフィギュアのディティールを写真に映し出したり、望遠レンズで遠くから野鳥を撮影できたりします。
EOS Kiss X9 作例写真
上の写真はいずれも私がEOS Kiss X9で撮影しました。スマホのカメラは高性能になってきましたが、さすがにこのような写真を撮ることはできません。
キヤノンのKissシリーズは初心者向けというポジションながら、その性能はプロの写真家のニーズにも応えられるものがあります。良い写真作品が撮れたときはとても嬉しいです。
参考:
分かりやすい操作性
EOS Kiss X9には初心者向けの表示「やさしい設定」があります。カメラに詳しくない人でも設定によってどのように写真が変わるのか分かりやすくガイドしてくれます。F値やISO感度、露出といった専門用語が出てくると「カメラは難しい」と思いがちです。しかし、この「やさしい設定」ならそういったハードルを感じなくてすみます。
画像引用:キヤノン:EOS Kiss X9|初心者でもかんたん
上の写真のように、バーを左側に動かすと背景がボケるというふうに直観的にわかりやすい説明です。こうやって学んでいけるところも初心者にとって嬉しいですね。
慣れている人はこのガイド機能をオフにしてシンプルな表示にすることもできます。
バリアングルライブビューで直観的な撮影
カメラ初心者の人のなかにはファインダーを覗いて撮影することを難しく感じる人もいるようです。そういう人は無理してファインダーを使わなくても大丈夫。EOS Kiss X9は「ライブビュー」撮影ができます。
ライブビュー撮影がどのようなものかというと、カメラの背面のモニターで映像を確認しながら撮影することです。つまりスマホと同じような感覚の撮影とも言えます。もちろんタッチパネルです。
しかもEOS Kiss X9は「バリアングルモニター」なのでモニターの向きを自由に変えられます。腕を伸ばして高い位置から撮影したいときや、子どもの目線に合わせて低い位置にカメラを構えたいときに便利です。
画像引用:キヤノン:EOS Kiss X9|バリアングルで快適操作
長年カメラを使っている人のなかには光学ファインダー至上主義の人もいます。たしかにカメラをしっかりホールドするにはファインダー撮影のほうが向いていますし、光学ファインダーなら自分の目でそのまま見る感覚で構図を決めてシャッターを切れます。
しかし、いまどきファインダーにこだわる必要はありません。ライブビューのほうが見やすくて、写真のできあがりのイメージがしやすいと感じる人もいます。その人の使い方にあわせてライブビュー撮影も積極的につかっていきましょう。私はファインダーもライブビューもどちらも使います。
特にEOS Kiss X9はライブビュー撮影の際のオートフォーカスの性能も非常に優れています。「デュアルピクセルCMOS AF」という技術のおかげで、旧機種のEOS Kiss X7やEOS Kiss X8iよりも高速で正確なピント合わせができるようになりました(キヤノン調べで世界最速 キヤノン:EOS Kiss X9|バリアングルで快適操作より)。個人的にはこれが重要で購入の決め手になりました。実際使っていてライブビューの撮影が快適で気に入っています。
小さい・軽い
EOS Kiss X9はバリアングルモニター搭載の一眼レフカメラとして最小・最軽量です。質量は約453g(ブラック/バッテリー・カード込み)。最も小さくて軽い一眼レフカメラはキヤノンのEOS Kiss X7で、後継機であるEOS Kiss X9はそれに準ずるサイズ・質量です。
EOS Kiss X9は小型モデルのコンセプトを維持しながらも、グリップが深く持ちやすくなっていたり、モニターがバリアングルの可動式になったりして、操作性が向上しています。
キヤノンにはレンズも小型なものが多くあるので、ボディだけでなくカメラシステム全体で見ても小さくて軽いです。
私の場合EF-S 24mm F2.8 STMとの組み合わせが特にお気に入り。よくカフェやレストランでカメラを出して撮影するのですが、あまり大きい機材になると目立ってしまいまわりに気を遣います。人を撮るときもカメラが小さいと相手に与える圧迫感が抑えられて良いときもあります。
安い
2016年・2017年に発売されたキヤノンの新機種のなかではとても安い価格帯の機種です。価格は、ボディ単体かレンズキットを選ぶかによってばらつきがありますが、だいたい6万円~9万円くらいです。具体的な価格については下記ショッピングサイトのリンクよりご確認ください。
製品名/ショッピングサイト | Amazon | 楽天市場 | Yahoo! | カメラのキタムラ |
---|---|---|---|---|
EOS Kiss X9 ブラック ボディ | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ブラック レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ブラック ダブルズーム | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ホワイト レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 シルバー レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
価格が安いというのは単にお金を節約できるだけでなく、予算をレンズや三脚、ストロボなどの関連用品に回すことができるというメリットがあります。良いレンズを買うためにボディは安めのものを買うというのもよくあるカメラの選び方です。
参考:一眼カメラを買うとき「絶対に必要なモノ」と「あると便利なモノ」まとめ
もしキヤノンのカメラの中からこれより安い価格で探すならEOS Kiss X7のような旧機種か、ミラーレスカメラの一番下のクラスのEOS M100といったカメラなどが選択肢に入ります。
自撮りしやすい
EOS Kiss X9には「自撮りモード」があります。自分の方にレンズとモニターを向けると自撮りモードの撮影ができます。
画像引用:キヤノン:EOS Kiss X9|バリアングルで快適操作
自撮りに向いた設定に自動で変わり、モニターをタッチすることでシャッターを切れます。
Wifi・Bluetoothでスマホとの連携
EOS Kiss X9はカメラにWifi機能が備わっています。スマホに画像を保存したり、スマホをリモコンとして使ってカメラのシャッターを操作したりできます。
画像引用:キヤノン:EOS Kiss X9|撮った写真はすぐにシェア
またBluetoothの機能のおかげで、カメラの電源がオフのままでもスマホと接続できます。より快適にスマホと連携出来て便利です。
スマホと連携させることで、撮影した写真に位置情報を記録することもできます。
旧機種のEOS Kiss X7にはWifi機能がなく、EOS Kiss X8iはWifiはありましたがBluetoothの常時接続機能がありませんでした。
EOS Kiss X9を買ってからは手軽にSNSで写真をシェアできるようになってとても楽しいです。
Rainbow Color Kobe 🌈#kobefinder pic.twitter.com/S8RZp7SW71
— Aki 神戸ファインダー (@Aki_for_fun) 2017年11月21日
明けましておめでとうございます。
元旦はこんな感じで過ごしております。
①神戸の港を背景に自撮り
②お犬様と初日の出を拝む #ぽれとこ
③④湊川神社で初詣
今年もよろしくお願いします。 #kobefinder #EOSKissX9 pic.twitter.com/eitdbTCLQZ— Aki 神戸ファインダー (@Aki_for_fun) 2017年12月31日
電池もちする
一眼レフカメラはミラーレスカメラと比べて電池の持続時間が長いです。バッテリーは「LP-E17」という種類になって、旧機種のEOS Kiss X7で使われていた「LP-E12」より大容量です。
ファインダー撮影が中心なら一日がっつり撮影しても電池が持ちます。ライブビュー撮影は電池の消耗が大きいので少し注意が必要です。
公式サイトの仕様情報を見てみると次のようになっています。
撮影可能枚数の目安
- ファインダー撮影:常温(+23℃)約650枚/低温(0℃)約620枚
- ライブビュー撮影:常温(+23℃)約260枚/低温(0℃)約240枚
※ フル充電のバッテリーパック LP-E17使用時
普通に写真撮影を楽しむには不自由ないバッテリーの持ちだと思います。付属のバッテリーに加えもう一個予備のバッテリーを用意しておくとより安心です。
キヤノンブランドと将来性
最後にキヤノンというブランドの重要性について。よく初心者の人はカメラ本体の性能だけに注目して購入する機種を選びがちです。しかし、カメラと同じか、それ以上に重要なのがレンズ選び。カメラ以外の様々な要素を考えるとキヤノンというメーカーには様々な強みがあります。詳しくは次の記事に書きました。
おすすめしないポイント
EOS Kiss X9はこの価格帯では個人的に最もおすすめのカメラです。カメラとレンズ、SDカードで8万円くらいの予算ならEOS Kiss X9はとても良い選択肢だと思います。
しかし、もう少し予算があるならもっと良いカメラはあります。予算が20万円くらいあって、カメラ本体に10万以上出せるなら上位機種や、他社の一眼レフカメラ・ミレーレスカメラも積極的に検討することをおすすめします。特にEOS Kiss X9はファインダーの性能がエントリーモデルで抑えられたものなので、この点は高級機種と差があります。
そこまで予算がない場合はEOS Kiss X9をはじめとしたキヤノンのカメラは非常にコストパフォーマンスが高くておすすめです。特にカメラだけでなくレンズもお手頃価格のものが充実していて初心者に優しいです。
参考:キヤノン人気レンズTOP10【KissX7や80DなどCanonのAPS-C一眼レフカメラにおすすめ】
他のカメラの候補
EOS Kiss X9とキヤノンの他の機種を簡単に比較してみましょう。価格の近い5万円~10万円くらいのカメラをピックアップしました。
EOS Kiss X7
EOS Kiss X9の前モデルのEOS Kiss X7は大ヒット商品。とても人気のある機種でしたがすでに生産終了となっています。お店で在庫処分として安く売られているのを最近よく見かけます。
写真の画質だけでいえばX7でもすでに高水準なのでほとんど不満はないと思います。X9のほうが高画質ですがその差は微々たるものです。
操作性はEOS Kiss X9のほうが大きく優れます。X9のほうがグリップが深くて持ちやすいです。また、上で説明したような初心者でもわかりやすいインターフェイス、AF性能が格段に良くなったライブビュー撮影、バリアングルモニター、Wi-fi・Bluetooth機能などなど、あらゆる面でX9のほうが良いです。
2013年の発売以来、長期間にわたり売れ筋のEOS Kiss X7でしたが、後継機種のEOS Kiss X9がよくできたカメラなので個人的にはX9をおすすめします。
EOS Kiss X7については次の記事も書いています。
EOS Kiss X80・EOS Kiss X8i
型落ちのEOS Kiss X80・EOS Kiss X8iも2018年1月現在では現行機種としてラインナップに入っています。EOS Kiss X80はEOS Kiss X7にWifi機能を付けたような機種。現行機種で最も安いキヤノンの一眼レフカメラです。画質は良いので、機能性にこだわらず安いカメラが欲しい人にはおすすめ。
EOS Kiss X8iは価格がEOS Kiss X9と近くて悩みどころです。ファインダーの測距点が19と多いこと(動くものをよく撮るときはこの測距点が多い方が良い)や、X9にはない「EF-S18-135 IS USM」が付属するレンズキットの販売があることが魅力です。これらを重視するならEOS Kiss X8iを買うのもありです。2015年4月の発売から時間が経ちだいぶ値段が落ちているのでお買い得感もあります。
EOS Kiss X8iのデメリットはEOS Kiss X9より大きくて重い、デュアルピクセルCMOS AFには非対応なのでライブビュー撮影のAF性能が相対的に低い、Blurtooth常時接続機能がない、など。
EOS 80D・EOS 9000D・EOS Kiss X9i
基本的に画質は同じで、微妙な操作性の違いで区別されているのが、EOS 80D・EOS 9000D・EOS Kiss X9i・そしてEOS Kiss X9の4機種です。
性能・序列で並べると次の通り。
EOS 80D ≒ EOS 9000D > EOS Kiss X9i >EOS Kiss X9
左にある機種のほうがより高性能で値段が高いです。EOS Kiss X9と上位機種の主な違いは測距点の数。これら上位の3機種は光学ファインダーの測距点が45あります。それ以外はボタンやダイヤル、ファインダー視野率など細かい操作性の違いです。
私の場合、測距点は9つあれば問題ないのでEOS Kiss X9を選びました。ただし、初心者の人には「測距点がいくつあれば良い」という判断ができないと思います。なので、初心者の人から「この中でどれがおすすめですか?」と尋ねられた場合は、あとで困らないように予算の範囲で最も性能の良い機種を選ぶようおすすめしています。基本的に測距点が多い方が動くものを撮るときに便利です。
これらの機種の細かな違いについては次の記事をどうぞ。
EOS Mシリーズ
2017年に発売されたEOS M5、EOS M6、EOS M100などのミラーレスカメラも基本的な画質はEOS Kiss X9と同等です。Kissシリーズなどのキヤノン一眼レフカメラと比べると、ボディやレンズがより小型で軽快に撮影を楽しめるという特徴があります。
難点としては、高級なレンズの種類が少なく現状一眼レフのシリーズよりもよりライトなユーザーを意識した設計になっていることです。より本格志向のレンズを使いたい場合は別売りのアダプターが必要になります。
Powershot G1X MarkⅢ
「Powershot G1X MarkⅢ」はコンパクトカメラです。一眼レフやミラーレスと違ってレンズの交換ができません。しかし、カメラの性能としては上にあげた一眼カメラとほぼ同等です。レンズの性能も一眼カメラのキットレンズと比べると上回る部分が多く優秀。もしレンズの交換が必要ないのであれば非常におすすめです。
デメリットはまだ発売したばかりで少し値段が高めであること。
まとめ
EOS Kiss X9は、初心者に使いやすくて上級者でも納得の性能を備えた一眼レフカメラです。使えば使うほど良さが分かってきて愛着がわいています。これからカメラを始める人には自信をもっておすすめできる機種です。
製品名/ショッピングサイト | Amazon | 楽天市場 | Yahoo! | カメラのキタムラ |
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EOS Kiss X9 ブラック ボディ | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ブラック レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ブラック ダブルズーム | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 ホワイト レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
EOS Kiss X9 シルバー レンズキット | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク | 商品リンク |
今回は初心者目線で見た場合のEOS Kiss X9のおすすめポイントについてレビューしました。カメラに対する私のより個人的な評価については次の記事にまとめています。
キヤノンEOS Kiss X9のここが気に入った!キヤノンの新型一眼レフカメラを使ってみた感想
初めてカメラを買う人はカメラ以外にも必要なものがあるので次の記事をご覧ください。
一眼カメラを買うとき「絶対に必要なモノ」と「あると便利なモノ」まとめ
キットレンズ選びで迷っている人はこちらをどうぞ。
レンズキットって何が違うの?キヤノン一眼レフ・ミラーレスカメラを買うときのレンズキットの選び方とおすすめ
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